本書の目的 | イエスが神の御子であり、イエスを信じる人は誰でも永遠のいのちを得られることを完全に証明するため。 |
著者 | 使徒ヨハネ
ゼベタイの息子であり、使徒ヤコブの弟。「雷の子」と呼ばれました。 |
誰に向けて書かれたか | クリスチャンになったばかりの人やキリスト教に興味を持っている人 |
年代 | 西暦85-90年ごろ |
背景 | 西暦70年にエルサレムがローマ人により破壊された後に書かれました。 |
主要な聖句 | 「この本に記した奇蹟のほかにも、もっと多くの奇蹟をイエスが行われるのを、弟子たちは見ました。しかし、これらのことを特に書いたのは、あなたがたが、イエスは神の子キリストであると信じるため、またそう信じていのちを得るためです。」(ヨハネ20章30-31節) |
主要な登場人物 | イエス、バプテスマ(洗礼者)のヨハネ、マリヤ、マルタ、ラザロ、イエスの母、ローマ総督ピラト、マグダラのマリヤ |
主要な地名 | ユダヤの田舎、サマリヤ、ガリラヤ、ベタニヤ、エルサレム |
本書の特徴 | ヨハネの福音書に記録されている八つの奇蹟のうち六つは本福音書にしか記録されていません。本福音書の記述の90%以上は他の福音書には含まれていません。 |
神様は慈愛に満ちており、永遠に生きておられ、無限のお方です。神様は今も、またいつまでも万物の創造主であり、主です。全人類を愛されるがゆえに、神様は宇宙からすればちっぽけな点にすぎない地球にイエスという人間の姿をまとっていらっしゃいました。そして私たち人間の救い主として、メシヤ(救い主)として十字架で命をささげられたのも、私たちに永遠のいのちをくださり罪を赦してくださるためでした。
イエスの弟子ヨハネが私たちに伝えてくれるのはこの真実です。「ヨハネの福音書」はイエス・キリストの生涯の中の出来事をいくつか選んで選べたものです。イエスが当時も今も神の御子であり、永遠のいのちはイエスからしたいただけない事実を力強く実証した書物です。
ヨハネは本書の最初の一行からイエスは神の御子であると語り、最後までこのテーマに沿って続いていきます。ヨハネはイエスの十二弟子の一人であり、イエスが実に私たちに永遠のいのちを与えるために来られた神の御子であることを示すために、イエスが行われた奇蹟のうち八つを紹介します。
イエスは奇蹟を通して人々に対するあわれみと慈愛を証明されました。披露宴でぶどう酒が切れてしまってひどく恥をかいてしまうところだった花婿の顔を立てるために、水をぶどう酒に変えるという奇蹟があります。そのほかにも重病で死にかけていた少年と足の不自由な人をいやされ、たった五つのパンと二匹の魚を使って五千人以上の群衆を養われ、水の上を歩かれ、盲人の目が見えるようにされ、死んでしまった友人を生き返らせ、とりきれないほどの大漁を弟子たちに与えられました。
その中で最も驚異的な奇蹟はイエスご自身の復活であり、ヨハネは自ら墓にイエスの体がなくなっている状態を目撃した当時を感動的に振り返ります。続いてイエスが生き返られてから何度か弟子たちに現れた様子をつづります。
イエスの熱心な追従者であったヨハネは永遠に神の御子であるイエスを個人的に、そして力強く描写してくれました。本福音書を読みながらイエスを信じ、イエスに従っていこうと決心しましょう。