第一巻
幸いなことよ。悪者のはかりごとに歩まず、罪人の道に立たず、あざける者の座に着かなかった、その人。
まことに、その人は主のおしえを喜びとし、昼も夜もそのおしえを口ずさむ。
その人は、水路のそばに植わった木のようだ。時が来ると実がなり、その葉は枯れない。その人は、何をしても栄える。
悪者は、それとは違い、まさしく、風が吹き飛ばすもみがらのようだ。
それゆえ、悪者は、さばきの中に立ちおおせず、罪人は、正しい者のつどいに立てない。
まことに、主は、正しい者の道を知っておられる。しかし、悪者の道は滅びうせる。
なぜ国々は騒ぎ立ち、国民はむなしくつぶやくのか。
地の王たちは立ち構え、治める者たちは相ともに集まり、主と、主に油をそそがれた者とに逆らう。
「さあ、彼らのかせを打ち砕き、彼らの綱を、解き捨てよう。」
天の御座に着いておられる方は笑う。主はその者どもをあざけられる。
ここに主は、怒りをもって彼らに告げ、燃える怒りで彼らを恐れおののかせる。
「しかし、わたしは、わたしの王を立てた。わたしの聖なる山、シオンに。」
「わたしは主の定めについて語ろう。主はわたしに言われた。『あなたは、わたしの子。きょう、わたしがあなたを生んだ。
わたしに求めよ。わたしは国々をあなたへのゆずりとして与え、地をその果て果てまで、あなたの所有として与える。
あなたは鉄の杖で彼らを打ち砕き、焼き物の器のように粉々にする。』」
それゆえ、今、王たちよ、悟れ。地のさばきづかさたちよ、慎め。
恐れつつ主に仕えよ。おののきつつ喜べ。
御子に口づけせよ。主が怒り、おまえたちが道で滅びないために。怒りは、いまにも燃えようとしている。幸いなことよ。すべて主に身を避ける人は。
ダビデがその子アブシャロムからのがれたときの賛歌
主よ。なんと私の敵がふえてきたことでしょう。私に立ち向かう者が多くいます。
多くの者が私のたましいのことを言っています。「彼に神の救いはない。」と。セラ
しかし、主よ。あなたは私の回りを囲む盾、私の栄光、そして私のかしらを高く上げてくださる方です。
私は声をあげて、主に呼ばわる。すると、聖なる山から私に答えてくださる。セラ
私は身を横たえて、眠る。私はまた目をさます。主がささえてくださるから。
私を取り囲んでいる幾万の民をも私は恐れない。
主よ。立ち上がってください。私の神。私をお救いください。あなたは私のすべての敵の頬を打ち、悪者の歯を打ち砕いてくださいます。
救いは主にあります。あなたの祝福があなたの民の上にありますように。セラ
指揮者のために。弦楽器に合わせて。ダビデの賛歌
私が呼ぶとき、答えてください。私の義なる神。あなたは、私の苦しみのときにゆとりを与えてくださいました。私をあわれみ、私の祈りを聞いてください。
人の子たちよ。いつまでわたしの栄光をはずかしめ、むなしいものを愛し、まやかしものを慕い求めるのか。セラ
知れ。主は、ご自分の聖徒を特別に扱われるのだ。私が呼ぶとき、主は聞いてくださる。
恐れおののけ。そして罪を犯すな。床の上で自分の心に語り、静まれ。セラ
義のいけにえをささげ、主に拠り頼め。
多くの者は言っています。「だれかわれわれに良い目を見せてくれないものか。」主よ。どうか、あなたの御顔の光を、私たちの上に照らしてください。
あなたは私の心に喜びを下さいました。それは穀物と新しいぶどう酒が豊かにあるときにもまさっています。
平安のうちに私は身を横たえ、すぐ、眠りにつきます。主よ。あなただけが、私を安らかに住まわせてくださいます。
指揮者のために。フルートに合わせて。ダビデの賛歌
私の言うことを耳に入れてください。主よ。私のうめきを聞き取ってください。
私の叫びの声を心に留めてください。私の王、私の神。私はあなたに祈っています。
主よ。朝明けに、私の声を聞いてください。朝明けに、私はあなたのために備えをし、見張りをいたします。
あなたは悪を喜ぶ神ではなく、わざわいは、あなたとともに住まないからです。
誇り高ぶる者たちは御目の前に立つことはできません。あなたは不法を行なうすべての者を憎まれます。
あなたは偽りを言う者どもを滅ぼされます。主は血を流す者と欺く者とを忌みきらわれます。
しかし、私は、豊かな恵みによって、あなたの家に行き、あなたを恐れつつ、あなたの聖なる宮に向かってひれ伏します。
主よ。私を待ち伏せている者がおりますから、あなたの義によって私を導いてください。私の前に、あなたの道をまっすぐにしてください。
彼らの口には真実がなく、その心には破滅があるのです。彼らののどは、開いた墓で、彼らはその舌でへつらいを言うのです。
神よ。彼らを罪に定めてください。彼らがおのれのはかりごとで倒れますように。彼らのはなはだしいそむきのゆえに彼らを追い散らしてください。彼らはあなたに逆らうからです。
こうして、あなたに身を避ける者がみな喜び、とこしえまでも喜び歌いますように。あなたが彼らをかばってくださり、御名を愛する者たちがあなたを誇りますように。
主よ。まことに、あなたは正しい者を祝福し、大盾で囲むように愛で彼を囲まれます。
指揮者のために。八弦の立琴に合わせて。ダビデの賛歌
主よ。御怒りで私を責めないでください。激しい憤りで私を懲らしめないでください。
主よ。私をあわれんでください。私は衰えております。主よ。私をいやしてください。私の骨は恐れおののいています。
私のたましいはただ、恐れおののいています。主よ。いつまでですか。あなたは。
帰って来てください。主よ。私のたましいを助け出してください。あなたの恵みのゆえに、私をお救いください。
死にあっては、あなたを覚えることはありません。よみにあっては、だれが、あなたをほめたたえるでしょう。
私は私の嘆きで疲れ果て、私の涙で、夜ごとに私の寝床を漂わせ、私のふしどを押し流します。
私の目は、いらだちで衰え、私のすべての敵のために弱まりました。
不法を行なう者ども。みな私から離れて行け。主は私の泣く声を聞かれたのだ。
主は私の切なる願いを聞かれた。主は私の祈りを受け入れられる。
私の敵は、みな恥を見、ただ、恐れおののきますように。彼らは退き、恥を見ますように。またたくまに。
ベニヤミン人クシュのことについてダビデが主に歌ったシガヨンの歌
私の神、主よ。私はあなたのもとに身を避けました。どうか、追い迫るすべての者から私を救ってください。私を救い出してください。
救い出す者がいない間に彼らが獅子のように、私のたましいを引き裂き、さらって行くことがないように。
私の神、主よ。もし私がこのことをしたのなら、もし私の手に不正があるのなら、
もし私が親しい友に悪い仕打ちをしたのなら、また、私に敵対する者から、ゆえなく奪ったのなら、
敵に私を追わせ、追いつかせ、私のいのちを地に踏みにじらせてください。私のたましいをちりの中にとどまらせてください。セラ
主よ。御怒りをもって立ち上がってください。私の敵の激しい怒りに向かって立ち、私のために目をさましてください。あなたはさばきを定められました。
国民のつどいをあなたの回りに集め、その上の高いみくらにお帰りください。
主は諸国の民をさばかれる。主よ。私の義と、私にある誠実とにしたがって、私を弁護してください。
どうか、悪者の悪があとを絶ち、あなたが正しい者を堅く立てられますように。正しい神は、心と思いを調べられます。
私の盾は神にあり、神は心の直ぐな人を救われる。
神は正しい審判者、日々、怒る神。
悔い改めない者には剣をとぎ、弓を張って、ねらいを定め、
その者に向かって、死の武器を構え、矢を燃える矢とされる。
見よ。彼は悪意を宿し、害毒をはらみ、偽りを生む。
彼は穴を掘って、それを深くし、おのれの作った穴に落ち込む。
その害毒は、おのれのかしらに戻り、その暴虐は、おのれの脳天に下る。
その義にふさわしく、主を、私はほめたたえよう。いと高き方、主の御名をほめ歌おう。
指揮者のために。ギテトの調べに合わせて。ダビデの賛歌
私たちの主、主よ。あなたの御名は全地にわたり、なんと力強いことでしょう。あなたはご威光を天に置かれました。
あなたは幼子と乳飲み子たちの口によって、力を打ち建てられました。それは、あなたに敵対する者のため、敵と復讐する者とをしずめるためでした。
あなたの指のわざである天を見、あなたが整えられた月や星を見ますのに、
人とは、何者なのでしょう。あなたがこれを心に留められるとは。人の子とは、何者なのでしょう。あなたがこれを顧みられるとは。
あなたは、人を、神よりいくらか劣るものとし、これに栄光と誉れの冠をかぶらせました。
あなたの御手の多くのわざを人に治めさせ、万物を彼の足の下に置かれました。
すべて、羊も牛も、また、野の獣も、
空の鳥、海の魚、海路を通うものも。
私たちの主、主よ。あなたの御名は全地にわたり、なんと力強いことでしょう。
指揮者のために。「ムテ・ラベン」の調べに合わせて。ダビデの賛歌
私は心を尽くして主に感謝します。あなたの奇しいわざを余すことなく語り告げます。
私は、あなたを喜び、誇ります。いと高き方よ。あなたの御名をほめ歌います。
私の敵は退くとき、つまずき、あなたの前で、ついえ去ります。
あなたが私の正しい訴えを支持し、義の審判者として王座に着かれるからです。
あなたは国々をお叱りになり、悪者を滅ぼし、彼らの名を、とこしえに、消し去られました。
敵は、絶え果てて永遠の廃墟。あなたが根こぎにされた町々、その記憶さえ、消えうせました。
しかし、主はとこしえに御座に着き、さばきのためにご自身の王座を堅く立てられた。
主は義によって世界をさばき、公正をもって国民にさばきを行なわれる。
主はしいたげられた者のとりで、苦しみのときのとりで。
御名を知る者はあなたに拠り頼みます。主よ。あなたはあなたを尋ね求める者をお見捨てになりませんでした。
主にほめ歌を歌え、シオンに住まうその方に。国々の民にみわざを告げ知らせよ。
血に報いる方は、彼らを心に留め、貧しい者の叫びをお忘れにならない。
主よ。私をあわれんでください。私を憎む者から来る私の悩みを見てください。主は死の門から私を引き上げてくださる。
私は、あなたのすべての誉れを語り告げるために、シオンの娘の門で、あなたの救いに歓声をあげましょう。
国々はおのれの作った穴に陥り、おのれの隠した網に、わが足をとられる。
主はご自身を知らせ、さばきを行なわれた。悪者はおのれの手で作ったわなにかかった。ヒガヨン セラ
悪者どもは、よみに帰って行く。神を忘れたあらゆる国々も。
貧しい者は決して忘れられない。悩む者の望みは、いつまでもなくならない。
主よ。立ち上がってください。人間が勝ち誇らないために。国々が御前で、さばかれるために。
主よ。彼らに恐れを起こさせてください。おのれが、ただ、人間にすぎないことを、国々に思い知らせてください。セラ
主よ。なぜ、あなたは遠く離れてお立ちなのですか。苦しみのときに、なぜ、身を隠されるのですか。
悪者は高ぶって、悩む人に追い迫ります。彼らが、おのれの設けたたくらみにみずから捕えられますように。
悪者はおのれの心の欲望を誇り、貪欲な者は、主をのろい、また、侮る。
悪者は高慢を顔に表わして、神を尋ね求めない。その思いは「神はいない。」の一言に尽きる。
彼の道はいつも栄え、あなたのさばきは高くて、彼の目に、はいらない。敵という敵を、彼は吹き飛ばす。
彼は心の中で言う。「私はゆるぐことがなく、代々にわたって、わざわいに会わない。」
彼の口は、のろいと欺きとしいたげに満ち、彼の舌の裏には害毒と悪意がある。
彼は村はずれの待ち伏せ場にすわり、隠れた所で、罪のない人を殺す。彼の目は不幸な人をねらっている。
彼は茂みの中の獅子のように隠れ場で待ち伏せている。彼は悩む人を捕えようと待ち伏せる。悩む人を、その網にかけて捕えてしまう。
不幸な人は、強い者によって砕かれ、うずくまり、倒れる。
彼は心の中で言う。「神は忘れている。顔を隠している。彼は決して見はしないのだ。」
主よ。立ち上がってください。神よ。御手を上げてください。どうか、貧しい者を、忘れないでください。
なぜ、悪者は、神を侮るのでしょうか。彼は心の中で、あなたは追い求めないと言っています。
あなたは、見ておられました。害毒と苦痛を。彼らを御手の中に収めるためにじっと見つめておられました。不幸な人は、あなたに身をゆだねます。あなたはみなしごを助ける方でした。
悪者と、よこしまな者の腕を折り、その悪を捜し求めて一つも残らぬようにしてください。
主は世々限りなく王である。国々は、主の地から滅びうせた。
主よ。あなたは貧しい者の願いを聞いてくださいました。あなたは彼らの心を強くしてくださいます。耳を傾けて、
みなしごと、しいたげられた者をかばってくださいます。地から生まれた人間がもはや、脅かすことができないように。
指揮者のために。ダビデによる
主に私は身を避ける。どうして、あなたたちは私のたましいに言うのか。「鳥のように、おまえたちの山に飛んで行け。
それ、見よ。悪者どもが弓を張り、弦に矢をつがえ、暗やみで心の直ぐな人を射ぬこうとしている。
拠り所がこわされたら正しい者に何ができようか。」
主は、その聖座が宮にあり、主は、その王座が天にある。その目は見通し、そのまぶたは、人の子らを調べる。
主は正しい者と悪者を調べる。そのみこころは、暴虐を好む者を憎む。
主は、悪者の上に網を張る。火と硫黄。燃える風が彼らの杯への分け前となろう。
主は正しく、正義を愛される。直ぐな人は、御顔を仰ぎ見る。
指揮者のために。八弦の立琴に合わせて。ダビデの賛歌
主よ。お救いください。聖徒はあとを絶ち、誠実な人は人の子らの中から消え去りました。
人は互いにうそを話し、へつらいのくちびると、二心で話します。
主が、へつらいのくちびると傲慢の舌とを、ことごとく断ち切ってくださいますように。
彼らはこう言うのです。「われらはこの舌で勝つことができる。われらのくちびるはわれらのものだ。だれが、われらの支配者なのか。」
主は仰せられる。「悩む人が踏みにじられ、貧しい人が嘆くから、今、わたしは立ち上がる。わたしは彼を、その求める救いに入れよう。」
主のみことばは混じりけのないことば。土の炉で七回もためされて、純化された銀。
あなたが、主よ、彼らをお守りになります。あなたはこの時代からとこしえまでも彼らを保たれます。
人の子の間で、卑しいことがあがめられているときには、悪者が、至る所で横行します。
指揮者のために。ダビデの賛歌
主よ。いつまでですか。あなたは私を永久にお忘れになるのですか。いつまで御顔を私からお隠しになるのですか。
いつまで私は自分のたましいのうちで思い計らなければならないのでしょう。私の心には、一日中、悲しみがあります。いつまで敵が私の上に、勝ちおごるのでしょう。
私に目を注ぎ、私に答えてください。私の神、主よ。私の目を輝かせてください。私が死の眠りにつかないように。
また私の敵が、「おれは彼に勝った。」と言わないように。私がよろめいた、と言って私の仇が喜ばないように。
私はあなたの恵みに拠り頼みました。私の心はあなたの救いを喜びます。
私は主に歌を歌います。主が私を豊かにあしらわれたゆえ。
指揮者のために。ダビデによる
愚か者は心の中で、「神はいない。」と言っている。彼らは腐っており、忌まわしい事を行なっている。善を行なう者はいない。
主は天から人の子らを見おろして、神を尋ね求める、悟りのある者がいるかどうかをご覧になった。
彼らはみな、離れて行き、だれもかれも腐り果てている。善を行なう者はいない。ひとりもいない。
不法を行なう者らはだれも知らないのか。彼らはパンを食らうように、わたしの民を食らい、主を呼び求めようとはしない。
見よ。彼らが、いかに恐れたかを。神は、正しい者の一族とともにおられるからだ。
おまえたちは、悩む者のはかりごとをはずかしめようとするだろう。しかし、主が彼の避け所である。
ああ、イスラエルの救いがシオンから来るように。主が、とりこになった御民を返されるとき、ヤコブは楽しめ。イスラエルは喜べ。
ダビデの賛歌
主よ。だれが、あなたの幕屋に宿るのでしょうか。だれが、あなたの聖なる山に住むのでしょうか。
正しく歩み、義を行ない、心の中の真実を語る人。
その人は、舌をもってそしらず、友人に悪を行なわず、隣人への非難を口にしない。
神に捨てられた人を、その目はさげすみ、主を恐れる者を尊ぶ。損になっても、立てた誓いは変えない。
金を貸しても利息を取らず、罪を犯さない人にそむいて、わいろを取らない。このように行なう人は、決してゆるがされない。
ダビデのミクタム
神よ。私をお守りください。私は、あなたに身を避けます。
私は、主に申し上げました。「あなたこそ、私の主。私の幸いは、あなたのほかにはありません。」
地にある聖徒たちには威厳があり、私の喜びはすべて、彼らの中にあります。
ほかの神へ走った者の痛みは増し加わりましょう。私は、彼らの注ぐ血の酒を注がず、その名を口に唱えません。
主は、私へのゆずりの地所、また私への杯です。あなたは、私の受ける分を、堅く保っていてくださいます。
測り綱は、私の好む所に落ちた。まことに、私への、すばらしいゆずりの地だ。
私は助言を下さった主をほめたたえる。まことに、夜になると、私の心が私に教える。
私はいつも、私の前に主を置いた。主が私の右におられるので、私はゆるぐことがない。
それゆえ、私の心は喜び、私のたましいは楽しんでいる。私の身もまた安らかに住まおう。
まことに、あなたは、私のたましいをよみに捨ておかず、あなたの聖徒に墓の穴をお見せにはなりません。
あなたは私に、いのちの道を知らせてくださいます。あなたの御前には喜びが満ち、あなたの右には、楽しみがとこしえにあります。
ダビデの祈り
主よ。聞いてください、正しい訴えを。耳に留めてください、私の叫びを。耳に入れてください、欺きのくちびるからでない私の祈りを。
私のためのさばきが御前から出て、公正に御目が注がれますように。
あなたは私の心を調べ、夜、私を問いただされました。あなたは私をためされましたが、何も見つけ出されません。私は、口のあやまちをしまいと心がけました。
人としての行ないについては、あなたのくちびるのことばによりました。私は無法な者の道を避けました。
私の歩みは、あなたの道を堅く守り、私の足はよろけませんでした。
神よ。私はあなたを呼び求めました。あなたは私に答えてくださるからです。耳を傾けて、私の申し上げることを聞いてください。
あなたの奇しい恵みをお示しください。立ち向かう者から身を避けて右の手に来る者を救う方。
私を、ひとみのように見守り、御翼の陰に私をかくまってください。
私を襲う悪者から。私を取り巻く貪欲な敵から。
彼らは、鈍い心を堅く閉ざし、その口をもって高慢に語ります。
彼らは、あとをつけて来て、今、私たちを取り囲みました。彼らは目をすえて、私たちを地に投げ倒そうとしています。
彼は、あたかも、引き裂こうとねらっている獅子、待ち伏せしている若い獅子のようです。
主よ。立ち上がってください。彼に立ち向かい、彼を打ちのめしてください。あなたの剣で、悪者から私のたましいを助け出してください。
主よ。人々から、あなたの御手で。相続分がこの世のいのちであるこの世の人々から。彼らの腹は、あなたの宝で満たされ、彼らは、子どもらに満ち足り、その豊かさを、その幼子らに残します。
しかし、私は、正しい訴えで、御顔を仰ぎ見、目ざめるとき、あなたの御姿に満ち足りるでしょう。
指揮者のために。主のしもべダビデによる。主が、彼のすべての敵の手、特にサウルの手から彼を救い出された日に、この歌のことばを主に歌った
彼はこう言った。主、わが力。私は、あなたを慕います。
主はわが巌、わがとりで、わが救い主、身を避けるわが岩、わが神。わが盾、わが救いの角、わがやぐら。
ほめたたえられる方、この主を呼び求めると、私は、敵から救われる。
死の綱は私を取り巻き、滅びの川は、私を恐れさせた。
よみの綱は私を取り囲み、死のわなは私に立ち向かった。
私は苦しみの中に主を呼び求め、助けを求めてわが神に叫んだ。主はその宮で私の声を聞かれ、御前に助けを求めた私の叫びは、御耳に届いた。
すると、地はゆるぎ、動いた。また、山々の基も震え、揺れた。主がお怒りになったのだ。
煙は鼻から立ち上り、その口から出る火はむさぼり食い、炭火は主から燃え上がった。
主は、天を押し曲げて降りて来られた。暗やみをその足の下にして。
主は、ケルブに乗って飛び、風の翼に乗って飛びかけられた。
主はやみを隠れ家として、回りに置かれた。その仮庵は雨雲の暗やみ、濃い雲。
御前の輝きから、密雲を突き抜けて来たもの。それは雹と火の炭。
主は天に雷鳴を響かせ、いと高き方は御声を発せられた。雹、そして、火の炭。
主は、矢を放って彼らを散らし、すさまじいいなずまで彼らをかき乱された。
こうして、水の底が現われ、地の基があらわにされた。主よ。あなたのとがめ、あなたの鼻の荒いいぶきで。
主は、いと高き所から御手を伸べて私を捕え、私を大水から引き上げられた。
主は私の強い敵と、私を憎む者とから私を救い出された。彼らは私より強かったから。
彼らは私のわざわいの日に私に立ち向かった。だが、主は私のささえであった。
主は私を広い所に連れ出し、私を助け出された。主が私を喜びとされたから。
主は私の義にしたがって私に報い、私の手のきよさにしたがって私に償いをされた。
私は主の道を守り、私の神に対して悪を行なわなかった。
主のすべてのさばきは私の前にあり、主のおきてを私は遠ざけなかった。
私は主の前に全く、私の罪から身を守る。
主は、私の義にしたがって、また、御目の前の私の手のきよさにしたがって私に償いをされた。
あなたは、恵み深い者には、恵み深く、全き者には、全くあられ、
きよい者には、きよく、曲がった者には、ねじ曲げる方。
あなたは、悩む民をこそ救われますが、高ぶる目は低くされます。
あなたは私のともしびをともされ、主、私の神は、私のやみを照らされます。
あなたによって私は軍勢に襲いかかり、私の神によって私は城壁を飛び越えます。
神、その道は完全。主のみことばは純粋。主はすべて彼に身を避ける者の盾。
まことに、主のほかにだれが神であろうか。私たちの神を除いて、だれが岩であろうか。
この神こそ、私に力を帯びさせて私の道を完全にされる。
彼は私の足を雌鹿のようにし、私を高い所に立たせてくださる。
戦いのために私の手を鍛え、私の腕を青銅の弓をも引けるようにされる。
こうしてあなたは、御救いの盾を私に下さいました。あなたの右の手は私をささえ、あなたの謙遜は、私を大きくされます。
あなたは私を大またで歩かせます。私のくるぶしはよろけませんでした。
私は、敵を追って、これに追いつき、絶ち滅ぼすまでは引き返しませんでした。
私が彼らを打ち砕いたため、彼らは立つことができず、私の足もとに倒れました。
あなたは、戦いのために、私に力を帯びさせ、私に立ち向かう者を私のもとにひれ伏させました。
また、敵が私に背を見せるようにされたので、私は私を憎む者を滅ぼしました。
彼らが叫んでも、救う者はなかった。主に叫んでも、答えはなかった。
私は、彼らを風の前のちりのように、打ち砕き、道のどろのように除き去った。
あなたは、民の争いから、私を助け出し、私を国々のかしらに任ぜられました。私の知らなかった民が私に仕えます。
彼らは、耳で聞くとすぐ、私の言うことを聞き入れます。外国人らは、私におもねります。
外国人らはしなえて、彼らのとりでから震えて出て来ます。
主は生きておられる。ほむべきかな。わが岩。あがむべきかな。わが救いの神。
この神は私のために、復讐する方。神は諸国の民を私のもとに従わせてくださる。
神は、私の敵から私を助け出される方。まことに、あなたは私に立ち向かう者から私を引き上げ、暴虐の者から私を救い出されます。
それゆえ、主よ。私は、国々の中であなたをほめたたえ、あなたの御名を、ほめ歌います。
主は、王に救いを増し加え、油そそがれた者、ダビデとそのすえに、とこしえに恵みを施されます。
指揮者のために。ダビデの賛歌
天は神の栄光を語り告げ、大空は御手のわざを告げ知らせる。
昼は昼へ、話を伝え、夜は夜へ、知識を示す。
話もなく、ことばもなく、その声も聞かれない。
しかし、その呼び声は全地に響き渡り、そのことばは、地の果てまで届いた。神はそこに、太陽のために、幕屋を設けられた。
太陽は、部屋から出て来る花婿のようだ。勇士のように、その走路を喜び走る。
その上るのは、天の果てから、行き巡るのは、天の果て果てまで。その熱を、免れるものは何もない。
主のみおしえは完全で、たましいを生き返らせ、主のあかしは確かで、わきまえのない者を賢くする。
主の戒めは正しくて、人の心を喜ばせ、主の仰せはきよくて、人の目を明るくする。
主への恐れはきよく、とこしえまでも変わらない。主のさばきはまことであり、ことごとく正しい。
それらは、金よりも、多くの純金よりも好ましい。蜜よりも、蜜蜂の巣のしたたりよりも甘い。
また、それによって、あなたのしもべは戒めを受ける。それを守れば、報いは大きい。
だれが自分の数々のあやまちを悟ることができましょう。どうか、隠れている私の罪をお赦しください。
あなたのしもべを、傲慢の罪から守ってください。それらが私を支配しませんように。そうすれば、私は全き者となり、大きな罪を、免れて、きよくなるでしょう。
私の口のことばと、私の心の思いとが御前に、受け入れられますように。わが岩、わが贖い主、主よ。
指揮者のために。ダビデの賛歌
苦難の日に主があなたにお答えになりますように。ヤコブの神の名が、あなたを高く上げますように。
主が聖所から、あなたに助けを送り、シオンから、あなたをささえられますように。
あなたの穀物のささげ物をすべて心に留め、あなたの全焼のいけにえを受け入れてくださいますように。セラ
主があなたの願いどおりにしてくださいますように。あなたのすべてのはかりごとを遂げさせてくださいますように。
私たちは、あなたの勝利を喜び歌いましょう。私たちの神の御名により旗を高く掲げましょう。主があなたの願いのすべてを遂げさせてくださいますように。
今こそ、私は知る。主は、油をそそがれた者を、お救いになる。主は、右の手の救いの力をもって聖なる天から、お答えになる。
ある者はいくさ車を誇り、ある者は馬を誇る。しかし、私たちは私たちの神、主の御名を誇ろう。
彼らは、ひざをつき、そして倒れた。しかし、私たちは、立ち上がり、まっすぐに立った。
主よ。王をお救いください。私たちが呼ぶときに私たちに答えてください。
指揮者のために。ダビデの賛歌
主よ。王はあなたの御力を、喜びましょう。あなたの御救いをどんなに楽しむことでしょう。
あなたは彼の心の願いをかなえ、彼のくちびるの願いを、退けられません。セラ
あなたは彼を迎えてすばらしい祝福を与え、彼のかしらに純金の冠を置かれます。
彼はあなたに、いのちを請い求めました。あなたは彼に、とこしえまでの長い日々を与えられました。
御救いによって彼の栄光は、大きい。あなたは、尊厳と威光を彼の上に置かれます。
あなたは、とこしえに彼を祝福し、御前の喜びで彼を楽しませてくださいます。
まことに、王は主に信頼し、いと高き方の恵みによってゆるがないでしょう。
あなたの手は、あなたのすべての敵を見つけ出し、あなたの右の手は、あなたを憎む者どもを見つけ出します。
あなたの御怒りのとき、彼らを、燃える炉のようにされましょう。主は御怒りによって彼らをのみ尽くし、火は彼らを食い尽くすでしょう。
あなたは、地の上から、彼らのすえを滅ぼされましょう。また、人の子らの中から、彼らの子孫をも。
彼らが、あなたに対して悪を企て、たくらみを設けたとしても、彼らには、できません。
あなたは彼らが背を見せるようにし、弓弦を張って彼らの顔をねらわれるでしょう。
主よ。御力のゆえに、あなたがあがめられますように。私たちは歌い、あなたの威力をほめ歌います。
指揮者のために。「暁の雌鹿」の調べに合わせて。ダビデの賛歌
わが神、わが神。どうして、私をお見捨てになったのですか。遠く離れて私をお救いにならないのですか。私のうめきのことばにも。
わが神。昼、私は呼びます。しかし、あなたはお答えになりません。夜も、私は黙っていられません。
けれども、あなたは聖であられ、イスラエルの賛美を住まいとしておられます。
私たちの先祖は、あなたに信頼しました。彼らは信頼し、あなたは彼らを助け出されました。
彼らはあなたに叫び、彼らは助け出されました。彼らはあなたに信頼し、彼らは恥を見ませんでした。
しかし、私は虫けらです。人間ではありません。人のそしり、民のさげすみです。
私を見る者はみな、私をあざけります。彼らは口をとがらせ、頭を振ります。
「主に身を任せよ。彼が助け出したらよい。彼に救い出させよ。彼のお気に入りなのだから。」
しかし、あなたは私を母の胎から取り出した方。母の乳房に拠り頼ませた方。
生まれる前から、私はあなたに、ゆだねられました。母の胎内にいた時から、あなたは私の神です。
どうか、遠く離れないでください。苦しみが近づいており、助ける者がいないのです。
数多い雄牛が、私を取り囲み、バシャンの強いものが、私を囲みました。
彼らは私に向かって、その口を開きました。引き裂き、ほえたける獅子のように。
私は、水のように注ぎ出され、私の骨々はみな、はずれました。私の心は、ろうのようになり、私の内で溶けました。
私の力は、土器のかけらのように、かわききり、私の舌は、上あごにくっついています。あなたは私を死のちりの上に置かれます。
犬どもが私を取り巻き、悪者どもの群れが、私を取り巻き、私の手足を引き裂きました。
私は、私の骨を、みな数えることができます。彼らは私をながめ、私を見ています。
彼らは私の着物を互いに分け合い、私の一つの着物を、くじ引きにします。
主よ。あなたは、遠く離れないでください。私の力よ、急いで私を助けてください。
私のたましいを、剣から救い出してください。私のいのちを、犬の手から。
私を救ってください。獅子の口から、野牛の角から。あなたは私に答えてくださいます。
私は、御名を私の兄弟たちに語り告げ、会衆の中で、あなたを賛美しましょう。
主を恐れる人々よ。主を賛美せよ。ヤコブのすべてのすえよ。主をあがめよ。イスラエルのすべてのすえよ。主の前におののけ。
まことに、主は悩む者の悩みをさげすむことなく、いとうことなく、御顔を隠されもしなかった。むしろ、彼が助けを叫び求めたとき、聞いてくださった。
大会衆の中での私の賛美はあなたから出たものです。私は主を恐れる人々の前で私の誓いを果たします。
悩む者は、食べて、満ち足り、主を尋ね求める人々は、主を賛美しましょう。あなたがたの心が、いつまでも生きるように。
地の果て果てもみな、思い起こし、主に帰って来るでしょう。また、国々の民もみな、あなたの御前で伏し拝みましょう。
まことに、王権は主のもの。主は、国々を統べ治めておられる。
地の裕福な者もみな、食べて、伏し拝み、ちりに下る者もみな、主の御前に、ひれ伏す。おのれのいのちを保つことのできない人も。
子孫たちも主に仕え、主のことが、次の世代に語り告げられよう。
彼らは来て、主のなされた義を、生まれてくる民に告げ知らせよう。
ダビデの賛歌
主は私の羊飼い。私は、乏しいことがありません。
主は私を緑の牧場に伏させ、いこいの水のほとりに伴われます。
主は私のたましいを生き返らせ、御名のために、私を義の道に導かれます。
たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。あなたのむちとあなたの杖、それが私の慰めです。
私の敵の前で、あなたは私のために食事をととのえ、私の頭に油をそそいでくださいます。私の杯は、あふれています。
まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追って来るでしょう。私は、いつまでも、主の家に住まいましょう。
ダビデの賛歌
地とそれに満ちているもの、世界とその中に住むものは主のものである。
まことに主は、海に地の基を据え、また、もろもろの川の上に、それを築き上げられた。
だれが、主の山に登りえようか。だれが、その聖なる所に立ちえようか。
手がきよく、心がきよらかな者、そのたましいをむなしいことに向けず、欺き誓わなかった人。
その人は主から祝福を受け、その救いの神から義を受ける。
これこそ、神を求める者の一族、あなたの御顔を慕い求める人々、ヤコブである。セラ
門よ。おまえたちのかしらを上げよ。永遠の戸よ。上がれ。栄光の王がはいって来られる。
栄光の王とは、だれか。強く、力ある主。戦いに力ある主。
門よ。おまえたちのかしらを上げよ。永遠の戸よ。上がれ。栄光の王がはいって来られる。
その栄光の王とはだれか。万軍の主。これぞ、栄光の王。セラ
ダビデによる
主よ。私のたましいは、あなたを仰いでいます。
わが神。私は、あなたに信頼いたします。どうか私が恥を見ないようにしてください。私の敵が私に勝ち誇らないようにしてください。
まことに、あなたを待ち望む者はだれも恥を見ません。ゆえもなく裏切る者は恥を見ます。
主よ。あなたの道を私に知らせ、あなたの小道を私に教えてください。
あなたの真理のうちに私を導き、私を教えてください。あなたこそ、私の救いの神、私は、あなたを一日中待ち望んでいるのです。
主よ。あなたのあわれみと恵みを覚えていてください。それらはとこしえからあったのですから。
私の若い時の罪やそむきを覚えていないでください。あなたの恵みによって、私を覚えていてください。主よ。あなたのいつくしみのゆえに。
主は、いつくしみ深く、正しくあられる。それゆえ、罪人に道を教えられる。
主は貧しい者を公義に導き、貧しい者にご自身の道を教えられる。
主の小道はみな恵みと、まことである。その契約とそのさとしを守る者には。
主よ。御名のために、私の咎をお赦しください。大きな咎を。
主を恐れる人は、だれか。主はその人に選ぶべき道を教えられる。
その人のたましいは、しあわせの中に住み、その子孫は地を受け継ごう。
主はご自身を恐れる者と親しくされ、ご自身の契約を彼らにお知らせになる。
私の目はいつも主に向かう。主が私の足を網から引き出してくださるから。
私に御顔を向け、私をあわれんでください。私はただひとりで、悩んでいます。
私の心の苦しみが大きくなりました。どうか、苦悩のうちから私を引き出してください。
私の悩みと労苦を見て、私のすべての罪を赦してください。
私の敵がどんなに多いかを見てください。彼らは暴虐な憎しみで、私を憎んでいます。
私のたましいを守り、私を救い出してください。私が恥を見ないようにしてください。私はあなたに身を避けています。
誠実と正しさが私を保ちますように。私はあなたを待ち望んでいます。
神よ。イスラエルを、そのすべての苦しみから贖い出してください。
ダビデによる
私を弁護してください。主よ。私が誠実に歩み、よろめくことなく、主に信頼したことを。
主よ。私を調べ、私を試みてください。私の思いと私の心をためしてください。
あなたの恵みが私の目の前にあり、私はあなたの真理のうちを歩み続けました。
私は、不信実な人とともにすわらず、偽善者とともに行きません。
私は、悪を行なう者の集まりを憎み、悪者とともにすわりません。
主よ。私は手を洗ってきよくし、あなたの祭壇の回りを歩きましょう。
感謝の声を聞こえさせ、あなたの奇しいみわざを余すことなく、語り告げましょう。
主よ。私は、あなたのおられる家と、あなたの栄光の住まう所を愛します。
どうか私のたましいを罪人とともに、また、私のいのちを血を流す人々とともに、取り集めないでください。
彼らの両手には放らつがあり、彼らの右の手はわいろで満ちています。
しかし、私は、誠実に歩みます。どうか私を贖い出し、私をあわれんでください。
私の足は平らな所に立っています。私は、数々の集まりの中で、主をほめたたえましょう。
ダビデによる
主は、私の光、私の救い。だれを私は恐れよう。主は、私のいのちのとりで。だれを私はこわがろう。
悪を行なう者が私の肉を食らおうと、私に襲いかかったとき、私の仇、私の敵、彼らはつまずき、倒れた。
たとい、私に向かって陣営が張られても、私の心は恐れない。たとい、戦いが私に向かって起こっても、それにも、私は動じない。
私は一つのことを主に願った。私はそれを求めている。私のいのちの日の限り、主の家に住むことを。主の麗しさを仰ぎ見、その宮で、思いにふける、そのために。
それは、主が、悩みの日に私を隠れ場に隠し、その幕屋のひそかな所に私をかくまい、岩の上に私を上げてくださるからだ。
今、私のかしらは、私を取り囲む敵の上に高く上げられる。私は、その幕屋で、喜びのいけにえをささげ、歌うたい、主に、ほめ歌を歌おう。
聞いてください。主よ。私の呼ぶこの声を。私をあわれみ、私に答えてください。
あなたに代わって、私の心は申します。「わたしの顔を、慕い求めよ。」と。主よ。あなたの御顔を私は慕い求めます。
どうか、御顔を私に隠さないでください。あなたのしもべを、怒って、押しのけないでください。あなたは私の助けです。私を見放さないでください。見捨てないでください。私の救いの神。
私の父、私の母が、私を見捨てるときは、主が私を取り上げてくださる。
主よ。あなたの道を私に教えてください。私を待ち伏せている者どもがおりますから、私を平らな小道に導いてください。
私を、私の仇の意のままに、させないでください。偽りの証人どもが私に立ち向かい、暴言を吐いているのです。
ああ、私に、生ける者の地で主のいつくしみを見ることが信じられなかったなら。・・
待ち望め。主を。雄々しくあれ。心を強くせよ。待ち望め。主を。
ダビデによる
主よ。私はあなたに呼ばわります。私の岩よ。どうか私に耳を閉じないでください。私に口をつぐまれて、私が、穴に下る者と同じにされないように。
私の願いの声を聞いてください。私があなたに助けを叫び求めるとき。私の手をあなたの聖所の奥に向けて上げるとき。
どうか、悪者どもや不法を行なう者どもといっしょに、私をかたづけないでください。彼らは隣人と平和を語りながら、その心には悪があるのです。
彼らのすることと、彼らの行なう悪にしたがって、彼らに報いてください。その手のしわざにしたがって彼らに報い、その仕打ちに報復してください。
彼らは、主のなさることもその御手のわざをも悟らないので、主は、彼らを打ちこわし、建て直さない。
ほむべきかな。主。まことに主は私の願いの声を聞かれた。
主は私の力、私の盾。私の心は主に拠り頼み、私は助けられた。それゆえ私の心はこおどりして喜び、私は歌をもって、主に感謝しよう。
主は、彼らの力。主は、その油そそがれた者の、救いのとりで。
どうか、御民を救ってください。あなたのものである民を祝福してください。どうか彼らの羊飼いとなって、いつまでも、彼らを携えて行ってください。
ダビデの賛歌
力ある者の子らよ。主に帰せよ。栄光と力とを主に帰せよ。
御名の栄光を、主に帰せよ。聖なる飾り物を着けて主にひれ伏せ。
主の声は、水の上にあり、栄光の神は、雷鳴を響かせる。主は、大水の上にいます。
主の声は、力強く、主の声は、威厳がある。
主の声は、杉の木を引き裂く。まことに、主はレバノンの杉の木を打ち砕く。
主は、それらを、子牛のように、はねさせる。レバノンとシルヨンを若い野牛のように。
主の声は、火の炎を、ひらめかせる。
主の声は、荒野をゆすぶり、主は、カデシュの荒野を、ゆすぶられる。
主の声は、雌鹿に産みの苦しみをさせ、大森林を裸にする。その宮で、すべてのものが、「栄光。」と言う。
主は、大洪水のときに御座に着かれた。まことに、主は、とこしえに王として御座に着いておられる。
主は、ご自身の民に力をお与えになる。主は、平安をもって、ご自身の民を祝福される。
ダビデの賛歌。家をささげる歌
主よ。私はあなたをあがめます。あなたが私を引き上げ、私の敵を喜ばせることはされなかったからです。
私の神、主よ。私があなたに叫び求めると、あなたは私を、いやされました。
主よ。あなたは私のたましいをよみから引き上げ、私が穴に下って行かないように、私を生かしておかれました。
聖徒たちよ。主をほめ歌え。その聖なる御名に感謝せよ。
まことに、御怒りはつかの間、いのちは恩寵のうちにある。夕暮れには涙が宿っても、朝明けには喜びの叫びがある。
私が栄えたときに、私はこう言った。「私は決してゆるがされない。」
主よ。あなたはご恩寵のうちに、私の山を強く立たせてくださいました。あなたが御顔を隠され、私はおじ惑っていましたが。
主よ。私はあなたを呼び求めます。私の主にあわれみを請います。
私が墓に下っても、私の血に何の益があるのでしょうか。ちりが、あなたを、ほめたたえるでしょうか。あなたのまことを、告げるでしょうか。
聞いてください。主よ。私をあわれんでください。主よ。私の助けとなってください。
あなたは私のために、嘆きを踊りに変えてくださいました。あなたは私の荒布を解き、喜びを私に着せてくださいました。
私のたましいがあなたをほめ歌い、黙っていることがないために。私の神、主よ。私はとこしえまでも、あなたに感謝します。
指揮者のために。ダビデの賛歌
主よ。私はあなたに身を避けています。私が決して恥を見ないようにしてください。あなたの義によって、私を助け出してください。
私に耳を傾け、早く私を救い出してください。私の力の岩となり、強いとりでとなって、私を救ってください。
あなたこそ、私の巌、私のとりでです。あなたの御名のゆえに、私を導き、私を伴ってください。
私をねらってひそかに張られた網から、私を引き出してください。あなたは私の力ですから。
私のたましいを御手にゆだねます。真実の神、主よ。あなたは私を贖い出してくださいました。
私は、むなしい偶像につく者を憎み、主に信頼しています。
あなたの恵みを私は楽しみ、喜びます。あなたは、私の悩みをご覧になり、私のたましいの苦しみを知っておられました。
あなたは私を敵の手に渡さず、私の足を広い所に立たせてくださいました。
私をあわれんでください。主よ。私には苦しみがあるのです。私の目はいらだちで衰えてしまいました。私のたましいも、また私のからだも。
まことに私のいのちは悲しみで尽き果てました。私の年もまた、嘆きで。私の力は私の咎によって弱まり、私の骨々も衰えてしまいました。
私は、敵対するすべての者から、非難されました。わけても、私の隣人から。私の親友には恐れられ、外で私に会う者は、私を避けて逃げ去ります。
私は死人のように、人の心から忘れられ、こわれた器のようになりました。
私は多くの者のそしりを聞きました。「四方八方みな恐怖だ。」と。彼らは私に逆らって相ともに集まったとき、私のいのちを取ろうと図りました。
しかし、主よ。私は、あなたに信頼しています。私は告白します。「あなたこそ私の神です。」
私の時は、御手の中にあります。私を敵の手から、また追い迫る者の手から、救い出してください。
御顔をあなたのしもべの上に照り輝かせてください。あなたの恵みによって私をお救いください。
主よ。私が恥を見ないようにしてください。私はあなたを呼び求めていますから。悪者をはずかしめてください。彼らをよみで静まらせてください。
偽りのくちびるを封じてください。それは正しい者に向かって、横柄に語っています。高ぶりとさげすみをもって。
あなたのいつくしみは、なんと大きいことでしょう。あなたはそれを、あなたを恐れる者のためにたくわえ、あなたに身を避ける者のために人の子の前で、それを備えられました。
あなたは彼らを人のそしりから、あなたのおられるひそかな所にかくまい、舌の争いから、隠れ場に隠されます。
ほむべきかな。主。主は包囲された町の中で私に奇しい恵みを施されました。
私はあわてて言いました。「私はあなたの目の前から断たれたのだ。」と。しかし、あなたは私の願いの声を聞かれました。私があなたに叫び求めたときに。
すべて、主の聖徒たちよ。主を愛しまつれ。主は誠実な者を保たれるが、高ぶる者には、きびしく報いをされる。
雄々しくあれ。心を強くせよ。すべて主を待ち望む者よ。
ダビデのマスキール
幸いなことよ。そのそむきを赦され、罪をおおわれた人は。
幸いなことよ。主が、咎をお認めにならない人、心に欺きのないその人は。
私は黙っていたときには、一日中、うめいて、私の骨々は疲れ果てました。
それは、御手が昼も夜も私の上に重くのしかかり、私の骨髄は、夏のひでりでかわききったからです。セラ
私は、自分の罪を、あなたに知らせ、私の咎を隠しませんでした。私は申しました。「私のそむきの罪を主に告白しよう。」すると、あなたは私の罪のとがめを赦されました。セラ
それゆえ、聖徒は、みな、あなたに祈ります。あなたにお会いできる間に。まことに、大水の濁流も、彼の所に届きません。
あなたは私の隠れ場。あなたは苦しみから私を守り、救いの歓声で、私を取り囲まれます。セラ
わたしは、あなたがたに悟りを与え、行くべき道を教えよう。わたしはあなたがたに目を留めて、助言を与えよう。
あなたがたは、悟りのない馬や騾馬のようであってはならない。それらは、くつわや手綱の馬具で押えなければ、あなたに近づかない。
悪者には心の痛みが多い。しかし、主に信頼する者には、恵みが、その人を取り囲む。
正しい者たち。主にあって、喜び、楽しめ。すべて心の直ぐな人たちよ。喜びの声をあげよ。
正しい者たち。主にあって、喜び歌え。賛美は心の直ぐな人たちにふさわしい。
立琴をもって主に感謝せよ。十弦の琴をもって、ほめ歌を歌え。
新しい歌を主に向かって歌え。喜びの叫びとともに、巧みに弦をかき鳴らせ。
まことに、主のことばは正しく、そのわざはことごとく真実である。
主は正義と公正を愛される。地は主の恵みに満ちている。
主のことばによって、天は造られた。天の万象もすべて、御口のいぶきによって。
主は海の水をせきのように集め、深い水を倉に収められる。
全地よ。主を恐れよ。世界に住む者よ。みな、主の前におののけ。
まことに、主が仰せられると、そのようになり、主が命じられると、それは堅く立つ。
主は国々のはかりごとを無効にし、国々の民の計画をむなしくされる。
主のはかりごとはとこしえに立ち、御心の計画は代々に至る。
幸いなことよ。主をおのれの神とする、その国は。神が、ご自身のものとしてお選びになった、その民は。
主は天から目を注ぎ、人の子らを残らずご覧になる。
御住まいの所から地に住むすべての者に目を注がれる。
主は、彼らの心をそれぞれみな造り、彼らのわざのすべてを読み取る方。
王は軍勢の多いことによっては救われない。勇者は力の強いことによっては救い出されない。
軍馬も勝利の頼みにはならない。その大きな力も救いにならない。
見よ。主の目は主を恐れる者に注がれる。その恵みを待ち望む者に。
彼らのたましいを死から救い出し、ききんのときにも彼らを生きながらえさせるために。
私たちのたましいは主を待ち望む。主は、われらの助け、われらの盾。
まことに私たちの心は主を喜ぶ。私たちは、聖なる御名に信頼している。
主よ。あなたの恵みが私たちの上にありますように。私たちがあなたを待ち望んだときに。
ダビデによる。彼がアビメレクの前で気違いを装い、彼に追われて去ったとき
私はあらゆる時に主をほめたたえる。私の口には、いつも、主への賛美がある。
私のたましいは主を誇る。貧しい者はそれを聞いて喜ぶ。
私とともに主をほめよ。共に、御名をあがめよう。
私が主を求めると、主は答えてくださった。私をすべての恐怖から救い出してくださった。
彼らが主を仰ぎ見ると、彼らは輝いた。「彼らの顔をはずかしめないでください。」
この悩む者が呼ばわったとき、主は聞かれた。こうして、彼らはすべての苦しみから救われた。
主の使いは主を恐れる者の回りに陣を張り、彼らを助け出される。
主のすばらしさを味わい、これを見つめよ。幸いなことよ。彼に身を避ける者は。
主を恐れよ。その聖徒たちよ。彼を恐れる者には乏しいことはないからだ。
若い獅子も乏しくなって飢える。しかし、主を尋ね求める者は、良いものに何一つ欠けることはない。
来なさい。子たちよ。私に聞きなさい。主を恐れることを教えよう。
いのちを喜びとし、しあわせを見ようと、日数の多いのを愛する人は、だれか。
あなたの舌に悪口を言わせず、くちびるに欺きを語らせるな。
悪を離れ、善を行なえ。平和を求め、それを追い求めよ。
主の目は正しい者に向き、その耳は彼らの叫びに傾けられる。
主の御顔は悪をなす者からそむけられ、彼らの記憶を地から消される。
彼らが叫ぶと、主は聞いてくださる。そして、彼らをそのすべての苦しみから救い出される。
主は心の打ち砕かれた者の近くにおられ、たましいの砕かれた者を救われる。
正しい者の悩みは多い。しかし、主はそのすべてから彼を救い出される。
主は、彼の骨をことごとく守り、その一つさえ、砕かれることはない。
悪は悪者を殺し、正しい者を憎む者は罪に定められる。
主はそのしもべのたましいを贖い出される。主に身を避ける者は、だれも罪に定められない。
ダビデによる
主よ。私と争う者と争い、私と戦う者と戦ってください。
盾と大盾とを手に取って、私を助けに、立ち上がってください。
槍を抜き、私に追い迫る者を封じてください。私のたましいに言ってください。「わたしがあなたの救いだ。」と。
私のいのちを求める者どもが恥を見、卑しめられますように。私のわざわいを図る者が退き、はずかしめを受けますように。
彼らを風の前のもみがらのようにし、主の使いに押しのけさせてください。
彼らの道をやみとし、また、すべるようにし、主の使いに彼らを追わせてください。
まことに、彼らはゆえもなく、私にひそかに網を張り、ゆえもなく、私のたましいを陥れようと、穴を掘りました。
思わぬときに、滅びが彼を襲いますように。ひそかに張ったおのれの網が彼を捕え、滅びの中に彼が落ち込みますように。
こうして私のたましいは、主にあって喜び、御救いの中にあって楽しむことでしょう。
私のすべての骨は言いましょう。「主よ。だれか、あなたのような方があるでしょうか。悩む者を、彼よりも強い者から救い出す方。そうです。悩む者、貧しい者を、奪い取る者から。」
暴虐な証人どもが立ち私の知らないことを私に問う。
彼らは善にかえて悪を報い、私のたましいは見捨てられる。
しかし、私は・・、彼らの病のとき、私の着物は荒布だった。私は断食してたましいを悩ませ、私の祈りは私の胸を行き来していた。
私の友、私の兄弟にするように、私は歩き回り、母の喪に服するように、私はうなだれて泣き悲しんだ。
だが、彼らは私がつまずくと喜び、相つどい、私の知らない攻撃者どもが、共に私を目ざして集まり、休みなく私を中傷した。
私の回りの、あざけり、ののしる者どもは私に向かって歯ぎしりした。
わが主よ。いつまでながめておられるのですか。どうか私のたましいを彼らの略奪から、私のただ一つのものを若い獅子から、奪い返してください。
私は大きな会衆の中で、あなたに感謝し、強い人々の間で、あなたを賛美します。
偽り者の、私の敵を、私のことで喜ばせないでください。ゆえもなく私を憎む人々が目くばせしないようにしてください。
彼らは平和を語らず、地の平穏な人々に、欺きごとをたくらむからです。
彼らは私に向かって、大きく口を開き、「あはは、あはは。この目で見たぞ。」と言います。
主よ。あなたはそれをご覧になったのです。黙っていないでください。わが主よ。私から遠く離れないでください。
奮い立ってください。目をさましてください。私のさばきのために。わが神、わが主よ。私の訴えのために。
あなたの義にしたがって、私を弁護してください。わが神、主よ。彼らを私のことで喜ばせないでください。
彼らに心のうちで言わせないでください。「あはは。われわれの望みどおりだ。」と。また、言わせないでください。「われわれは彼を、のみこんだ。」と。
私のわざわいを楽しんでいる者らは、みな恥を見、はずかしめを受けますように。私に向かって高ぶる者は、恥と侮辱をこうむりますように。
私の義を喜びとする者は、喜びの声をあげ、楽しむようにしてください。彼らにいつも言わせてください。「ご自分のしもべの繁栄を喜ばれる主は、大いなるかな。」と。
私の舌はあなたの義とあなたの誉れを日夜、口ずさむことでしょう。
指揮者のために。主のしもべ、ダビデによる
罪は悪者の心の中に語りかける。彼の目の前には、神に対する恐れがない。
彼はおのれの目で自分にへつらっている。おのれの咎を見つけ出し、それを憎むことで。
彼の口のことばは、不法と欺きだ。彼は知恵を得ることも、善を行なうこともやめてしまっている。
彼は寝床で、不法を図り、よくない道に堅く立っていて、悪を捨てようとしない。
主よ。あなたの恵みは天にあり、あなたの真実は雲にまで及びます。
あなたの義は高くそびえる山のようで、あなたのさばきは深い海のようです。あなたは人や獣を栄えさせてくださいます。主よ。
神よ。あなたの恵みは、なんと尊いことでしょう。人の子らは御翼の陰に身を避けます。
彼らはあなたの家の豊かさを心ゆくまで飲むでしょう。あなたの楽しみの流れを、あなたは彼らに飲ませなさいます。
いのちの泉はあなたにあり、私たちは、あなたの光のうちに光を見るからです。
注いでください。あなたの恵みを、あなたを知る者に。あなたの義を、心の直ぐな人に。
高ぶりの足が私に追いつかず、悪者の手が私を追いやらないようにしてください。
そこでは、不法を行なう者は倒れ、押し倒されて立ち上がれません。
ダビデによる
悪を行なう者に対して腹を立てるな。不正を行なう者に対してねたみを起こすな。
彼らは草のようにたちまちしおれ、青草のように枯れるのだ。
主に信頼して善を行なえ。地に住み、誠実を養え。
主をおのれの喜びとせよ。主はあなたの心の願いをかなえてくださる。
あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる。
主は、あなたの義を光のように、あなたのさばきを真昼のように輝かされる。
主の前に静まり、耐え忍んで主を待て。おのれの道の栄える者に対して、悪意を遂げようとする人に対して、腹を立てるな。
怒ることをやめ、憤りを捨てよ。腹を立てるな。それはただ悪への道だ。
悪を行なう者は断ち切られる。しかし主を待ち望む者、彼らは地を受け継ごう。
ただしばらくの間だけで、悪者はいなくなる。あなたが彼の居所を調べても、彼はそこにはいないだろう。
しかし、貧しい人は地を受け継ごう。また、豊かな繁栄をおのれの喜びとしよう。
悪者は正しい者に敵対して事を図り、歯ぎしりして彼に向かう。
主は彼を笑われる。彼の日が迫っているのをご覧になるから。
悪者どもは剣を抜き、弓を張った。悩む者、貧しい者を打ち倒し、行ないの正しい者を切り殺すために。
彼らの剣はおのれの心臓を貫き、彼らの弓は折られよう。
ひとりの正しい者の持つわずかなものは、多くの悪者の豊かさにまさる。
なぜなら、悪者の腕は折られるが、主は正しい者をささえられるからだ。
主は全き人の日々を知っておられ、彼らのゆずりは永遠に残る。
彼らはわざわいのときにも恥を見ず、ききんのときにも満ち足りよう。
しかし悪者は滅びる。主の敵は牧場の青草のようだ。彼らは消えうせる。煙となって消えうせる。
悪者は、借りるが返さない。正しい者は、情け深くて人に施す。
主に祝福された者は地を受け継ごう。しかし主にのろわれた者は断ち切られる。
人の歩みは主によって確かにされる。主はその人の道を喜ばれる。
その人は倒れてもまっさかさまに倒されはしない。主がその手をささえておられるからだ。
私が若かったときも、また年老いた今も、正しい者が見捨てられたり、その子孫が食べ物を請うのを見たことがない。
その人はいつも情け深く人に貸す。その子孫は祝福を得る。
悪を離れて善を行ない、いつまでも住みつくようにせよ。
まことに、主は公義を愛し、ご自身の聖徒を見捨てられない。彼らは永遠に保たれるが、悪者どもの子孫は断ち切られる。
正しい者は地を受け継ごう。そして、そこにいつまでも住みつこう。
正しい者の口は知恵を語り、その舌は公義を告げる。
心に神のみおしえがあり、彼の歩みはよろけない。
悪者は正しい者を待ち伏せ、彼を殺そうとする。
主は、彼をその者の手の中に捨ておかず、彼がさばかれるとき、彼を罪に定められない。
主を待ち望め。その道を守れ。そうすれば、主はあなたを高く上げて、地を受け継がせてくださる。あなたは悪者が断ち切られるのを見よう。
私は悪者の横暴を見た。彼は、おい茂る野性の木のようにはびこっていた。
だが、彼は過ぎ去った。見よ。彼はもういない。私は彼を捜し求めたが見つからなかった。
全き人に目を留め、直ぐな人を見よ。平和の人には子孫ができる。
しかし、そむく者は、相ともに滅ぼされる。悪者どもの子孫は断ち切られる。
正しい者の救いは、主から来る。苦難のときの彼らのとりでは主である。
主は彼らを助け、彼らを解き放たれる。主は、悪者どもから彼らを解き放ち、彼らを救われる。彼らが主に身を避けるからだ。
記念のためのダビデの賛歌
主よ。あなたの大きな怒りで私を責めないでください。あなたの激しい憤りで私を懲らしめないでください。
あなたの矢が私の中に突き刺さり、あなたの手が私の上に激しく下って来ました。
あなたの憤りのため、私の肉には完全なところがなく、私の罪のため私の骨には健全なところがありません。
私の咎が、私の頭を越え、重荷のように、私には重すぎるからです。
私の傷は、悪臭を放ち、ただれました。それは私の愚かしさのためです。
私はかがみ、深くうなだれ、一日中、嘆いて歩いています。
私の腰はやけどでおおい尽くされ、私の肉には完全なところがありません。
私はしびれ、砕き尽くされ、心の乱れのためにうめいています。
主よ。私の願いはすべてあなたの御前にあり、私の嘆きはあなたから隠されていません。
私の心はわななきにわななき、私の力は私を見捨て、目の光さえも、私にはなくなりました。
私の愛する者や私の友も、私のえやみを避けて立ち、私の近親の者も遠く離れて立っています。
私のいのちを求める者はわなを仕掛け、私を痛めつけようとする者は私の破滅を告げ、一日中、欺きを語っています。
しかし私には聞こえません。私は耳しいのよう。口を開かないおしのよう。
まことに私は、耳が聞こえず、口で言い争わない人のようです。
それは、主よ、私があなたを待ち望んでいるからです。わが神、主よ。あなたが答えてくださいますように。
私は申しました。「私の足がよろけるとき、彼らが私のことで喜ばず、私に対して高ぶらないようにしてください。」
私はつまずき倒れそうであり、私の痛みはいつも私の前にあります。
私は自分の咎を言い表わし、私の罪で私は不安になっています。
しかし私の敵は、活気に満ちて、強く、私を憎む偽り者が多くいます。
また、善にかえて悪を報いる者どもは、私が善を追い求めるからといって、私をなじっています。
私を見捨てないでください。主よ。わが神よ。私から遠く離れないでください。
急いで私を助けてください。主よ、私の救いよ。
指揮者エドトンのために。ダビデの賛歌
私は言った。私は自分の道に気をつけよう。私が舌で罪を犯さないために。私の口に口輪をはめておこう。悪者が私の前にいる間は。
私はひたすら沈黙を守った。よいことにさえ、黙っていた。それで私の痛みは激しくなった。
私の心は私のうちで熱くなり、私がうめく間に、火は燃え上がった。そこで私は自分の舌で、こう言った。
主よ。お知らせください。私の終わり、私の齢が、どれだけなのか。私が、どんなに、はかないかを知ることができるように。
ご覧ください。あなたは私の日を手幅ほどにされました。私の一生は、あなたの前では、ないのも同然です。まことに、人はみな、盛んなときでも、全くむなしいものです。セラ
まことに、人は幻のように歩き回り、まことに、彼らはむなしく立ち騒ぎます。人は、積みたくわえるが、だれがそれを集めるのかを知りません。
主よ。今、私は何を待ち望みましょう。私の望み、それはあなたです。
私のすべてのそむきの罪から私を助け出してください。私を愚か者のそしりとしないでください。
私は黙し、口を開きません。あなたが、そうなさったからです。
どうか、あなたのむちを私から取り除いてください。あなたの手に打たれて、私は衰え果てました。
あなたは、不義を責めて人を懲らしめ、その人の望むものを、しみが食うように、なくしてしまわれます。まことに、人はみな、むなしいものです。セラ
私の祈りを聞いてください。主よ。私の叫びを耳に入れてください。私の涙に、黙っていないでください。私はあなたとともにいる旅人で、私のすべての先祖たちのように、寄留の者なのです。
私を見つめないでください。私が去って、いなくなる前に、私がほがらかになれるように。
指揮者のために。ダビデの賛歌
私は切なる思いで主を待ち望んだ。主は、私のほうに身を傾け、私の叫びをお聞きになり、
私を滅びの穴から、泥沼から、引き上げてくださった。そして私の足を巌の上に置き、私の歩みを確かにされた。
主は、私の口に、新しい歌、われらの神への賛美を授けられた。多くの者は見、そして恐れ、主に信頼しよう。
幸いなことよ。主に信頼し、高ぶる者や、偽りに陥る者たちのほうに向かなかった、その人は。
わが神、主よ。あなたがなさった奇しいわざと、私たちへの御計りは、数も知れず、あなたに並ぶ者はありません。私が告げても、また語っても、それは多くて述べ尽くせません。
あなたは、いけにえや穀物のささげ物をお喜びにはなりませんでした。あなたは私の耳を開いてくださいました。あなたは、全焼のいけにえも、罪のためのいけにえも、お求めになりませんでした。
そのとき私は申しました。「今、私はここに来ております。巻き物の書に私のことが書いてあります。
わが神。私はみこころを行なうことを喜びとします。あなたのおしえは私の心のうちにあります。」
私は大きな会衆の中で、義の良い知らせを告げました。ご覧ください。私は私のくちびるを押えません。主よ。あなたはご存じです。
私は、あなたの義を心の中に隠しませんでした。あなたの真実とあなたの救いを告げました。私は、あなたの恵みとあなたのまことを大いなる会衆に隠しませんでした。
あなたは、主よ。私にあわれみを惜しまないでください。あなたの恵みと、あなたのまことが、絶えず私を見守るようにしてください。
数えきれないほどのわざわいが私を取り囲み、私の咎が私に追いついたので、私は見ることさえできません。それは私の髪の毛よりも多く、私の心も私を見捨てました。
主よ。どうかみこころによって私を救い出してください。主よ。急いで、私を助けてください。
私のいのちを求め、滅ぼそうとする者どもが、みな恥を見、はずかしめを受けますように。私のわざわいを喜ぶ者どもが退き、卑しめられますように。
私を「あはは。」とあざ笑う者どもが、おのれの恥のために、色を失いますように。
あなたを慕い求める人がみな、あなたにあって楽しみ、喜びますように。あなたの救いを愛する人たちが、「主をあがめよう。」と、いつも言いますように。
私は悩む者、貧しい者です。主よ。私を顧みてください。あなたは私の助け、私を助け出す方。わが神よ。遅れないでください。
指揮者のために。ダビデの賛歌
幸いなことよ。弱っている者に心を配る人は。主はわざわいの日にその人を助け出される。
主は彼を見守り、彼を生きながらえさせ、地上でしあわせな者とされる。どうか彼を敵の意のままにさせないでください。
主は病の床で彼をささえられる。病むときにどうか彼を全くいやしてくださるように。
私は言った。「主よ、あわれんでください。私のたましいをいやしてください。私はあなたに罪を犯したからです。」
私の敵は、私の悪口を言います。「いつ、彼は死に、その名は滅びるのだろうか。」
たとい、人が見舞いに来ても、その人はうそを言い、その心のうちでは、悪意をたくわえ、外に出ては、それを言いふらす。
私を憎む者はみな、私について共にささやき、私に対して、悪をたくらむ。
「邪悪なものが、彼に取りついている。彼が床に着いたからには、もう二度と起き上がれまい。」
私が信頼し、私のパンを食べた親しい友までが、私にそむいて、かかとを上げた。
しかし、主よ。あなたは私をあわれんでください。私を立ち上がらせてください。そうすれば私は、彼らに仕返しができます。
このことによって、あなたは私を喜んでおられるのが、わかります。私の敵が私に勝ちどきをあげないからです。
誠実を尽くしている私を強くささえ、いつまでも、あなたの御顔の前に立たせてください。
ほむべきかな。イスラエルの神、主。とこしえから、とこしえまで。アーメン。アーメン。
第二巻 指揮者のために。コラの子たちのマスキール
鹿が谷川の流れを慕いあえぐように、神よ。私のたましいはあなたを慕いあえぎます。
私のたましいは、神を、生ける神を求めて渇いています。いつ、私は行って、神の御前に出ましょうか。
私の涙は、昼も夜も、私の食べ物でした。人が一日中「おまえの神はどこにいるのか。」と私に言う間。
私はあの事などを思い起こし、御前に私の心を注ぎ出しています。私があの群れといっしょに行き巡り、喜びと感謝の声をあげて、祭りを祝う群集とともに神の家へとゆっくり歩いて行ったことなどを。
わがたましいよ。なぜ、おまえは絶望しているのか。御前で思い乱れているのか。神を待ち望め。私はなおも神をほめたたえる。御顔の救いを。
私の神よ。私のたましいは御前に絶望しています。それゆえ、ヨルダンとヘルモンの地から、またミツァルの山から私はあなたを思い起こします。
あなたの大滝のとどろきに、淵が淵を呼び起こし、あなたの波、あなたの大波は、みな私の上を越えて行きました。
昼には、主が恵みを施し、夜には、その歌が私とともにあります。私のいのち、神への、祈りが。
私は、わが巌の神に申し上げます。「なぜ、あなたは私をお忘れになったのですか。なぜ私は敵のしいたげに、嘆いて歩くのですか。」
私に敵対する者どもは、私の骨々が打ち砕かれるほど、私をそしり、一日中、「おまえの神はどこにいるか。」と私に言っています。
わがたましいよ。なぜ、おまえは絶望しているのか。なぜ、御前で思い乱れているのか。神を待ち望め。私はなおも神をほめたたえる。私の救い、私の神を。
神よ。私のためにさばいてください。私の訴えを取り上げ、神を恐れない民の言い分を退けてください。欺きと不正の人から私を助け出してください。
あなたは私の力の神であられるからです。なぜあなたは私を拒まれたのですか。なぜ私は敵のしいたげに、嘆いて歩き回るのですか。
どうか、あなたの光とまことを送り、私を導いてください。あなたの聖なる山、あなたのお住まいに向かってそれらが、私を連れて行きますように。
こうして、私は神の祭壇、私の最も喜びとする神のみもとに行き、立琴に合わせて、あなたをほめたたえましょう。神よ。私の神よ。
わがたましいよ。なぜ、おまえは絶望しているのか。なぜ、御前で思い乱れているのか。神を待ち望め。私はなおも神をほめたたえる。私の救い、私の神を。
指揮者のために。コラの子たちのマスキール
神よ。私たちはこの耳で、先祖たちが語ってくれたことを聞きました。あなたが昔、彼らの時代になさったみわざを。
あなたは御手をもって、国々を追い払い、そこに彼らを植え、国民にわざわいを与え、そこに彼らを送り込まれました。
彼らは、自分の剣によって地を得たのでもなく、自分の腕が彼らを救ったのでもありません。ただあなたの右の手、あなたの腕、あなたの御顔の光が、そうしたのです。あなたが彼らを愛されたからです。
神よ。あなたこそ私の王です。ヤコブの勝利を命じてください。
あなたによって私たちは、敵を押し返し、御名によって私たちに立ち向かう者どもを踏みつけましょう。
私は私の弓にたよりません。私の剣も私を救いません。
しかしあなたは、敵から私たちを救い、私たちを憎む者らをはずかしめなさいました。
私たちはいつも神によって誇りました。また、あなたの御名をとこしえにほめたたえます。セラ
それなのに、あなたは私たちを拒み、卑しめました。あなたはもはや、私たちの軍勢とともに出陣なさいません。
あなたは私たちを敵から退かせ、私たちを憎む者らは思うままにかすめ奪いました。
あなたは私たちを食用の羊のようにし、国々の中に私たちを散らされました。
あなたはご自分の民を安値で売り、その代価で何の得もなさいませんでした。
あなたは私たちを、隣人のそしりとし、回りの者のあざけりとし、笑いぐさとされます。
あなたは私たちを国々の中で物笑いの種とし、民の中で笑い者とされるのです。
私の前には、一日中、はずかしめがあって、私の顔の恥が私をおおってしまいました。
それはそしる者とののしる者の声のため、敵と復讐者のためでした。
これらのことすべてが私たちを襲いました。しかし私たちはあなたを忘れませんでした。また、あなたの契約を無にしませんでした。
私たちの心はたじろがず、私たちの歩みはあなたの道からそれませんでした。
しかも、あなたはジャッカルの住む所で私たちを砕き、死の陰で私たちをおおわれたのです。
もし、私たちが私たちの神の名を忘れ、ほかの神に私たちの手を差し伸ばしたなら、
神はこれを探り出されないでしょうか。神は心の秘密を知っておられるからです。
だが、あなたのために、私たちは一日中、殺されています。私たちは、ほふられる羊とみなされています。
起きてください。主よ。なぜ眠っておられるのですか。目をさましてください。いつまでも拒まないでください。
なぜ御顔をお隠しになるのですか。私たちの悩みとしいたげをお忘れになるのですか。
私たちのたましいはちりに伏し、私たちの腹は地にへばりついています。
立ち上がって私たちをお助けください。あなたの恵みのために私たちを贖い出してください。
指揮者のために。「ゆりの花」の調べに合わせて。コラの子たちのマスキール。愛の歌
私の心はすばらしいことばでわき立っている。私は王に私の作ったものを語ろう。私の舌は巧みな書記の筆。
あなたは人の子らにまさって麗しい。あなたのくちびるからは優しさが流れ出る。神がとこしえにあなたを祝福しておられるからだ。
雄々しい方よ。あなたの剣を腰に帯びよ。あなたの尊厳と威光を。
あなたの威光は、真理と柔和と義のために、勝利のうちに乗り進め。あなたの右の手は、恐ろしいことをあなたに教えよ。
あなたの矢は鋭い。国々の民はあなたのもとに倒れ、王の敵は気を失う。
神よ。あなたの王座は世々限りなく、あなたの王国の杖は公正の杖。
あなたは義を愛し、悪を憎んだ。それゆえ、神よ。あなたの神は喜びの油をあなたのともがらにまして、あなたにそそがれた。
あなたの着物はみな、没薬、アロエ、肉桂のかおりを放ち、象牙のやかたから聞こえる緒琴はあなたを喜ばせた。
王たちの娘があなたの愛する女たちの中にいる。王妃はオフィルの金を身に着けて、あなたの右に立つ。
娘よ。聞け。心して、耳を傾けよ。あなたの民と、あなたの父の家を忘れよ。
そうすれば王は、あなたの美を慕おう。彼はあなたの夫であるから、彼の前にひれ伏せ。
ツロの娘は贈り物を携えて来、民のうちの富んだ者はあなたの好意を求めよう。
王の娘は奥にいて栄華を窮め、その衣には黄金が織り合わされている。
彼女は綾織物を着て、王の前に導かれ、彼女に付き添うおとめらもあなたのもとに連れて来られよう。
喜びと楽しみをもって彼らは導かれ、王の宮殿にはいって行く。
あなたの息子らがあなたの父祖に代わろう。あなたは彼らを全地の君主に任じよう。
わたしはあなたの名を代々にわたって覚えさせよう。それゆえ、国々の民は世々限りなく、あなたをほめたたえよう。
指揮者のために。コラの子たちによる。アラモテに合わせて。歌
神はわれらの避け所、また力。苦しむとき、そこにある助け。
それゆえ、われらは恐れない。たとい、地は変わり山々が海のまなかに移ろうとも。
たとい、その水が立ち騒ぎ、あわだっても、その水かさが増して山々が揺れ動いても。セラ
川がある。その流れは、いと高き方の聖なる住まい、神の都を喜ばせる。
神はそのまなかにいまし、その都はゆるがない。神は夜明け前にこれを助けられる。
国々は立ち騒ぎ、諸方の王国は揺らいだ。神が御声を発せられると、地は溶けた。
万軍の主はわれらとともにおられる。ヤコブの神はわれらのとりでである。セラ
来て、主のみわざを見よ。主は地に荒廃をもたらされた。
主は地の果てまでも戦いをやめさせ、弓をへし折り、槍を断ち切り、戦車を火で焼かれた。
「やめよ。わたしこそ神であることを知れ。わたしは国々の間であがめられ、地の上であがめられる。」
万軍の主はわれらとともにおられる。ヤコブの神はわれらのとりでである。セラ
指揮者のために。コラの子たちの賛歌
すべての国々の民よ。手をたたけ。喜びの声をあげて神に叫べ。
まことに、いと高き方主は、恐れられる方。全地の大いなる王。
国々の民を私たちのもとに、国民を私たちの足もとに従わせる。
主は、私たちのためにお選びになる。私たちの受け継ぐ地を。主の愛するヤコブの誉れを。セラ
神は喜びの叫びの中を、主は角笛の音の中を、上って行かれた。
神にほめ歌を歌え。ほめ歌を歌え。われらの王にほめ歌を歌え。ほめ歌を歌え。
まことに神は全地の王。巧みな歌でほめ歌を歌え。
神は国々を統べ治めておられる。神はその聖なる王座に着いておられる。
国々の民の尊き者たちは、アブラハムの神の民として集められた。
まことに、地の盾は神のもの。神は大いにあがめられる方。
歌。コラの子たちの賛歌
主は大いなる方。大いにほめたたえらるべき方。その聖なる山、われらの神の都において。
高嶺の麗しさは、全地の喜び。北の端なるシオンの山は大王の都。
神は、その宮殿で、ご自身をやぐらとして示された。
見よ。王たちは相つどい、ともどもにそこを通り過ぎた。
彼らは、見るとたちまち驚き、おじ惑って急いで逃げた。
その場で恐怖が彼らを捕えた。産婦のような苦痛。
あなたは東風でタルシシュの船を打ち砕かれる。
私たちは、聞いたとおりを、そのまま見た。万軍の主の都、われらの神の都で。神は都を、とこしえに堅く建てられる。セラ
神よ。私たちは、あなたの宮の中で、あなたの恵みを思い巡らしました。
神よ。あなたの誉れはあなたの御名と同じく、地の果てにまで及んでいます。あなたの右の手は義に満ちています。
あなたのさばきがあるために、シオンの山が喜び、ユダの娘が楽しむようにしてください。
シオンを巡り、その回りを歩け。そのやぐらを数えよ。
その城壁に心を留めよ。その宮殿を巡り歩け。後の時代に語り伝えるために。
この方こそまさしく神。世々限りなくわれらの神であられる。神は私たちをとこしえに導かれる。
指揮者のために。コラの子たちの賛歌
すべての国々の民よ。これを聞け。世界に住むすべての者よ。耳を傾けよ。
低い者も、尊い者も、富む者も、貧しい者も、ともどもに。
私の口は知恵を語り、私の心は英知を告げる。
私はたとえに耳を傾け、立琴に合わせて私のなぞを解き明かそう。
どうして私は、わざわいの日に、恐れなければならないのか。私を取り囲んで中傷する者の悪意を。
おのれの財産に信頼する者どもや、豊かな富を誇る者どもを。
人は自分の兄弟をも買い戻すことはできない。自分の身のしろ金を神に払うことはできない。
・・たましいの贖いしろは、高価であり、永久にあきらめなくてはならない。・・
人はとこしえまでも生きながらえるであろうか。墓を見ないであろうか。
彼は見る。知恵のある者たちが死に、愚か者もまぬけ者もひとしく滅び、自分の財産を他人に残すのを。
彼らは、心の中で、彼らの家は永遠に続き、その住まいは代々にまで及ぶと思い、自分たちの土地に、自分たちの名をつける。
しかし人は、その栄華のうちにとどまれない。人は滅びうせる獣に等しい。
これが愚か者どもの道、彼らに従い、彼らの言うことを受け入れる者どもの道である。セラ
彼らは羊のようによみに定められ、死が彼らの羊飼いとなる。朝は、直ぐな者が彼らを支配する。彼らのかたちはなくなり、よみがその住む所となる。
しかし神は私のたましいをよみの手から買い戻される。神が私を受け入れてくださるからだ。セラ
恐れるな。人が富を得ても、その人の家の栄誉が増し加わっても。
人は、死ぬとき、何一つ持って行くことができず、その栄誉も彼に従って下っては行かないのだ。
彼が生きている間、自分を祝福できても、また、あなたが幸いな暮らしをしているために、人々があなたをほめたたえても。
あなたは、自分の先祖の世代に行き、彼らは決して光を見ないであろう。
人はその栄華の中にあっても、悟りがなければ、滅びうせる獣に等しい。
アサフの賛歌
神の神、主は語り、地を呼び寄せられた。日の上る所から沈む所まで。
麗しさの窮み、シオンから、神は光を放たれた。
われらの神は来て、黙ってはおられない。御前には食い尽くす火があり、その回りには激しいあらしがある。
神はご自分の民をさばくため、上なる天と、地とを呼び寄せられる。
「わたしの聖徒たちをわたしのところに集めよ。いけにえにより、わたしの契約を結んだ者たちを。」
天は神の義を告げ知らせる。まことに神こそは審判者である。セラ
「聞け。わが民よ。わたしは語ろう。イスラエルよ。わたしはあなたを戒めよう。わたしは神、あなたの神である。
いけにえのことで、あなたを責めるのではない。あなたの全焼のいけにえは、いつも、わたしの前にある。
わたしは、あなたの家から、若い雄牛を取り上げはしない。あなたの囲いから、雄やぎをも。
森のすべての獣は、わたしのもの、千の丘の家畜らも。
わたしは、山の鳥も残らず知っている。野に群がるものもわたしのものだ。
わたしはたとい飢えても、あなたに告げない。世界とそれに満ちるものはわたしのものだから。
わたしが雄牛の肉を食べ、雄やぎの血を飲むだろうか。
感謝のいけにえを神にささげよ。あなたの誓いをいと高き方に果たせ。
苦難の日にはわたしを呼び求めよ。わたしはあなたを助け出そう。あなたはわたしをあがめよう。」
しかし、悪者に対して神は言われる。「何事か。おまえがわたしのおきてを語り、わたしの契約を口にのせるとは。
おまえは戒めを憎み、わたしのことばを自分のうしろに投げ捨てた。
おまえは盗人に会うと、これとくみし、姦通する者と親しくする。
おまえの口は悪を放ち、おまえの舌は欺きを仕組んでいる。
おまえは座して、おのれの兄弟の悪口を言い、おのれの母の子をそしる。
こういうことをおまえはしてきたが、わたしは黙っていた。わたしがおまえと等しい者だとおまえは、思っていたのだ。わたしはおまえを責める。おまえの目の前でこれを並べ立てる。
神を忘れる者よ。さあ、このことをよくわきまえよ。さもないと、わたしはおまえを引き裂き、救い出す者もいなくなろう。
感謝のいけにえをささげる人は、わたしをあがめよう。その道を正しくする人に、わたしは神の救いを見せよう。」
指揮者のために。ダビデの賛歌。ダビデがバテ・シェバのもとに通ったのちに、預言者ナタンが彼のもとに来たとき
神よ。御恵みによって、私に情けをかけ、あなたの豊かなあわれみによって、私のそむきの罪をぬぐい去ってください。
どうか私の咎を、私から全く洗い去り、私の罪から、私をきよめてください。
まことに、私は自分のそむきの罪を知っています。私の罪は、いつも私の目の前にあります。
私はあなたに、ただあなたに、罪を犯し、あなたの御目に悪であることを行ないました。それゆえ、あなたが宣告されるとき、あなたは正しく、さばかれるとき、あなたはきよくあられます。
ああ、私は咎ある者として生まれ、罪ある者として母は私をみごもりました。
ああ、あなたは心のうちの真実を喜ばれます。それゆえ、私の心の奥に知恵を教えてください。
ヒソプをもって私の罪を除いてきよめてください。そうすれば、私はきよくなりましょう。私を洗ってください。そうすれば、私は雪よりも白くなりましょう。
私に、楽しみと喜びを、聞かせてください。そうすれば、あなたがお砕きになった骨が、喜ぶことでしょう。
御顔を私の罪から隠し、私の咎をことごとく、ぬぐい去ってください。
神よ。私にきよい心を造り、ゆるがない霊を私のうちに新しくしてください。
私をあなたの御前から、投げ捨てず、あなたの聖霊を、私から取り去らないでください。
あなたの救いの喜びを、私に返し、喜んで仕える霊が、私をささえますように。
私は、そむく者たちに、あなたの道を教えましょう。そうすれば、罪人は、あなたのもとに帰りましょう。
神よ。私の救いの神よ。血の罪から私を救い出してください。そうすれば、私の舌は、あなたの義を、高らかに歌うでしょう。
主よ。私のくちびるを開いてください。そうすれば、私の口は、あなたの誉れを告げるでしょう。
たとい私がささげても、まことに、あなたはいけにえを喜ばれません。全焼のいけにえを、望まれません。
神へのいけにえは、砕かれたたましい。砕かれた、悔いた心。神よ。あなたは、それをさげすまれません。
どうか、ご恩寵により、シオンにいつくしみを施し、エルサレムの城壁を築いてください。
そのとき、あなたは、全焼のいけにえと全焼のささげ物との、義のいけにえを喜ばれるでしょう。そのとき、彼らは、雄の子牛をあなたの祭壇にささげましょう。
指揮者のために。ダビデのマスキール。エドム人ドエグがサウルのもとに来て、彼に告げて「ダビデがアヒメレクの家に来た。」と言ったときに
なぜ、おまえは悪を誇るのか。勇士よ。神の恵みは、いつも、あるのだ。
欺く者よ。おまえの舌は破滅を図っている。さながら鋭い刃物のようだ。
おまえは、善よりも悪を、義を語るよりも偽りを愛している。セラ
欺きの舌よ。おまえはあらゆるごまかしのことばを愛している。
それゆえ、神はおまえを全く打ち砕き、打ち倒し、おまえを幕屋から引き抜かれる。こうして、生ける者の地から、おまえを根こぎにされる。セラ
正しい者らは見て、恐れ、彼を笑う。
「見よ。彼こそは、神を力とせず、おのれの豊かな富にたより、おのれの悪に強がる。」
しかし、この私は、神の家にあるおい茂るオリーブの木のようだ。私は、世々限りなく、神の恵みに拠り頼む。
私は、とこしえまでも、あなたに感謝します。あなたが、こうしてくださったのですから。私はあなたの聖徒たちの前で、いつくしみ深いあなたの御名を待ち望みます。
指揮者のために。「マハラテ」の調べに合わせて。ダビデのマスキール
愚か者は心の中で「神はいない。」と言っている。彼らは腐っており、忌まわしい不正を行なっている。善を行なう者はいない。
神は天から人の子らを見おろして、神を尋ね求める、悟りのある者がいるかどうかをご覧になった。
彼らはみな、そむき去り、だれもかれも腐り果てている。善を行なう者はいない。ひとりもいない。
不法を行なう者らは知らないのか。彼らはパンを食らうように、わたしの民を食らい、神を呼び求めようとはしない。
見よ。彼らが恐れのないところで、いかに恐れたかを。それは神が、あなたに対して陣を張る者の骨をまき散らされたからだ。あなたは彼らをはずかしめた。それは神が彼らを捨てられたからだ。
ああ、イスラエルの救いが、シオンから来るように。神がとりこになった御民を返されるとき、ヤコブは楽しめ。イスラエルは喜べ。
指揮者のために。弦楽器に合わせて。ダビデのマスキール。ジフの人たちが来て、「ダビデはわれらの所に隠れているではないか。」とサウルに言ったとき
神よ。御名によって、私をお救いください。あなたの権威によって、私を弁護してください。
神よ。私の祈りを聞いてください。私の口のことばに、耳を傾けてください。
見知らぬ者たちが、私に立ち向かい、横暴な者たちが私のいのちを求めます。彼らは自分の前に神を置いていないからです。セラ
まことに、神は私を助ける方、主は私のいのちをささえる方です。
神は、私を待ち伏せている者どもにわざわいを報いられます。あなたの真実をもって、彼らを滅ぼしてください。
私は、進んでささげるささげ物をもって、あなたにいけにえをささげます。主よ。いつくしみ深いあなたの御名に、感謝します。
神は、すべての苦難から私を救い出し、私の目が私の敵をながめるようになったからです。
指揮者のために。弦楽器に合わせて。ダビデのマスキール
神よ。私の祈りを耳に入れ、私の切なる願いから、身を隠さないでください。
私に御心を留め、私に答えてください。私は苦しんで、心にうめき、泣きわめいています。
それは敵の叫びと、悪者の迫害のためです。彼らは私にわざわいを投げかけ、激しい怒りをもって私に恨みをいだいています。
私の心は、うちにもだえ、死の恐怖が、私を襲っています。
恐れとおののきが私に臨み、戦慄が私を包みました。
そこで私は言いました。「ああ、私に鳩のように翼があったなら。そうしたら、飛び去って、休むものを。
ああ、私は遠くの方へのがれ去り、荒野の中に宿りたい。セラ
あらしとはやてを避けて、私ののがれ場に急ぎたい。」
主よ。どうか、彼らのことばを混乱させ、分裂させてください。私はこの町の中に暴虐と争いを見ています。
彼らは昼も夜も、町の城壁の上を歩き回り、町の真中には、罪悪と害毒があります。
破滅は町の真中にあり、虐待と詐欺とは、その市場から離れません。
まことに、私をそしる者が敵ではありません。それなら私は忍べたでしょう。私に向かって高ぶる者が私を憎む者ではありません。それなら私は、彼から身を隠したでしょう。
そうではなくて、おまえが。私の同輩、私の友、私の親友のおまえが。
私たちは、いっしょに仲良く語り合い、神の家に群れといっしょに歩いて行ったのに。
死が、彼らをつかめばよい。彼らが生きたまま、よみに下るがよい。悪が、彼らの住まいの中、彼らのただ中にあるから。
私が、神に呼ばわると、主は私を救ってくださる。
夕、朝、真昼、私は嘆き、うめく。すると、主は私の声を聞いてくださる。
主は、私のたましいを、敵の挑戦から、平和のうちに贖い出してくださる。私と争う者が多いから。
神は聞き、彼らを悩まされる。昔から王座に着いている者をも。セラ 彼らは改めず、彼らは神を恐れない。
彼は、自分の親しい者にまで手を伸ばし、自分の誓約を破った。
彼の口は、バタよりもなめらかだが、その心には、戦いがある。彼のことばは、油よりも柔らかいが、それは抜き身の剣である。
あなたの重荷を主にゆだねよ。主は、あなたのことを心配してくださる。主は決して、正しい者がゆるがされるようにはなさらない。
しかし、神よ。あなたは彼らを、滅びの穴に落とされましょう。血を流す者と欺く者どもは、おのれの日数の半ばも生きながらえないでしょう。けれども、私は、あなたに拠り頼みます。
指揮者のために。「遠くの人の、もの言わぬ鳩」の調べに合わせて。ダビデのミクタム。ペリシテ人が、ガテでダビデを捕えたときに
神よ。私をあわれんでください。人が私を踏みつけ、一日中、戦って、私をしいたげます。
私の敵は、一日中、私を踏みつけています。誇らしげに私に戦いをいどんでいる者が、多くいます。
恐れのある日に、私は、あなたに信頼します。
神にあって、私はみことばを、ほめたたえます。私は神に信頼し、何も恐れません。肉なる者が、私に何をなしえましょう。
一日中、彼らは私のことばを痛めつけています。彼らの思い計ることはみな、私にわざわいを加えることです。
彼らは襲い、彼らは待ち伏せ、私のあとをつけています。私のいのちをねらっているように。
神よ。彼らの不法のゆえに、彼らを投げつけてください。御怒りをもって、国々の民を打ち倒してください。
あなたは、私のさすらいをしるしておられます。どうか私の涙を、あなたの皮袋にたくわえてください。それはあなたの書には、ないのでしょうか。
それで、私が呼ばわる日に、私の敵は退きます。神が私の味方であることを私は知っています。
神にあって、私はみことばをほめたたえます。主にあって、私はみことばをほめたたえます。
私は、神に信頼しています。それゆえ、恐れません。人が、私に何をなしえましょう。
神よ。あなたへの誓いは、私の上にあります。私は、感謝のいけにえを、あなたにささげます。
あなたは、私のいのちを死から、まことに私の足を、つまずきから、救い出してくださいました。それは、私が、いのちの光のうちに、神の御前を歩むためでした。
指揮者のために。「滅ぼすな。」の調べに合わせて。ダビデのミクタム。ダビデがサウルからのがれて洞窟にいたときに
神よ。私をあわれんでください。私をあわれんでください。私のたましいはあなたに身を避けていますから。まことに、滅びが過ぎ去るまで、私は御翼の陰に身を避けます。
私はいと高き方、神に呼ばわります。私のために、すべてを成し遂げてくださる神に。
神は、天からの送りで、私を救われます。神は私を踏みつける者どもを、責めておられます。セラ 神は恵みとまことを送られるのです。
私は、獅子の中にいます。私は、人の子らをむさぼり食う者の中で横になっています。彼らの歯は、槍と矢、彼らの舌は鋭い剣です。
神よ。あなたが、天であがめられ、あなたの栄光が、全世界であがめられますように。
彼らは私の足をねらって網を仕掛けました。私のたましいは、うなだれています。彼らは私の前に穴を掘りました。そして自分で、その中に落ちました。セラ
神よ。私の心はゆるぎません。私の心はゆるぎません。私は歌い、ほめ歌を歌いましょう。
私のたましいよ。目をさませ。十弦の琴よ。立琴よ、目をさませ。私は暁を呼びさましたい。
主よ。私は国々の民の中にあって、あなたに感謝し、国民の中にあって、あなたにほめ歌を歌いましょう。
あなたの恵みは大きく、天にまで及び、あなたのまことは雲にまで及ぶからです。
神よ。あなたが、天であがめられ、あなたの栄光が、全世界であがめられますように。
指揮者のために。「滅ぼすな。」の調べに合わせて。ダビデのミクタム
力ある者よ。ほんとうに、おまえたちは義を語り、人の子らを公正にさばくのか。
いや、心では不正を働き、地上では、おまえたちの手の暴虐を、はびこらせている。
悪者どもは、母の胎を出たときから、踏み迷い、偽りを言う者どもは生まれたときからさまよっている。
彼らは、蛇の毒のような毒を持ち、その耳をふさぐ耳しいのコブラのようだ。
これは、蛇使いの声も、巧みに呪文を唱える者の声も、聞こうとしない。
神よ。彼らの歯を、その口の中で折ってください。主よ。若獅子のきばを、打ち砕いてください。
彼らを、流れて行く水のように消え去らせてください。彼が矢を放つときは、それを折れた矢のようにしてください。
彼らを、溶けて、消えていくかたつむりのように、また、日の目を見ない、死産の子のようにしてください。
おまえたちの釜が、いばらの火を感じる前に、神は、生のものも、燃えているものも、ひとしくつむじ風で吹き払われる。
正しい者は、復讐を見て喜び、その足を、悪者の血で洗おう。
こうして人々は言おう。「まことに、正しい者には報いがある。まことに、さばく神が、地におられる。」
指揮者のために。「滅ぼすな。」の調べに合わせて。ダビデのミクタム。ダビデを殺そうと、サウルが人々を遣わし、彼らがその家の見張りをしたときに
わが神。私を敵から救い出してください。私に立ち向かう者が届かぬほど、私を高く上げてください。
不法を行なう者どもから、私を救い出してください。血を流す者どもから、私を救ってください。
今や、彼らは私のいのちを取ろうと、待ち伏せています。力ある者どもが、私に襲いかかろうとしています。主よ。それは私のそむきの罪のためでもなく、私の罪のためでもありません。
私には、咎がないのに、彼らは走り回り、身を構えているのです。どうか目をさまして、私を助けてください。どうか、見てください。
あなたは万軍の神、主。イスラエルの神。どうか目をさまして、すべての国々を罰してください。悪い裏切り者は、だれをもあわれまないでください。セラ
彼らは、夕べには帰って来て、犬のようにほえ、町をうろつき回る。
見よ。彼らは自分の口で放言し、彼らのくちびるには、剣がある。そして、「だれが聞くものか。」と言っている。
しかし主よ。あなたは、彼らを笑い、すべての国々を、あざけられます。
私の力、あなたを私は、見守ります。神は私のとりでです。
私の恵みの神は、私を迎えに来てくださる。神は、私の敵の敗北を見せてくださる。
彼らを殺してしまわないでください。私の民が、忘れることのないためです。御力によって、彼らを放浪させてください。彼らを打ち倒してください。主よ。私たちの盾よ。
彼らの口の罪は、彼らのくちびるのことばです。彼らは高慢に取りつかれるがよい。彼らの述べる、のろいとへつらいのために。
激しい憤りをもって滅ぼし尽くしてください。滅ぼし尽くして、彼らをなくしてください。そうして、神が地の果て果てまでもヤコブを治められることを、彼らが知るようにしてください。セラ
こうして、彼らは夕べには帰って来て、犬のようにほえ、町をうろつき回る。
彼らは、食を求めて、うろつき回り、満ち足りなければ、うなる。
しかし、この私は、あなたの力を歌います。まことに、朝明けには、あなたの恵みを喜び歌います。それは、私の苦しみの日に、あなたは私のとりで、また、私の逃げ場であられたからです。
私の力、あなたに、私はほめ歌を歌います。神は私のとりで、私の恵みの神であられます。
指揮者のために。「さとしは、ゆりの花。」の調べに合わせて。教えのためのダビデのミクタム。ダビデがアラム・ナハライムやアラム・ツォバと戦っていたとき、ヨアブが帰って来て、塩の谷でエドムを一万二千人打ち殺したときに
神よ。あなたは私たちを拒み、私たちを破り、怒って、私たちから顔をそむけられました。
あなたは地をゆるがせ、それを引き裂かれました。その裂け目を、いやしてください。地がぐらついているのです。
あなたは、御民に苦難をなめさせられました。よろめかす酒を、私たちに飲ませられました。
あなたは、あなたを恐れる者のために旗を授けられました。それは、弓にかえて、これをひらめかせるためです。セラ
あなたの愛する者が助け出されるために、あなたの右の手で救ってください。そして私に答えてください。
神は聖所から告げられた。「わたしは、喜び勇んで、シェケムを分割し、スコテの谷を配分しよう。
ギルアデはわたしのもの。マナセもわたしのもの。エフライムもまた、わたしの頭のかぶと。ユダはわたしの杖。
モアブはわたしの足を洗うたらい。エドムの上に、わたしのはきものを投げつけよう。ペリシテよ。わたしのゆえに大声で叫べ。」
だれが私を防備の町に連れて行くでしょう。だれが私をエドムまで導くでしょう。
神よ。あなたご自身が私たちを拒まれたのではありませんか。神よ。あなたは、もはや私たちの軍勢とともに、出陣なさらないのですか。
どうか、敵から私たちを助けてください。まことに、人の救いはむなしいものです。
神によって、私たちは力ある働きをします。神こそ、私たちの敵を踏みつけられる方です。
指揮者のために。弦楽器に合わせて。ダビデによる
神よ。私の叫びを聞き、私の祈りを心に留めてください。
私の心が衰え果てるとき、私は地の果てから、あなたに呼ばわります。どうか、私の及びがたいほど高い岩の上に、私を導いてください。
まことに、あなたは私の避け所、敵に対して強いやぐらです。
私は、あなたの幕屋に、いつまでも住み、御翼の陰に、身を避けたいのです。セラ
まことに、神よ。あなたは私の誓いを聞き入れ、御名を恐れる者の受け継ぐ地を私に下さいました。
どうか王のいのちを延ばし、その齢を代々に至らせてください。
彼が、神の御前で、いつまでも王座に着いているようにしてください。恵みとまこととを彼に授け、彼を保つようにしてください。
こうして、私は、あなたの御名を、とこしえまでもほめ歌い、私の誓いを日ごとに果たしましょう。
指揮者のために。エドトンによって。ダビデの賛歌
私のたましいは黙って、ただ神を待ち望む。私の救いは神から来る。
神こそ、わが岩。わが救い。わがやぐら。私は決して、ゆるがされない。
おまえたちは、いつまでひとりの人を襲うのか。おまえたちはこぞって打ち殺そうとしている。あたかも、傾いた城壁か、ぐらつく石垣のように。
まことに、彼らは彼を高い地位から突き落とそうとたくらんでいる。彼らは偽りを好み、口では祝福し、心の中ではのろう。セラ
私のたましいは黙って、ただ神を待ち望む。私の望みは神から来るからだ。
神こそ、わが岩。わが救い。わがやぐら。私はゆるがされることはない。
私の救いと、私の栄光は、神にかかっている。私の力の岩と避け所は、神のうちにある。
民よ。どんなときにも、神に信頼せよ。あなたがたの心を神の御前に注ぎ出せ。神は、われらの避け所である。セラ
まことに、身分の低い人々は、むなしく、高い人々は、偽りだ。はかりにかけると、彼らは上に上がる。彼らを合わせても、息より軽い。
圧制にたよるな。略奪にむなしい望みをかけるな。富がふえても、それに心を留めるな。
神は、一度告げられた。二度、私はそれを聞いた。力は、神のものであることを。
主よ。恵みも、あなたのものです。あなたは、そのしわざに応じて、人に報いられます。
ダビデの賛歌。彼がユダの荒野にいたときに
神よ。あなたは私の神。私はあなたを切に求めます。水のない、砂漠の衰え果てた地で、私のたましいは、あなたに渇き、私の身も、あなたを慕って気を失うばかりです。
私は、あなたの力と栄光を見るために、こうして聖所で、あなたを仰ぎ見ています。
あなたの恵みは、いのちにもまさるゆえ、私のくちびるは、あなたを賛美します。
それゆえ私は生きているかぎり、あなたをほめたたえ、あなたの御名により、両手を上げて祈ります。
私のたましいが脂肪と髄に満ち足りるかのように、私のくちびるは喜びにあふれて賛美します。
ああ、私は床の上であなたを思い出し、夜ふけて私はあなたを思います。
あなたは私の助けでした。御翼の陰で、私は喜び歌います。
私のたましいは、あなたにすがり、あなたの右の手は、私をささえてくださいます。
しかし、私のいのちを求める者らは滅んでしまい、地の深い所に行くでしょう。
彼らは、剣の力に渡され、きつねのえじきとなるのです。
しかし王は、神にあって喜び、神にかけて誓う者は、みな誇ります。偽りを言う者の口は封じられるからです。
指揮者のために。ダビデの賛歌
神よ。私の嘆くとき、その声を聞いてください。恐るべき敵から、私のいのちを守ってください。
悪を行なう者どものはかりごとから、不法を行なう者らの騒ぎから、私をかくまってください。
彼らは、その舌を剣のように、とぎすまし、苦いことばの矢を放っています。
全き人に向けて、隠れた所から射掛け、不意に射て恐れません。
彼らは悪事に凝っています。語り合ってひそかにわなをかけ、「だれに、見破ることができよう。」と言っています。
彼らは不正をたくらみ、「たくらんだ策略がうまくいった。」と言っています。人の内側のものと心とは、深いものです。
しかし神は、矢を彼らに射掛けられるので、彼らは、不意に傷つきましょう。
彼らは、おのれの舌を、みずからのつまずきとしたのです。彼らを見る者はみな、頭を振ってあざけります。
こうして、すべての人は恐れ、神のみわざを告げ知らせ、そのなさったことを悟ります。
正しい者は主にあって喜び、主に身を避けます。心の直ぐな人はみな、誇ることができましょう。
指揮者のために。ダビデの賛歌。歌
神よ。あなたの御前には静けさがあり、シオンには賛美があります。あなたに誓いが果たされますように。
祈りを聞かれる方よ。みもとにすべての肉なる者が参ります。
咎が私を圧倒しています。しかし、あなたは、私たちのそむきの罪を赦してくださいます。
幸いなことよ。あなたが選び、近寄せられた人、あなたの大庭に住むその人は。私たちは、あなたの家、あなたの聖なる宮の良いもので満ち足りるでしょう。
私たちの救いの神よ。あなたは、恐ろしい事柄をもって、義のうちに私たちに答えられます。あなたは、地のすべての果て果て、遠い大海の、信頼の的です。
あなたは、御力によって山々を堅く建て、力を帯びておられます。
あなたは、海のとどろき、その大波のとどろき、また国々の民の騒ぎを静められます。
地の果て果てに住む者もあなたの数々のしるしを恐れます。あなたは、朝と夕べの起こる所を、高らかに歌うようにされます。
あなたは、地を訪れ、水を注ぎ、これを大いに豊かにされます。神の川は水で満ちています。あなたは、こうして地の下ごしらえをし、彼らの穀物を作ってくださいます。
地のあぜみぞを水で満たし、そのうねをならし、夕立で地を柔らかにし、その生長を祝福されます。
あなたは、その年に、御恵みの冠をかぶらせ、あなたの通られた跡にはあぶらがしたたっています。
荒野の牧場はしたたり、もろもろの丘も喜びをまとっています。
牧草地は羊の群れを着、もろもろの谷は穀物をおおいとしています。人々は喜び叫んでいます。まことに、歌を歌っています。
指揮者のために。歌。賛歌
全地よ。神に向かって喜び叫べ。
御名の栄光をほめ歌い、神への賛美を栄光に輝かせよ。
神に申し上げよ。「あなたのみわざは、なんと恐ろしいことでしょう。偉大な御力のために、あなたの敵は、御前にへつらい服します。
全地はあなたを伏し拝み、あなたにほめ歌を歌います。あなたの御名をほめ歌います。」セラ
さあ、神のみわざを見よ。神の人の子らになさることは恐ろしい。
神は海を変えて、かわいた地とされた。人々は川の中を歩いて渡る。さあ、私たちは、神にあって喜ぼう。
神はその権力をもってとこしえに統べ治め、その目は国々を監視される。頑迷な者を、高ぶらせないでください。セラ
国々の民よ。私たちの神をほめたたえよ。神への賛美の声を聞こえさせよ。
神は、私たちを、いのちのうちに保ち、私たちの足をよろけさせない。
神よ。まことに、あなたは私たちを調べ、銀を精練するように、私たちを練られました。
あなたは私たちを網に引き入れ、私たちの腰に重荷を着けられました。
あなたは人々に、私たちの頭の上を乗り越えさせられました。私たちは、火の中を通り、水の中を通りました。しかし、あなたは豊かな所へ私たちを連れ出されました。
私は全焼のいけにえを携えて、あなたの家に行き、私の誓いを果たします。
それは、私の苦しみのときに、私のくちびるが言ったもの、私の口が申し上げた誓いです。
私はあなたに肥えた獣の全焼のいけにえを、雄羊のいけにえの煙とともにささげます。雄牛を雄やぎといっしょに、ささげます。セラ
さあ、神を恐れる者は、みな聞け。神が私のたましいになさったことを語ろう。
私は、この口で神に呼ばわり、この舌であがめた。
もしも私の心にいだく不義があるなら、主は聞き入れてくださらない。
しかし、確かに、神は聞き入れ、私の祈りの声を心に留められた。
ほむべきかな。神。神は、私の祈りを退けず、御恵みを私から取り去られなかった。
指揮者のために。弦楽器によって。賛歌。歌
どうか、神が私たちをあわれみ、祝福し、み顔を私たちの上に照り輝かしてくださるように。セラ
それは、あなたの道が地の上に、あなたの御救いがすべての国々の間に知られるためです。
神よ。国々の民があなたをほめたたえ、国々の民がこぞってあなたをほめたたえますように。
国民が喜び、また、喜び歌いますように。それはあなたが公正をもって国々の民をさばかれ、地の国民を導かれるからです。セラ
神よ。国々の民があなたをほめたたえ、国々の民がこぞってあなたをほめたたえますように。
地はその産物を出しました。神、私たちの神が、私たちを祝福してくださいますように。
神が私たちを祝福してくださって、地の果て果てが、ことごとく神を恐れますように。
指揮者のために。ダビデの賛歌。歌
神よ。立ち上がってください。神の敵は、散りうせよ。神を憎む者どもは御前から逃げ去れ。
煙が追い払われるように彼らを追い払ってください。悪者どもは火の前で溶け去るろうのように、神の御前から滅びうせよ。
しかし、正しい者たちは喜び、神の御前で、こおどりせよ。喜びをもって楽しめ。
神に向かって歌い、御名をほめ歌え。雲に乗って来られる方のために道を備えよ。その御名は、主。その御前で、こおどりして喜べ。
みなしごの父、やもめのさばき人は聖なる住まいにおられる神。
神は孤独な者を家に住まわせ、捕われ人を導き出して栄えさせられる。しかし、頑迷な者だけは、焦げつく地に住む。
神よ。あなたが御民に先立って出て行かれ、荒れ地を進み行かれたとき、セラ
地は揺れ動き、天もまた神の御前に雨を降らせ、シナイもイスラエルの神であられる神の御前で震えました。
神よ。あなたは豊かな雨を注ぎ、疲れきったあなたのゆずりの地をしっかりと立てられました。
あなたの群れはその地に住みました。神よ。あなたは、いつくしみによって悩む者のために備えをされました。
主はみことばを賜わる。良いおとずれを告げる女たちは大きな群れをなしている。
万軍の王たちは逃げ去り、また逃げ去る。そして家に居残っている女が獲物を分ける。
あなたがたは羊のおりの間に横たわるとき、銀でおおわれた、鳩の翼。その羽はきらめく黄金でおおわれている。
全能者が王たちをかしこで散らされたとき、ツァルモンには雪が降っていた。
神の山はバシャンの山。峰々の連なる山はバシャンの山。
峰々の連なる山々。なぜ、おまえたちは神がその住まいとして望まれたあの山を、ねたみ見るのか。まことに、主はとこしえに住まわれる。
神のいくさ車は幾千万と数知れず、主がその中に、おられる。シナイが聖の中にあるように。
あなたは、いと高き所に上り、捕われた者をとりこにし、人々から、みつぎを受けられました。頑迷な者どもからさえも。神であられる主が、そこに住まわれるために。
ほむべきかな。日々、私たちのために、重荷をになわれる主。私たちの救いであられる神。セラ
神は私たちにとって救いの神。死を免れるのは、私の主、神による。
神は必ず敵の頭を打ち砕かれる。おのれの罪過のうちを歩む者の毛深い脳天を。
主は仰せられた。「わたしはバシャンから彼らを連れ帰る。わたしは海の底から連れ帰る。
それは、あなたが、足を血に染めて、彼らを打ち砕くために。あなたの犬の舌が敵からその分け前を得るために。」
神よ。人々は、あなたの行列を見ました。聖所でわが王わが神の行列を。
歌う者が先に立ち、楽人があとになり、その間にタンバリンを鳴らしておとめらが行く。
「相つどうて、神をほめたたえよ。イスラエルの泉から出た者よ。主をほめたたえよ。」
そこには、彼らを導く末子のベニヤミンがおり、その群れの中にはユダの君主たち、ゼブルンの君主たち、ナフタリの君主たちもいる。
神よ。御力を奮い起こしてください。私たちのために、事を行なわれた神よ。御力を示してください。
エルサレムにあるあなたの宮のために、王たちは、あなたに贈り物を持って来ましょう。
葦の中の獣、それに、国々の民の子牛とともにいる雄牛の群れを、叱ってください。銀の品々を踏み汚す戦いを喜ぶ、国々の民を散らしてください。
使節らはエジプトから来、クシュはその手を神に向かって急いで差し伸ばす。
この世の王国よ。神に向かって歌え。主に、ほめ歌を歌え。セラ
昔から、いと高き天に乗っておられる方に向かい、ほめ歌を歌え。聞け。神は御声を発せられる。力強い声を。
神の力を認めよ。みいつはイスラエルの上に、御力は雲の上にある。
神よ。あなたはご自身の聖なる所におられ、恐れられる方です。イスラエルの神こそ力と勢いとを御民にお与えになる方です。ほむべきかな。神。
指揮者のために。「ゆりの花」の調べに合わせて。ダビデの調べ
神よ。私を救ってください。水が、私ののどにまで、はいって来ましたから。
私は深い泥沼に沈み、足がかりもありません。私は大水の底に陥り奔流が私を押し流しています。
私は呼ばわって疲れ果て、のどが渇き、私の目は、わが神を待ちわびて、衰え果てました。
ゆえなく私を憎む者は私の髪の毛よりも多く、私を滅ぼそうとする者、偽り者の私の敵は強いのです。それで、私は盗まなかった物をも返さなければならないのですか。
神よ。あなたは私の愚かしさをご存じです。私の数々の罪過は、あなたに隠されてはいません。
万軍の神、主よ。あなたを待ち望む者たちが、私のために恥を見ないようにしてください。イスラエルの神よ。あなたを慕い求める者たちが、私のために卑しめられないようにしてください。
私は、あなたのためにそしりを負い、侮辱が私の顔をおおっていますから。
私は自分の兄弟からは、のけ者にされ、私の母の子らにはよそ者となりました。
それは、あなたの家を思う熱心が私を食い尽くし、あなたをそしる人々のそしりが、私に降りかかったからです。
私が、断食して、わが身を泣き悲しむと、それが私へのそしりとなりました。
私が荒布を自分の着物とすると、私は彼らの物笑いの種となりました。
門にすわる者たちは私のうわさ話をしています。私は酔いどれの歌になりました。
しかし主よ。この私は、あなたに祈ります。神よ。みこころの時に。あなたの豊かな恵みにより、御救いのまことをもって、私に答えてください。
私を泥沼から救い出し、私が沈まないようにしてください。私を憎む者ども、また大水の底から、私が救い出されるようにしてください。
大水の流れが私を押し流さず、深い淵は私をのみこまず、穴がその口を私の上で閉じないようにしてください。
主よ。私に答えてください。あなたの恵みはまことに深いのです。あなたの豊かなあわれみにしたがって私に御顔を向けてください。
あなたのしもべに御顔を隠さないでください。私は苦しんでいます。早く私に答えてください。
どうか、私のたましいに近づき、贖ってください。私の敵のゆえに、私を贖ってください。
あなたは私へのそしりと、私の恥と私への侮辱とをご存じです。私に敵対する者はみな、あなたの御前にいます。
そしりが私の心を打ち砕き、私は、ひどく病んでいます。私は同情者を待ち望みましたが、ひとりもいません。慰める者を待ち望みましたが、見つけることはできませんでした。
彼らは私の食物の代わりに、苦味を与え、私が渇いたときには酢を飲ませました。
彼らの前の食卓はわなとなれ。彼らが栄えるときには、それが落とし穴となれ。
彼らの目は暗くなって、見えなくなれ。彼らの腰をいつもよろけさせてください。
あなたの憤りを彼らの上に注いでください。あなたの燃える怒りが、彼らに追いつくようにしてください。
彼らの陣営を荒れ果てさせ、彼らの宿営にはだれも住む者がないようにしてください。
彼らはあなたが打った者を迫害し、あなたに傷つけられた者の痛みを数え上げるからです。
どうか、彼らの咎に咎を加え、彼らをあなたの義の中に入れないでください。
彼らがいのちの書から消し去られ、正しい者と並べて、書きしるされることがありませんように。
しかし私は悩み、痛んでいます。神よ。御救いが私を高く上げてくださるように。
私は神の御名を歌をもってほめたたえ、神を感謝をもってあがめます。
それは雄牛、角と割れたひずめのある若い雄牛にまさって主に喜ばれるでしょう。
心の貧しい人たちは、見て、喜べ。神を尋ね求める者たちよ。あなたがたの心を生かせ。
主は、貧しい者に耳を傾け、その捕われ人らをさげすみなさらないのだから。
天と地は、主をほめたたえよ。海とその中に動くすべてのものも。
まことに神がシオンを救い、ユダの町々を建てられる。こうして彼らはそこに住み、そこを自分たちの所有とする。
主のしもべの子孫はその地を受け継ぎ、御名を愛する者たちはそこに住みつこう。
指揮者のために。ダビデによる。記念のために
神よ。私を救い出してください。主よ。急いで私を助けてください。
私のいのちを求める者どもが、恥を見、はずかしめを受けますように。私のわざわいを喜ぶ者どもが退き卑しめられますように。
「あはは。」とあざ笑う者どもが、おのれの恥のためにうしろに退きますように。
あなたを慕い求める人がみな、あなたにあって楽しみ、喜びますように。あなたの救いを愛する人たちが、「神をあがめよう。」と、いつも言いますように。
私は、悩む者、貧しい者です。神よ。私のところに急いでください。あなたは私の助け、私を救う方。主よ。遅れないでください。
主よ。私はあなたに身を避けています。私が決して恥を見ないようにしてください。
あなたの義によって、私を救い出し、私を助け出してください。あなたの耳を私に傾け、私をお救いください。
私の住まいの岩となり、強いとりでとなって、私を救ってください。あなたこそ私の巌、私のとりでです。
わが神よ。私を悪者の手から助け出してください。不正をする者や残虐な者の手からも。
神なる主よ。あなたは、私の若いころからの私の望み、私の信頼の的です。
私は生まれたときから、あなたにいだかれています。あなたは私を母の胎から取り上げた方。私はいつもあなたを賛美しています。
私は多くの人にとっては奇蹟と思われました。あなたが、私の力強い避け所だからです。
私の口には一日中、あなたの賛美と、あなたの光栄が満ちています。
年老いた時も、私を見放さないでください。私の力の衰え果てたとき、私を見捨てないでください。
私の敵が私のことを話し合い、私のいのちをつけねらう者どもが共にたくらんでいるからです。
彼らはこう言っています。「神は彼を見捨てたのだ。追いかけて、彼を捕えよ。救い出す者はいないから。」
神よ。私から遠く離れないでください。わが神よ。急いで私を助けてください。
私をなじる者どもが恥を見、消えうせますように。私を痛めつけようとする者どもが、そしりと侮辱で、おおわれますように。
しかし、私自身は絶えずあなたを待ち望み、いよいよ切に、あなたを賛美しましょう。
私の口は一日中、あなたの義と、あなたの救いを語り告げましょう。私は、その全部を知ってはおりませんが。
神なる主よ。私は、あなたの大能のわざを携えて行き、あなたの義を、ただあなただけを心に留めましょう。
神よ。あなたは、私の若いころから、私を教えてくださいました。私は今もなお、あなたの奇しいわざを告げ知らせています。
年老いて、しらがになっていても、神よ、私を捨てないでください。私はなおも、あなたの力を次の世代に、あなたの大能のわざを、後に来るすべての者に告げ知らせます。
神よ。あなたの義は天にまで届きます。あなたは大いなることをなさいました。神よ。だれが、あなたと比べられましょうか。
あなたは私を多くの苦しみと悩みとに、会わせなさいましたが、私を再び生き返らせ、地の深みから、再び私を引き上げてくださいます。
あなたが私の偉大さを増し、ふり向いて私を慰めてくださいますように。
私もまた、六弦の立琴をもって、あなたをほめたたえます。わが神よ。あなたのまことを。イスラエルの聖なる方よ。私は、立琴をもって、あなたにほめ歌を歌います。
私があなたにほめ歌を歌うとき、私のくちびるは、高らかに歌います。また、あなたが贖い出された私のたましいも。
私の舌もまた、一日中、あなたの義を言い表わしましょう。それは彼らが恥を見、私を痛めつけようとする者どもがはずかしめを受けるからです。
ソロモンによる
神よ。あなたの公正を王に、あなたの義を王の子に授けてください。
彼があなたの民を義をもって、あなたの、悩む者たちを公正をもってさばきますように。
山々、丘々は義によって、民に平和をもたらしますように。
彼が民の悩む者たちを弁護し、貧しい者の子らを救い、しいたげる者どもを、打ち砕きますように。
彼らが、日と月の続くかぎり、代々にわたって、あなたを恐れますように。
彼は牧草地に降る雨のように、地を潤す夕立のように下って来る。
彼の代に正しい者が栄え、月のなくなるときまで、豊かな平和がありますように。
彼は海から海に至るまで、また、川から地の果て果てに至るまで統べ治めますように。
荒野の民は彼の前にひざをつき、彼の敵はちりをなめますように。
タルシシュと島々の王たちは贈り物をささげ、シェバとセバの王たちは、みつぎを納めましょう。
こうして、すべての王が彼にひれ伏し、すべての国々が彼に仕えましょう。
これは、彼が、助けを叫び求める貧しい者や、助ける人のない悩む者を救い出すからです。
彼は、弱っている者や貧しい者をあわれみ、貧しい者たちのいのちを救います。
彼はしいたげと暴虐とから、彼らのいのちを贖い出し、彼らの血は彼の目に尊ばれましょう。
それゆえ、彼が生きながらえ、彼にシェバの黄金がささげられますように。彼のためにいつも彼らは祈り、一日中、彼をほめたたえますように。
地では、山々の頂に穀物が豊かにあり、その実りはレバノンのように豊かで、町の人々は地の青草のように栄えますように。
彼の名はとこしえに続き、その名は日の照るかぎり、いや増し、人々は彼によって祝福され、すべての国々は彼をほめたたえますように。
ほむべきかな。神、主、イスラエルの神。ただ、主ひとり、奇しいわざを行なう。
とこしえに、ほむべきかな。その栄光の御名。その栄光は地に満ちわたれ。アーメン。アーメン。
エッサイの子ダビデの祈りは終わった。
第三巻 アサフの賛歌
まことに神は、イスラエルに、心のきよい人たちに、いつくしみ深い。
しかし、私自身は、この足がたわみそうで、私の歩みは、すべるばかりだった。
それは、私が誇り高ぶる者をねたみ、悪者の栄えるのを見たからである。
彼らの死には、苦痛がなく、彼らのからだは、あぶらぎっているからだ。
人々が苦労するとき、彼らはそうではなく、ほかの人のようには打たれない。
それゆえ、高慢が彼らの首飾りとなり、暴虐の着物が彼らをおおっている。
彼らの目は脂肪でふくらみ、心の思いはあふれ出る。
彼らはあざけり、悪意をもって語り、高い所からしいたげを告げる。
彼らはその口を天にすえ、その舌は地を行き巡る。
それゆえ、その民は、ここに帰り、豊かな水は、彼らによって飲み干された。
こうして彼らは言う。「どうして神が知ろうか。いと高き方に知識があろうか。」
見よ。悪者とは、このようなものだ。彼らはいつまでも安らかで、富を増している。
確かに私は、むなしく心をきよめ、手を洗って、きよくしたのだ。
私は一日中打たれどおしで、朝ごとに責められた。
もしも私が、「このままを述べよう。」と言ったなら、確かに私は、あなたの子らの世代の者を裏切ったことだろう。
私は、これを知ろうと思い巡らしたが、それは、私の目には、苦役であった。
私は、神の聖所にはいり、ついに、彼らの最後を悟った。
まことに、あなたは彼らをすべりやすい所に置き、彼らを滅びに突き落とされます。
まことに、彼らは、またたくまに滅ぼされ、突然の恐怖で滅ぼし尽くされましょう。
目ざめの夢のように、主よ、あなたは、奮い立つとき、彼らの姿をさげすまれましょう。
私の心が苦しみ、私の内なる思いが突き刺されたとき、
私は、愚かで、わきまえもなく、あなたの前で獣のようでした。
しかし私は絶えずあなたとともにいました。あなたは私の右の手をしっかりつかまえられました。
あなたは、私をさとして導き、後には栄光のうちに受け入れてくださいましょう。
天では、あなたのほかに、だれを持つことができましょう。地上では、あなたのほかに私はだれをも望みません。
この身とこの心とは尽き果てましょう。しかし神はとこしえに私の心の岩、私の分の土地です。
それゆえ、見よ。あなたから遠く離れている者は滅びます。あなたはあなたに不誠実な者をみな滅ぼされます。
しかし私にとっては、神の近くにいることが、しあわせなのです。私は、神なる主を私の避け所とし、あなたのすべてのみわざを語り告げましょう。
アサフのマスキール
神よ。なぜ、いつまでも拒み、あなたの牧場の羊に御怒りを燃やされるのですか。
どうか思い起こしてください。昔あなたが買い取られた、あなたの会衆、あなたがご自分のものである部族として贖われた民を。また、あなたがお住まいになったシオンの山を。
永遠の廃墟に、あなたの足を向けてください。敵は聖所であらゆる害を加えています。
あなたに敵対する者どもは、あなたの集会のただ中でほえたけり、おのれらの目じるしを、しるしとして掲げ、
森の中で斧を振り上げるかのようです。
そうして今や、手斧と槌で、聖所の彫り物をことごとく打ち砕き、
あなたの聖所に火を放ち、あなたの御名の住まいを、その地まで汚しました。
彼らは心の中で、「彼らを、ことごとく征服しよう。」と言い、国中の神の集会所をみな、焼き払いました。
もう私たちのしるしは見られません。もはや預言者もいません。いつまでそうなのかを知っている者も、私たちの間にはいません。
神よ。いつまで、仇はそしるのでしょうか。敵は、永久に御名を侮るのでしょうか。
なぜ、あなたは御手を、右の御手を、引っ込めておられるのですか。その手をふところから出して彼らを滅ぼし尽くしてください。
確かに、神は、昔から私の王、地上のただ中で、救いのわざを行なわれる方です。
あなたは、御力をもって海を分け、海の巨獣の頭を砕かれました。
あなたは、レビヤタンの頭を打ち砕き、荒野の民のえじきとされました。
あなたは泉と谷を切り開き、絶えず流れる川をからされました。
昼はあなたのもの、夜もまたあなたのもの。あなたは月と太陽とを備えられました。
あなたは地のすべての境を定め、夏と冬とを造られました。
主よ。どうか、心に留めてください。敵がそしり、愚かな民が御名を侮っていることを。
あなたの山鳩のいのちを獣に引き渡さないでください。あなたの悩む者たちのいのちを永久に忘れないでください。
どうか、契約に目を留めてください。地の暗い所には暴虐が横行していますから。
しいたげられる者が卑しめられて帰ることがなく、悩む者、貧しい者が御名をほめたたえますように。
神よ。立ち上がり、あなたの言い分を立ててください。愚か者が一日中あなたをそしっていることを心に留めてください。
あなたに敵対する者どもの声や、あなたに立ち向かう者どもの絶えずあげる叫びを、お忘れにならないでください。
指揮者のために。「滅ぼすな。」の調べに合わせて。アサフの賛歌。歌
私たちは、あなたに感謝します。神よ。私たちは感謝します。御名は、近くにあり、人々は、あなたの奇しいわざを語り告げます。
「わたしが、定めの時を決め、わたしみずから公正にさばく。
地とこれに住むすべての者が揺らぐとき、わたしは地の柱を堅く立てる。セラ
わたしは、誇る者には、『誇るな。』と言い、悪者には、『角を上げるな。
おまえたちの角を、高く上げるな。横柄な態度で語るな。』と言う。」
高く上げることは、東からでもなく、西からでもなく、荒野からでもない。
それは、神が、さばく方であり、これを低くし、かれを高く上げられるからだ。
主の御手には、杯があり、よく混ぜ合わされた、あわだつぶどう酒がある。主が、これを注ぎ出されると、この世の悪者どもは、こぞって、そのかすまで飲んで、飲み干してしまう。
しかし私は、とこしえまでも告げよう。ヤコブの神を、ほめ歌おう。
悪者どもの角を、ことごとく切り捨てよう。しかし、正しい者の角は、高く上げられる。
指揮者のために。弦楽器によって。アサフの賛歌。歌
神はユダにおいて知られ、御名はイスラエルにおいて大きい。
神の仮庵はシャレムにあり、その住まいはシオンにある。
その所で神は弓につがえる火矢、盾と剣、また戦いを打ち砕かれた。セラ
あなたは輝かしく、えじきの山々にまさって威厳があります。
剛胆な者らは略奪に会い、彼らは全く眠りこけました。勇士たちはだれも、手の施しようがありませんでした。
ヤコブの神よ。あなたが、お叱りになると、騎手も馬も、深い眠りに陥りました。
あなたは、あなたは、恐ろしい方。あなたが怒られたら、だれが御前に立ちえましょう。
あなたの宣告が天から聞こえると、地は恐れて、沈黙を守りました。
神が、さばきのために、そして地上の貧しい者たちをみな、救うために、立ち上がられたそのときに。セラ
まことに、人の憤りまでもが、あなたをほめたたえ、あなたは、憤りの余りまでをも身に締められます。
あなたがたの神、主に、誓いを立て、それを果たせ。主の回りにいる者はみな、恐るべき方に、贈り物をささげよ。
主は君主たちのいのちを絶たれる。地の王たちにとって、恐ろしい方。
指揮者のために。エドトンの調べによって。アサフの賛歌
私は神に向かい声をあげて、叫ぶ。私が神に向かって声をあげると、神は聞かれる。
苦難の日に、私は主を尋ね求め、夜には、たゆむことなく手を差し伸ばしたが、私のたましいは慰めを拒んだ。
私は神を思い起こして嘆き、思いを潜めて、私の霊は衰え果てる。セラ
あなたは、私のまぶたを閉じさせない。私の心は乱れて、もの言うこともできない。
私は、昔の日々、遠い昔の年々を思い返した。
夜には私の歌を思い起こし、自分の心と語り合い、私のたましいは問いかける。
「主は、いつまでも拒まれるのだろうか。もう決して愛してくださらないのだろうか。
主の恵みは、永久に絶たれたのだろうか。約束は、代々に至るまで、果たされないのだろうか。
神は、いつくしみを忘れたのだろうか。もしや、怒ってあわれみを閉じてしまわれたのだろうか。」セラ
そのとき私は言った。「私の弱いのはいと高き方の右の手が変わったことによる。」
私は、主のみわざを思い起こそう。まことに、昔からのあなたの奇しいわざを思い起こそう。
私は、あなたのなさったすべてのことに思いを巡らし、あなたのみわざを、静かに考えよう。
神よ。あなたの道は聖です。神のように大いなる神が、ほかにありましょうか。
あなたは奇しいわざを行なわれる神、国々の民の中に御力を現わされる方です。
あなたは御腕をもって、ご自分の民、ヤコブとヨセフの子らを贖われました。セラ
神よ。水はあなたを見たのです。水はあなたを見て、わななきました。わたつみもまた、震え上がりました。
雲は水を注ぎ出し、雷雲は雷をとどろかし、あなたの矢もまた、ひらめき飛びました。
あなたの雷の声は、いくさ車のように鳴り、いなずまは世界を照らし、地は震え、揺れ動きました。
あなたの道は海の中にあり、あなたの小道は大水の中にありました。それで、あなたの足跡を見た者はありません。
あなたは、ご自分の民を、モーセとアロンの手によって、羊の群れのように導かれました。
アサフのマスキール
私の民よ。私の教えを耳に入れ、私の口のことばに耳を傾けよ。
私は、口を開いて、たとえ話を語り、昔からのなぞを物語ろう。
それは、私たちが聞いて、知っていること、私たちの先祖が語ってくれたこと。
それを私たちは彼らの子孫に隠さず、後の時代に語り告げよう。主への賛美と御力と、主の行なわれた奇しいわざとを。
主はヤコブのうちにさとしを置き、みおしえをイスラエルのうちに定め、私たちの先祖たちに命じて、これをその子らに教えるようにされた。
後の世代の者、生まれてくる子らが、これを知り、彼らが興り、これをその子らにまた語り告げるため、
彼らが神に信頼し、神のみわざを忘れず、その仰せを守るためである。
また先祖たちのように、彼らが、かたくなで、逆らう世代の者、心定まらず、たましいが神に忠実でない世代の者とならないためである。
エフライムの人々は、矢をつがえて弓を射る者であったが、戦いの日には退却した。
彼らは、神の契約を守らず、神のおしえに従って歩むことを拒み、
神の数々のみわざと、神が見せてくださった多くの奇しいこととを忘れてしまった。
神は、彼らの先祖たちの前で、エジプトの地、ツォアンの野で、奇しいわざを行なわれた。
神は海を分けて彼らを通らせ、せきのように水を立てられた。
神は、昼は雲をもって、彼らを導き、夜は、夜通し炎の光で彼らを導いた。
荒野では岩を割り、深い水からのように豊かに飲ませられた。
また、岩から数々の流れを出し、水を川のように流された。
それなのに、彼らはなおも神に罪を犯し、砂漠で、いと高き方に逆らった。
彼らは欲するままに食べ物を求め、心のうちで神を試みた。
そのとき彼らは神に逆らって、こう言った。「神は荒野の中で食事を備えることができようか。
確かに、岩を打たれると、水がほとばしり出て流れがあふれた。だが、神は、パンをも与えることができようか。ご自分の民に肉を備えることができようか。」
それゆえ、主は、これを聞いて激しく怒られた。火はヤコブに向かって燃え上がり、怒りもまた、イスラエルに向かって立ち上った。
これは、彼らが神を信ぜず、御救いに信頼しなかったからである。
しかし神は、上の雲に命じて天の戸を開き、
食べ物としてマナを、彼らの上に降らせ、天の穀物を彼らに与えられた。
それで人々は御使いのパンを食べた。神は飽きるほど食物を送られた。
神は、東風を天に起こし、御力をもって、南風を吹かせられた。
神は彼らの上に肉をちりのように、翼のある鳥をも海辺の砂のように降らせた。
それを宿営の中、住まいの回りに落とした。
そこで彼らは食べ、十分に満ち足りた。こうして彼らの欲望を、かなえてくださった。
彼らがその欲望から離れず、まだ、その食べ物が口にあるうちに、
神の怒りは彼らに向かって燃え上がり、彼らのうちの最もがんじょうな者たちを殺し、イスラエルの若い男たちを打ちのめされた。
このすべてのことにもかかわらず、彼らはなおも罪を犯し、神の奇しいわざを信じなかった。
それで神は、彼らの日をひと息のうちに、彼らの齢を、突然の恐怖のうちに、終わらせた。
神が彼らを殺されると、彼らは神を尋ね求め、立ち返って、神を切に求めた。
彼らは、神が自分たちの岩であり、いと高き神が自分たちを贖う方であることを思い出した。
しかしまた彼らは、その口で神を欺き、その舌で神に偽りを言った。
彼らの心は神に誠実でなく、神の契約にも忠実でなかった。
しかし、あわれみ深い神は、彼らの咎を赦して、滅ぼさず、幾度も怒りを押え、憤りのすべてをかき立てられはしなかった。
神は、彼らが肉にすぎず、吹き去れば、返って来ない風であることを心に留めてくださった。
幾たび彼らは、荒野で神に逆らい、荒れ地で神を悲しませたことか。
彼らはくり返して、神を試み、イスラエルの聖なる方を痛めた。
彼らは神の力をも、神が敵から贖い出してくださった日をも、覚えてはいなかった。
神が、エジプトでしるしを、ツォアンの野で奇蹟を行なわれたことを。
神がそこの川を血に変えられたので、その流れを飲むことができなかった。
神は彼らに、あぶの群れを送って彼らを食わせ、かえるを送って彼らを滅ぼされた。
また、彼らの作物を、油虫に、彼らの勤労の実を、いなごに与えられた。
神は、雹で、彼らのぶどうの木を、いなずまで、彼らのいちじく桑の木を滅ぼされた。
神は、彼らの家畜を、雹に、彼らの家畜の群れを、疫病に渡された。
神は、彼らの上に、燃える怒りと激しい怒り、憤りと苦しみ、それに、わざわいの御使いの群れを送られた。
神は御怒りのために道をならし、彼らのたましいに死を免れさせず、彼らのいのちを疫病に渡された。
また、エジプトのすべての初子、ハムの天幕の彼らの力の初めの子らを打ち殺された。
しかし神は、ご自分の民を、羊の群れのように連れ出し、家畜の群れのように荒野の中を連れて行かれた。
彼らを安らかに導かれたので、彼らは恐れなかった。彼らの敵は、海が包んでしまった。
こうして神は、ご自分の聖なる国、右の御手で造られたこの山に、彼らを連れて行かれた。
神はまた、彼らの前から国々を追い出し、その地を相続地として彼らに分け与え、イスラエルの諸族をおのおのの天幕に住まわせた。
それなのに、彼らはいと高き神を試み、神に逆らって、神のさとしを守らず、
もとに戻って、彼らの先祖たちのように裏切りをし、たるんだ弓の矢のようにそれてしまった。
また彼らは、高き所を築いて神の怒りを引き起こし、刻んだ像で、神のねたみを引き起こした。
神は、聞いて激しく怒り、イスラエルを全く捨てられた。
それで、シロの御住まい、人々の中にお建てになったその幕屋を見放し、
御力をとりこに、御栄えを敵の手に、ゆだねられた。
神はまた、御民を剣に渡し、ご自分のものである民に対して激しく怒られた。
火はその若い男たちを食い尽くし、その若い女たちは婚姻の歌を歌わなかった。
その祭司たちは剣に倒れ、やもめたちは泣き悲しむこともできなかった。
そのとき主は眠りから目をさまされた。ぶどう酒に酔った勇士がさめたように。
その敵を打ち退け、彼らに永遠のそしりを与えられた。
それで、ヨセフの天幕を捨て、エフライム族をお選びにならず、
ユダ族を選び、主が愛されたシオンの山を、選ばれた。
主はその聖所を、高い天のように、ご自分が永遠に基を据えた堅い地のように、お建てになった。
主はまた、しもべダビデを選び、羊のおりから彼を召し、
乳を飲ませる雌羊の番から彼を連れて来て、御民ヤコブとご自分のものであるイスラエルを牧するようにされた。
彼は、正しい心で彼らを牧し、英知の手で彼らを導いた。
アサフの賛歌
神よ。国々は、ご自身のものである地に侵入し、あなたの聖なる宮をけがし、エルサレムを廃墟としました。
彼らは、あなたのしもべたちのしかばねを空の鳥のえじきとし、あなたの聖徒たちの肉を野の獣に与え、
聖徒たちの血を、エルサレムの回りに、水のように注ぎ出しました。彼らを葬る者もいません。
私たちは隣人のそしりとなり、回りの者のあざけりとなり、笑いぐさとなりました。
主よ。いつまででしょうか。あなたは、いつまでもお怒りなのでしょうか。いつまで、あなたのねたみは火のように燃えるのでしょうか。
どうか、あなたを知らない国々に、御名を呼び求めない王国の上に、あなたの激しい憤りを注ぎ出してください。
彼らはヤコブを食い尽くし、その住む所を荒らしたからです。
先祖たちの咎を、私たちのものとして、思い出さないでください。あなたのあわれみが、すみやかに、私たちを迎えますように。私たちは、ひどくおとしめられていますから。
私たちの救いの神よ。御名の栄光のために、私たちを助けてください。御名のために、私たちを救い出し、私たちの罪をお赦しください。
なぜ、国々は、「彼らの神はどこにいるのか。」と言うのでしょう。あなたのしもべたちの、流された血の復讐が、私たちの目の前で、国々に思い知らされますように。
捕われ人のうめきが御前に届きますように。あなたの偉大な力によって、死に定められた人々を生きながらえさせてください。
主よ。あなたをそしった、そのそしりの七倍を、私たちの隣人らの胸に返してください。
そうすれば、あなたの民、あなたの牧場の羊である私たちは、とこしえまでも、あなたに感謝し、代々限りなくあなたの誉れを語り告げましょう。
指揮者のために。「さとしは、ゆりの花。」の調べに合わせて。アサフの賛歌
イスラエルの牧者よ。聞いてください。ヨセフを羊の群れのように導かれる方よ。光を放ってください。ケルビムの上の御座に着いておられる方よ。
エフライムとベニヤミンとマナセの前で、御力を呼びさまし、私たちを救うために来てください。
神よ。私たちをもとに返し、御顔を照り輝かせてください。そうすれば、私たちは救われます。
万軍の神、主よ。いつまで、あなたの民の祈りに怒りを燃やしておられるのでしょう。
あなたは彼らに涙のパンを食べさせ、あふれる涙を飲ませられました。
あなたは、私たちを隣人らの争いの的とし、私たちの敵は敵で、私たちをあざけっています。
万軍の神よ。私たちをもとに返し、御顔を照り輝かせてください。そうすれば、私たちは救われます。
あなたは、エジプトから、ぶどうの木を携え出し、国々を追い出して、それを植えられました。
あなたがそのために、地を切り開かれたので、ぶどうの木は深く根を張り、地にはびこりました。
山々もその影におおわれ、神の杉の木もその大枝におおわれました。
ぶどうの木はその枝を海にまで、若枝をあの川にまで伸ばしました。
なぜ、あなたは、石垣を破り、道を行くすべての者に、その実を摘み取らせなさるのですか。
林のいのししはこれを食い荒らし、野に群がるものも、これを食べます。
万軍の神よ。どうか、帰って来てください。天から目を注ぎ、よく見てください。そして、このぶどうの木を育ててください。
また、あなたの右の手が植えた苗と、ご自分のために強くされた枝とを。
それは火で焼かれ、切り倒されました。彼らは、御顔のとがめによって、滅びるのです。
あなたの右の手の人の上に、御手が、ご自分のため強くされた人の子の上に、御手がありますように。
そうすれば、私たちはあなたを裏切りません。私たちを生かしてください。私たちは御名を呼び求めます。
万軍の神、主よ。私たちをもとに返し、御顔を照り輝かせてください。そうすれば、私たちは救われます。
指揮者のために。ギテトの調べに合わせて。アサフによる
われらの力であられる神に喜び歌え。ヤコブの神に喜び叫べ。
声高らかにほめ歌を歌え。タンバリンを打ち鳴らせ。六弦の琴に合わせて、良い音の立琴をかき鳴らせ。
われらの祭りの日の、新月と満月に、角笛を吹き鳴らせ。
それは、イスラエルのためのおきて、ヤコブの神の定めである。
神が、エジプトの地に出て行かれたとき、ヨセフの中に、それをあかしとして授けられた。私は、まだ知らなかったことばを聞いた。
「わたしは、彼の肩から重荷を取り除き、彼の手を荷かごから離してやった。
あなたは苦しみのときに、呼び求め、わたしは、あなたを助け出した。わたしは、雷の隠れ場から、あなたに答え、メリバの水のほとりで、あなたをためした。セラ
聞け。わが民よ。わたしは、あなたをたしなめよう。イスラエルよ。よくわたしの言うことを聞け。
あなたのうちに、ほかの神があってはならない。あなたは、外国の神を拝んではならない。
わたしが、あなたの神、主である。わたしはあなたをエジプトの地から連れ上った。あなたの口を大きくあけよ。わたしが、それを満たそう。
しかしわが民は、わたしの声を聞かず、イスラエルは、わたしに従わなかった。
それでわたしは、彼らをかたくなな心のままに任せ、自分たちのおもんぱかりのままに歩かせた。
ああ、ただ、わが民がわたしに聞き従い、イスラエルが、わたしの道を歩いたのだったら。
わたしはただちに、彼らの敵を征服し、彼らの仇に、わたしの手を向けたのに。」
主を憎む者どもは、主にへつらっているが、彼らの刑罰の時は永遠に続く。
しかし主は、最良の小麦をイスラエルに食べさせる。「わたしは岩の上にできる蜜で、あなたを満ち足らせよう。」
アサフの賛歌
神は神の会衆の中に立つ。神は神々の真中で、さばきを下す。
いつまでおまえたちは、不正なさばきを行ない、悪者どもの顔を立てるのか。セラ
弱い者とみなしごとのためにさばき、悩む者と乏しい者の権利を認めよ。
弱い者と貧しい者とを助け出し、悪者どもの手から救い出せ。
彼らは、知らない。また、悟らない。彼らは、暗やみの中を歩き回る。地の基は、ことごとく揺らいでいる。
わたしは言った。「おまえたちは神々だ。おまえたちはみな、いと高き方の子らだ。
にもかかわらず、おまえたちは、人のように死に、君主たちのひとりのように倒れよう。」
神よ。立ち上がって、地をさばいてください。まことに、すべての国々はあなたが、ご自分のものとしておられます。
歌。アサフの賛歌
神よ。沈黙を続けないでください。黙っていないでください。神よ。じっとしていないでください。
今、あなたの敵どもが立ち騒ぎ、あなたを憎む者どもが頭をもたげています。
彼らは、あなたの民に対して悪賢いはかりごとを巡らし、あなたのかくまわれる者たちに悪だくみをしています。
彼らは言っています。「さあ、彼らの国を消し去って、イスラエルの名がもはや覚えられないようにしよう。」
彼らは心を一つにして悪だくみをし、あなたに逆らって、契約を結んでいます。
それは、エドムの天幕の者たちとイシュマエル人、モアブとハガル人、
ゲバルとアモン、それにアマレク、ツロの住民といっしょにペリシテもです。
アッシリヤもまた、彼らにくみし、彼らはロトの子らの腕となりました。セラ
どうか彼らを、ミデヤンや、キション川でのシセラとヤビンのようにしてください。
彼らは、エン・ドルで滅ぼされ、土地の肥やしとなりました。
彼らの貴族らを、オレブとゼエブのように、彼らの君主らをみな、ゼバフとツァルムナのようにしてください。
彼らは言っています。「神の牧場をわれわれのものとしよう。」
わが神よ。彼らを吹きころがされる枯れあざみのように、風の前の、わらのようにしてください。
林を燃やす火のように、山々を焼き尽くす炎のように、
そのように、あなたのはやてで、彼らを追い、あなたのあらしで彼らを恐れおののかせてください。
彼らの顔を恥で満たしてください。主よ。彼らがあなたの御名を慕い求めるようにしてください。
彼らが恥を見、いつまでも恐れおののきますように。彼らがはずかしめを受け、滅びますように。
こうして彼らが知りますように。その名、主であるあなただけが、全地の上にいますいと高き方であることを。
指揮者のために。ギテトの調べに合わせて。コラの子たちの賛歌
万軍の主。あなたのお住まいはなんと、慕わしいことでしょう。
私のたましいは、主の大庭を恋い慕って絶え入るばかりです。私の心も、身も、生ける神に喜びの歌を歌います。
雀さえも、住みかを見つけました。つばめも、ひなを入れる巣、あなたの祭壇を見つけました。万軍の主。私の王、私の神よ。
なんと幸いなことでしょう。あなたの家に住む人たちは。彼らは、いつも、あなたをほめたたえています。セラ
なんと幸いなことでしょう。その力が、あなたにあり、その心の中にシオンへの大路のある人は。
彼らは涙の谷を過ぎるときも、そこを泉のわく所とします。初めの雨もまたそこを祝福でおおいます。
彼らは、力から力へと進み、シオンにおいて、神の御前に現われます。
万軍の神、主よ。私の祈りを聞いてください。ヤコブの神よ。耳を傾けてください。セラ
神よ。われらの盾をご覧ください。あなたに油そそがれた者の顔に目を注いでください。
まことに、あなたの大庭にいる一日は千日にまさります。私は悪の天幕に住むよりはむしろ神の宮の門口に立ちたいのです。
まことに、神なる主は太陽です。盾です。主は恵みと栄光を授け、正しく歩く者たちに、良いものを拒まれません。
万軍の主よ。なんと幸いなことでしょう。あなたに信頼するその人は。
指揮者のために。コラの子たちの賛歌
主よ。あなたは、御国に恵みを施し、ヤコブの捕われ人を、お返しになりました。
あなたは、御民の咎を赦し、彼らのすべての罪を、おおわれました。セラ
あなたは、激しい怒りをことごとく取り去り、燃える御怒りを、押しとどめられました。
われらの救いの神よ。どうか、私たちを生き返らせ、私たちに対する御怒りをやめてください。
あなたは、いつまでも、私たちに対して怒っておられるのですか。代々に至るまで、あなたの御怒りを引き延ばされるのですか。
あなたは、私たちを再び生かされないのですか。あなたの民があなたによって喜ぶために。
主よ。私たちに、あなたの恵みを示し、あなたの救いを私たちに与えてください。
私は、主であられる神の仰せを聞きたい。主は、御民と聖徒たちとに平和を告げ、彼らを再び愚かさには戻されない。
まことに御救いは主を恐れる者たちに近い。それは、栄光が私たちの国にとどまるためです。
恵みとまこととは、互いに出会い、義と平和とは、互いに口づけしています。
まことは地から生えいで、義は天から見おろしています。
まことに、主は、良いものを下さるので、私たちの国は、その産物を生じます。
義は、主の御前に先立って行き、主の足跡を道とします。
ダビデの祈り
主よ。あなたの耳を傾けて、私に答えてください。私は悩み、そして貧しいのです。
私のたましいを守ってください。私は神を恐れる者です。わが神よ。どうかあなたに信頼するあなたのしもべを救ってください。
主よ。私をあわれんでください。私は一日中あなたに呼ばわっていますから。
あなたのしもべのたましいを喜ばせてください。主よ。私のたましいはあなたを仰いでいますから。
主よ。まことにあなたはいつくしみ深く、赦しに富み、あなたを呼び求めるすべての者に、恵み豊かであられます。
主よ。私の祈りを耳に入れ、私の願いの声を心に留めてください。
私は苦難の日にあなたを呼び求めます。あなたが答えてくださるからです。
主よ。神々のうちで、あなたに並ぶ者はなく、あなたのみわざに比ぶべきものはありません。
主よ。あなたが造られたすべての国々はあなたの御前に来て、伏し拝み、あなたの御名をあがめましょう。
まことに、あなたは大いなる方、奇しいわざを行なわれる方です。あなただけが神です。
主よ。あなたの道を私に教えてください。私はあなたの真理のうちを歩みます。私の心を一つにしてください。御名を恐れるように。
わが神、主よ。私は心を尽くしてあなたに感謝し、とこしえまでも、あなたの御名をあがめましょう。
それは、あなたの恵みが私に対して大きく、あなたが私のたましいを、よみの深みから救い出してくださったからです。
神よ。高ぶる者どもは私に逆らって立ち、横暴な者の群れは私のいのちを求めます。彼らは、あなたを自分の前に置いていません。
しかし主よ。あなたは、あわれみ深く、情け深い神。怒るのにおそく、恵みとまことに富んでおられます。
私に御顔を向け、私をあわれんでください。あなたのしもべに御力を与え、あなたのはしための子をお救いください。
私に、いつくしみのしるしを行なってください。そうすれば、私を憎む者らは見て、恥を受けるでしょう。まことに主よ。あなたは私を助け、私を慰めてくださいます。
コラの子たちの賛歌。歌
主は聖なる山に基を置かれる。
主は、ヤコブのすべての住まいにまさって、シオンのもろもろの門を愛される。
神の都よ。あなたについては、すばらしいことが語られている。セラ
「わたしはラハブとバビロンをわたしを知っている者の数に入れよう。見よ。ペリシテとツロ、それにクシュもともに。これらをもここで生まれた者として。」
しかし、シオンについては、こう言われる。「だれもかれもが、ここで生まれた。」と。こうして、いと高き方ご自身がシオンを堅くお建てになる。
主が国々の民を登録されるとき、「この民はここで生まれた。」としるされる。セラ
踊りながら歌う者は、「私の泉はことごとく、あなたにある。」と言おう。
歌。コラの子たちの賛歌。指揮者のため。マハラテ・レアノテの調べに合わせて。エズラフ人ヘマンのマスキール
主、私の救いの神。私は昼は、叫び、夜は、あなたの御前にいます。
私の祈りがあなたの御前に届きますように。どうか、あなたの耳を私の叫びに傾けてください。
私のたましいは、悩みに満ち、私のいのちは、よみに触れていますから。
私は穴に下る者とともに数えられ、力のない者のようになっています。
死人の中でも見放され、墓の中に横たわる殺された者のようになっています。あなたは彼らをもはや覚えてはおられません。彼らはあなたの御手から断ち切られています。
あなたは私を最も深い穴に置いておられます。そこは暗い所、深い淵です。
あなたの激しい憤りが私の上にとどまり、あなたのすべての波であなたは私を悩ましておられます。セラ
あなたは私の親友を私から遠ざけ、私を彼らの忌みきらう者とされました。私は閉じ込められて、出て行くことができません。
私の目は悩みによって衰えています。主よ。私は日ごとにあなたを呼び求めています。あなたに向かって私の両手を差し伸ばしています。
あなたは死人のために奇しいわざを行なわれるでしょうか。亡霊が起き上がって、あなたをほめたたえるでしょうか。セラ
あなたの恵みが墓の中で宣べられましょうか、あなたの真実が滅びの中で。
あなたの奇しいわざが、やみの中で知られるでしょうか、あなたの義が忘却の地で。
しかし、主よ。この私は、あなたに叫んでいます。朝明けに、私の祈りはあなたのところに届きます。
主よ。なぜ、私のたましいを拒み、私に御顔を隠されるのですか。
私は若いころから悩み、そして死にひんしています。私はあなたの恐ろしさに耐えてきて、心が乱れています。
あなたの燃える怒りが私の上を越え、あなたからの恐怖が私を滅ぼし尽くしました。
これらが日夜、大水のように私を囲み、私を全く取り巻いてしまいました。
あなたは私から愛する者や友を遠ざけてしまわれました。私の知人たちは暗い所にいます。
エズラフ人エタンのマスキール
私は、主の恵みを、とこしえに歌います。あなたの真実を代々限りなく私の口で知らせます。
私はこう言います。「御恵みは、とこしえに建てられ、あなたは、その真実を天に堅く立てられる。」と。
「わたしは、わたしの選んだ者と契約を結び、わたしのしもべダビデに誓っている。
わたしは、おまえのすえを、とこしえに堅く立て、おまえの王座を代々限りなく建てる。」セラ
主よ。天は、あなたの奇しいわざをほめたたえます。また、聖徒たちの集まりで、あなたの真実をも。
まことに、雲の上ではだれが主と並びえましょう。力ある者の子らの中でだれが主に似ているでしょう。
主は、聖徒たちのつどいで大いに恐れられている神。主の回りのすべての者にまさって恐れられている方です。
万軍の神、主。だれが、あなたのように力がありましょう。主よ。あなたの真実はあなたを取り囲んでいます。
あなたは海の高まりを治めておられます。その波がさかまくとき、あなたはそれを静められます。
あなたご自身が、ラハブを殺された者のように打ち砕き、あなたの敵を力ある御腕によって散らされました。
天はあなたのもの、地もあなたのもの。世界とそれを満たすものは、あなたがその基を据えられました。
北と南、これらをあなたが造られました。タボルとヘルモンはあなたの御名を高らかに歌います。
あなたは力ある腕を持っておられます。あなたの御手は強く、あなたの右の手は高く上げられています。
義と公正は、あなたの王座の基。恵みとまことは、御前に先立ちます。
幸いなことよ、喜びの叫びを知る民は。主よ。彼らは、あなたの御顔の光の中を歩みます。
彼らは、あなたの御名をいつも喜び、あなたの義によって、高く上げられます。
あなたが彼らの力の光栄であり、あなたのご恩寵によって、私たちの角が高く上げられているからです。
私たちの盾は主のもの、私たちの王はイスラエルの聖なる方のものだからです。
あなたは、かつて、幻のうちに、あなたの敬虔な者たちに告げて、仰せられました。「わたしは、ひとりの勇士に助けを与え、民の中から選ばれた者を高く上げた。
わたしは、わたしのしもべダビデを見いだし、わたしの聖なる油を彼にそそいだ。
わたしの手は彼とともに堅く立てられ、わたしの腕もまた彼を強くしよう。
敵が彼に害を与えることはなく、不正な者も彼を悩ますことはない。
わたしは彼の前で彼の仇を打ち砕き、彼を憎む者を打ち倒そう。
わたしの真実とわたしの恵みとは彼とともにあり、わたしの名によって、彼の角は高く上げられる。
わたしは彼の手を海の上に、彼の右の手を川の上に置こう。
彼は、わたしを呼ぼう。『あなたはわが父、わが神、わが救いの岩。』と。
わたしもまた、彼をわたしの長子とし、地の王たちのうちの最も高い者としよう。
わたしの恵みを彼のために永遠に保とう。わたしの契約は彼に対して真実である。
わたしは彼の子孫をいつまでも、彼の王座を天の日数のように、続かせよう。
もし、その子孫がわたしのおしえを捨て、わたしの定めのうちを歩かないならば、
また、もし彼らがわたしのおきてを破り、わたしの命令を守らないならば、
わたしは杖をもって、彼らのそむきの罪を、むちをもって、彼らの咎を罰しよう。
しかし、わたしは恵みを彼からもぎ取らず、わたしの真実を偽らない。
わたしは、わたしの契約を破らない。くちびるから出たことを、わたしは変えない。
わたしは、かつて、わが聖によって誓った。わたしは決してダビデに偽りを言わない。
彼の子孫はとこしえまでも続き、彼の王座は、太陽のようにわたしの前にあろう。
それは月のようにとこしえに、堅く立てられる。雲の中の証人は真実である。」セラ
しかし、あなたは拒んでお捨てになりました。あなたによって油そそがれた者に向かって、あなたは激しく怒っておられます。
あなたは、あなたのしもべの契約を廃棄し、彼の冠を地に捨てて汚しておられます。
あなたは彼の城壁をことごとく打ちこわし、その要塞を廃墟とされました。
道を通り過ぎる者はみな、彼から奪い取り、彼は隣人のそしりとなっています。
あなたは彼の仇の右の手を高く上げ、彼の敵をみな喜ばせておられます。
そればかりか、あなたは彼の剣の刃を折り曲げ、彼が戦いに立てないようにされています。
あなたは、彼の輝きを消し、彼の王座を地に投げ倒してしまわれました。
あなたは、彼の若い日を短くし、恥で彼をおおわれました。セラ
主よ。いつまででしょうか。あなたはいつまでも身をお隠しになるのでしょうか。いつまで、あなたの憤りは火のように燃えるのでしょう。
どうか、心に留めていてください。私がどれだけ長く生きるかを。あなたはすべての人の子らをいかにむなしいものとして創造されたかを。
いったい、生きていて死を見ない者はだれでしょう。だれがおのれ自身を、よみの力から救い出せましょう。セラ
主よ。あなたのさきの恵みはどこにあるのでしょうか。それはあなたが真実をもってダビデに誓われたものです。
主よ。心に留めてください。あなたのしもべたちの受けるそしりを。私が多くの国々の民のすべてをこの胸にこらえていることを。
主よ。あなたの敵どもは、そのようにそしり、そのように、あなたに油そそがれた者の足跡をそしりました。
ほむべきかな。主。とこしえまでも。アーメン。アーメン。
第四巻 神の人モーセの祈り
主よ。あなたは代々にわたって私たちの住まいです。
山々が生まれる前から、あなたが地と世界とを生み出す前から、まことに、とこしえからとこしえまであなたは神です。
あなたは人をちりに帰らせて言われます。「人の子らよ、帰れ。」
まことに、あなたの目には、千年も、きのうのように過ぎ去り、夜回りのひとときのようです。
あなたが人を押し流すと、彼らは、眠りにおちます。朝、彼らは移ろう草のようです。
朝は、花を咲かせているが、また移ろい、夕べには、しおれて枯れます。
まことに、私たちはあなたの御怒りによって消えうせ、あなたの激しい憤りにおじ惑います。
あなたは私たちの不義を御前に、私たちの秘めごとを御顔の光の中に置かれます。
まことに、私たちのすべての日はあなたの激しい怒りの中に沈み行き、私たちは自分の齢をひと息のように終わらせます。
私たちの齢は七十年。健やかであっても八十年。しかも、その誇りとするところは労苦とわざわいです。それは早く過ぎ去り、私たちも飛び去るのです。
だれが御怒りの力を知っているでしょう。だれがあなたの激しい怒りを知っているでしょう。その恐れにふさわしく。
それゆえ、私たちに自分の日を正しく数えることを教えてください。そうして私たちに知恵の心を得させてください。
帰って来てください。主よ。いつまでこのようなのですか。あなたのしもべらを、あわれんでください。
どうか、朝には、あなたの恵みで私たちを満ち足らせ、私たちのすべての日に、喜び歌い、楽しむようにしてください。
あなたが私たちを悩まされた日々と、私たちがわざわいに会った年々に応じて、私たちを楽しませてください。
あなたのみわざをあなたのしもべらに、あなたの威光を彼らの子らに見せてください。
私たちの神、主のご慈愛が私たちの上にありますように。そして、私たちの手のわざを確かなものにしてください。どうか、私たちの手のわざを確かなものにしてください。
いと高き方の隠れ場に住む者は、全能者の陰に宿る。
私は主に申し上げよう。「わが避け所、わがとりで、私の信頼するわが神。」と。
主は狩人のわなから、恐ろしい疫病から、あなたを救い出されるからである。
主は、ご自分の羽で、あなたをおおわれる。あなたは、その翼の下に身を避ける。主の真実は、大盾であり、とりでである。
あなたは夜の恐怖も恐れず、昼に飛び来る矢も恐れない。
また、暗やみに歩き回る疫病も、真昼に荒らす滅びをも。
千人が、あなたのかたわらに、万人が、あなたの右手に倒れても、それはあなたには、近づかない。
あなたはただ、それを目にし、悪者への報いを見るだけである。
それはあなたが私の避け所である主を、いと高き方を、あなたの住まいとしたからである。
わざわいは、あなたにふりかからず、えやみも、あなたの天幕に近づかない。
まことに主は、あなたのために、御使いたちに命じて、すべての道で、あなたを守るようにされる。
彼らは、その手で、あなたをささえ、あなたの足が石に打ち当たることのないようにする。
あなたは、獅子とコブラとを踏みつけ、若獅子と蛇とを踏みにじろう。
彼がわたしを愛しているから、わたしは彼を助け出そう。彼がわたしの名を知っているから、わたしは彼を高く上げよう。
彼が、わたしを呼び求めれば、わたしは、彼に答えよう。わたしは苦しみのときに彼とともにいて、彼を救い彼に誉れを与えよう。
わたしは、彼を長いいのちで満ち足らせ、わたしの救いを彼に見せよう。
賛歌。安息日のための歌
主に感謝するのは、良いことです。いと高き方よ。あなたの御名にほめ歌を歌うことは。
朝に、あなたの恵みを、夜ごとに、あなたの真実を言い表わすことは。
十弦の琴や六弦の琴、それに立琴によるたえなる調べに合わせて。
主よ。あなたは、あなたのなさったことで、私を喜ばせてくださいましたから、私は、あなたの御手のわざを、喜び歌います。
主よ。あなたのみわざはなんと大きいことでしょう。あなたの御計らいは、いとも深いのです。
まぬけ者は知らず、愚か者にはこれがわかりません。
悪者どもが青草のようにもえいでようと、不法を行なう者どもがみな栄えようと、それは彼らが永遠に滅ぼされるためです。
しかし主よ。あなたはとこしえに、いと高き所におられます。
おお、主よ。今、あなたの敵が、今、あなたの敵が滅びます。不法を行なう者どもがみな、散らされるのです。
しかし、あなたは私の角を野牛の角のように高く上げ、私に新しい油をそそがれました。
私の目は私を待ち伏せている者どもを見下し、私の耳は私に立ち向かう悪人どもの悲鳴を聞きます。
正しい者は、なつめやしの木のように栄え、レバノンの杉のように育ちます。
彼らは、主の家に植えられ、私たちの神の大庭で栄えます。
彼らは年老いてもなお、実を実らせ、みずみずしく、おい茂っていましょう。
こうして彼らは、主の正しいことを告げましょう。主は、わが岩。主には不正がありません。
主は、王であられ、みいつをまとっておられます。主はまとっておられます。力を身に帯びておられます。まことに、世界は堅く建てられ、揺らぐことはありません。
あなたの御座は、いにしえから堅く立ち、あなたは、とこしえからおられます。
主よ。川は、声をあげました。川は、叫び声をあげました。川は、とどろく声をあげています。
大水のとどろきにまさり、海の力強い波にもまさって、いと高き所にいます主は、力強くあられます。
あなたのあかしは、まことに確かです。聖なることがあなたの家にはふさわしいのです。主よ、いつまでも。
復讐の神、主よ。復讐の神よ。光を放ってください。
地をさばく方よ。立ち上がってください。高ぶる者に報復してください。
主よ。悪者どもはいつまで、いつまで、悪者どもは、勝ち誇るのでしょう。
彼らは放言し、横柄に語り、不法を行なう者はみな自慢します。
主よ。彼らはあなたの民を打ち砕き、あなたのものである民を悩まします。
彼らは、やもめや在留異国人を殺し、みなしごたちを打ち殺します。
こうして彼らは言っています。「主は見ることはない。ヤコブの神は気づかない。」
気づけ。民のうちのまぬけ者ども。愚か者ども。おまえらは、いつになったら、わかるのか。
耳を植えつけられた方が、お聞きにならないだろうか。目を造られた方が、ご覧にならないだろうか。
国々を戒める方が、お責めにならないだろうか。人に知識を教えるその方が。
主は、人の思い計ることがいかにむなしいかを、知っておられる。
主よ。なんと幸いなことでしょう。あなたに、戒められ、あなたのみおしえを教えられる、その人は。
わざわいの日に、あなたがその人に平安を賜わるからです。その間に、悪者のためには穴が掘られます。
まことに、主は、ご自分の民を見放さず、ご自分のものである民を、お見捨てになりません。
さばきは再び義に戻り、心の直ぐな人はみな、これに従うでしょう。
だれが、私のために、悪を行なう者に向かって立ち上がるのでしょうか。だれが、私のために、不法を行なう者に向かって堅く立つのでしょうか。
もしも主が私の助けでなかったなら、私のたましいはただちに沈黙のうちに住んだことでしょう。
もしも私が、「私の足はよろけています。」と言ったとすれば、主よ、あなたの恵みが私をささえてくださいますように。
私のうちで、思い煩いが増すときに、あなたの慰めが、私のたましいを喜ばしてくださいますように。
おきてにしたがって悪をたくらむ破滅の法廷が、あなたを仲間に加えるでしょうか。
彼らは、正しい者のいのちを求めて共に集まり、罪に定めて、罪を犯さない人の血を流します。
しかし主は、わがとりでとなり、わが神は、わが避け所の岩となられました。
主は彼らの不義をその身に返し、彼らの悪のゆえに、彼らを滅ぼされます。われらの神、主が、彼らを滅ぼされます。
さあ、主に向かって、喜び歌おう。われらの救いの岩に向かって、喜び叫ぼう。
感謝の歌をもって、御前に進み行き、賛美の歌をもって、主に喜び叫ぼう。
主は大いなる神であり、すべての神々にまさって、大いなる王である。
地の深みは主の御手のうちにあり、山々の頂も主のものである。
海は主のもの。主がそれを造られた。陸地も主の御手が造られた。
来たれ。私たちは伏し拝み、ひれ伏そう。私たちを造られた方、主の御前に、ひざまずこう。
主は、私たちの神。私たちは、その牧場の民、その御手の羊である。きょう、もし御声を聞くなら、
メリバでのときのように、荒野のマサでの日のように、あなたがたの心をかたくなにしてはならない。
あのとき、あなたがたの先祖たちはすでにわたしのわざを見ておりながら、わたしを試み、わたしをためした。
わたしは四十年の間、その世代の者たちを忌みきらい、そして言った。「彼らは、心の迷っている民だ。彼らは、わたしの道を知ってはいない。」と。
それゆえ、わたしは怒って誓った。「確かに彼らは、わたしの安息に、はいれない。」と。
新しい歌を主に歌え。全地よ。主に歌え。
主に歌え。御名をほめたたえよ。日から日へと、御救いの良い知らせを告げよ。
主の栄光を国々の中で語り告げよ。その奇しいわざを、すべての国々の民の中で。
まことに主は大いなる方、大いに賛美されるべき方。すべての神々にまさって恐れられる方だ。
まことに、国々の民の神々はみな、むなしい。しかし主は天をお造りになった。
尊厳と威光は御前にあり、力と光栄は主の聖所にある。
国々の民の諸族よ。主にささげよ。栄光と力を主にささげよ。
御名の栄光を主にささげよ。ささげ物を携えて、主の大庭にはいれ。
聖なる飾り物を着けて、主にひれ伏せ。全地よ。主の御前に、おののけ。
国々の中で言え。「主は王である。まことに、世界は堅く建てられ、揺らぐことはない。主は公正をもって国々の民をさばく。」
天は喜び、地は、こおどりし、海とそれに満ちているものは鳴りとどろけ。
野とその中にあるものはみな、喜び勇め。そのとき、森の木々もみな、主の御前で、喜び歌おう。
確かに、主は来られる。確かに、地をさばくために来られる。主は、義をもって世界をさばき、その真実をもって国々の民をさばかれる。
主は、王だ。地は、こおどりし、多くの島々は喜べ。
雲と暗やみが主を取り囲み、義とさばきが御座の基である。
火は御前に先立って行き主を取り囲む敵を焼き尽くす。
主のいなずまは世界を照らし、地は見て、おののく。
山々は主の御前に、ろうのように溶けた。全地の主の御前に。
天は主の義を告げ、すべての国々の民は主の栄光を見る。
偶像に仕える者、むなしいものを誇りとする者は、みな恥を見よう。すべての神々よ。主にひれ伏せ。
シオンは聞いて、喜び、ユダの娘たちも、こおどりしました。主よ。あなたのさばきのために。
まことに主よ。あなたは全地の上に、すぐれて高い方。すべての神々をはるかに抜いて、高きにおられます。
主を愛する者たちよ。悪を憎め。主は聖徒たちのいのちを守り、悪者どもの手から、彼らを救い出される。
光は、正しい者のために、種のように蒔かれている。喜びは、心の直ぐな人のために。
正しい者たち。主にあって喜べ。その聖なる御名に感謝せよ。
賛歌
新しい歌を主に歌え。主は、奇しいわざをなさった。その右の御手と、その聖なる御腕とが、主に勝利をもたらしたのだ。
主は御救いを知らしめ、その義を国々の前に現わされた。
主はイスラエルの家への恵みと真実を覚えておられる。地の果て果てまでもが、みな、われらの神の救いを見ている。
全地よ。主に喜び叫べ。大声で叫び、喜び歌い、ほめ歌を歌え。
立琴に合わせて、主にほめ歌を歌え。立琴と歌の調べに合わせて。
ラッパと角笛の音に合わせて、主である王の御前で喜び叫べ。
海と、それに満ちているもの。世界と、その中に住むものよ。鳴りとどろけ。
もろもろの川よ。手を打ち鳴らせ。山々も、こぞって主の御前で喜び歌え。
確かに、主は地をさばくために来られる。主は義をもって世界をさばき、公正をもって国々の民を、さばかれる。
主は王である。国々の民は恐れおののけ。主は、ケルビムの上の御座に着いておられる。地よ、震えよ。
主はシオンにおいて、大いなる方。主はすべての国々の民の上に高くいます。
国々の民よ。大いなる、おそれおおい御名をほめたたえよ。主は聖である。
王の力は、さばきを愛する。あなたは公正を堅く立てられた。あなたは、ヤコブの中で、さばきと正義を行なわれた。
われらの神、主をあがめよ。その足台のもとにひれ伏せ。主は聖である。
モーセとアロンは主の祭司の中に、サムエルは御名を呼ぶ者の中にいた。彼らは主を呼び、主は彼らに答えられた。
主は、雲の柱から、彼らに語られた。彼らは、主のさとしと、彼らに賜わったおきてとを守った。
われらの神、主。あなたは、彼らに答えられた。あなたは、彼らにとって赦しの神であられた。しかし、彼らのしわざに対してはそれに報いる方であった。
われらの神、主をあがめよ。その聖なる山に向かって、ひれ伏せ。われらの神、主は聖である。
感謝の賛歌
全地よ。主に向かって喜びの声をあげよ。
喜びをもって主に仕えよ。喜び歌いつつ御前に来たれ。
知れ。主こそ神。主が、私たちを造られた。私たちは主のもの、主の民、その牧場の羊である。
感謝しつつ、主の門に、賛美しつつ、その大庭に、はいれ。主に感謝し、御名をほめたたえよ。
主はいつくしみ深くその恵みはとこしえまで、その真実は代々に至る。
ダビデの賛歌
私は、恵みとさばきを歌いましょう。主よ。あなたに、ほめ歌を歌いましょう。
私は、全き道に心を留めます。いつ、あなたは私のところに来てくださいますか。私は、正しい心で、自分の家の中を歩みます。
私の目の前に卑しいことを置きません。私は曲がったわざを憎みます。それは私にまといつきません。
曲がった心は私から離れて行きます。私は悪を知ろうともしません。
陰で自分の隣人をそしる者を、私は滅ぼします。高ぶる目と誇る心の者に、私は耐えられません。
私の目は、国の中の真実な人たちに注がれます。彼らが私とともに住むために。全き道を歩む者は、私に仕えます。
欺く者は、私の家の中には住みえず、偽りを語る者は、私の目の前に堅く立つことができません。
朝ごとに、私は国の中の悪者をことごとく滅ぼします。それは主の都から、不法を行なう者をことごとく断ち切るためです。
悩む者の祈り。彼が気落ちして、自分の嘆きを主の前に注ぎ出したときのもの
主よ。私の祈りを聞いてください。私の叫びが、あなたに届きますように。
私が苦しんでいるときに、御顔を私に隠さないでください。私に耳を傾けてください。私が呼ぶときに、早く私に答えてください。
私の日は煙の中に尽き果て、私の骨は炉のように燃えていますから。
私の心は、青菜のように打たれ、しおれ、パンを食べることさえ忘れました。
私の嘆く声で私の骨と皮はくっついてしまいました。
私は荒野のペリカンのようになり、廃墟のふくろうのようになっています。
私はやせ衰えて、屋根の上のひとりぼっちの鳥のようになりました。
私の敵は一日中私をそしり、私をあざける者は私を名ざして毒づきます。
これはみな、私が、パンを食べるように灰を食べ、私の飲み物に涙を混ぜ合わせたからです。
それはあなたの憤りと怒りとのゆえに、あなたが私を持ち上げ、投げ出されたからです。
私の日は、伸びていく夕影のようです。私は、青菜のようにしおれています。
しかし、主よ。あなたはとこしえに御座に着き、あなたの御名は代々に及びます。
あなたは立ち上がり、シオンをあわれんでくださいます。今やいつくしみの時です。定めの時が来たからです。
まことに、あなたのしもべはシオンの石を愛し、シオンのちりをいつくしみます。
こうして、国々は主の御名を恐れ、地のすべての王はあなたの栄光を恐れましょう。
なぜなら、主はシオンを建て、その栄光のうちに現われ、
窮した者の祈りを顧み、彼らの祈りをないがしろにされなかったからです。
次のことが、後の時代のために書きしるされ、新しく造られる民が主を賛美しますように。
主はその聖なるいと高き所から見おろし、天から地の上に目を注がれました。
捕われ人のうめきを聞き、死に定められた者を解き放つために。
人々が、主の名をシオンで語り、エルサレムで主を賛美するために。
また、国々の民や、王国が共に集められるとき、主に仕えるために。
主は私の力を道の途中で弱くされ、私の日数を短くされました。
私は申しました。「わが神よ。私の日の半ばに私を取り去らないでください。あなたの年は代々に至ります。
あなたははるか以前に地の基を据えられました。天も、あなたの御手のわざです。
これらのものは滅びるでしょう。しかし、あなたはながらえられます。すべてのものは衣のようにすり切れます。あなたが着物のように取り替えられると、それらは変わってしまいます。
しかし、あなたは変わることがなく、あなたの年は尽きることがありません。
あなたのしもべらの子孫は住みつき、彼らのすえは、あなたの前に堅く立てられましょう。」
ダビデによる
わがたましいよ。主をほめたたえよ。私のうちにあるすべてのものよ。聖なる御名をほめたたえよ。
わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。
主は、あなたのすべての咎を赦し、あなたのすべての病をいやし、
あなたのいのちを穴から贖い、あなたに、恵みとあわれみとの冠をかぶらせ、
あなたの一生を良いもので満たされる。あなたの若さは、わしのように、新しくなる。
主はすべてしいたげられている人々のために、正義とさばきを行なわれる。
主は、ご自身の道をモーセに、そのみわざをイスラエルの子らに知らされた。
主は、あわれみ深く、情け深い。怒るのにおそく、恵み豊かである。
主は、絶えず争ってはおられない。いつまでも、怒ってはおられない。
私たちの罪にしたがって私たちを扱うことをせず、私たちの咎にしたがって私たちに報いることもない。
天が地上はるかに高いように、御恵みは、主を恐れる者の上に大きい。
東が西から遠く離れているように、私たちのそむきの罪を私たちから遠く離される。
父がその子をあわれむように、主は、ご自分を恐れる者をあわれまれる。
主は、私たちの成り立ちを知り、私たちがちりにすぎないことを心に留めておられる。
人の日は、草のよう。野の花のように咲く。
風がそこを過ぎると、それは、もはやない。その場所すら、それを、知らない。
しかし、主の恵みは、とこしえから、とこしえまで、主を恐れる者の上にある。主の義はその子らの子に及び、
主の契約を守る者、その戒めを心に留めて、行なう者に及ぶ。
主は天にその王座を堅く立て、その王国はすべてを統べ治める。
主をほめたたえよ。御使いたちよ。みことばの声に聞き従い、みことばを行なう力ある勇士たちよ。
主をほめたたえよ。主のすべての軍勢よ。みこころを行ない、主に仕える者たちよ。
主をほめたたえよ。すべて造られたものたちよ。主の治められるすべての所で。わがたましいよ。主をほめたたえよ。
わがたましいよ。主をほめたたえよ。わが神、主よ。あなたはまことに偉大な方。あなたは尊厳と威光を身にまとっておられます。
あなたは光を衣のように着、天を、幕のように広げておられます。
水の中にご自分の高殿の梁を置き、雲をご自分の車とし、風の翼に乗って歩かれます。
風をご自分の使いとし、焼き尽くす火をご自分の召使とされます。
また地をその基の上に据えられました。地はそれゆえ、とこしえにゆるぎません。
あなたは、深い水を衣のようにして、地をおおわれました。水は、山々の上にとどまっていました。
水は、あなたに叱られて逃げ、あなたの雷の声で急ぎ去りました。
山は上がり、谷は沈みました。あなたが定めたその場所へと。
あなたは境を定め、水がそれを越えないようにされました。水が再び地をおおうことのないようにされました。
主は泉を谷に送り、山々の間を流れさせ、
野のすべての獣に飲ませられます。野ろばも渇きをいやします。
そのかたわらには空の鳥が住み、枝の間でさえずっています。
主はその高殿から山々に水を注ぎ、地はあなたのみわざの実によって満ち足りています。
主は家畜のために草を、また、人に役立つ植物を生えさせられます。人が地から食物を得るために。
また、人の心を喜ばせるぶどう酒をも。油によるよりも顔をつややかにするために。また、人の心をささえる食物をも。
主の木々は満ち足りています。主の植えたレバノンの杉の木も。
そこに、鳥は巣をかけ、こうのとりは、もみの木をその宿としています。
高い山は野やぎのため、岩は岩だぬきの隠れ場。
主は季節のために月を造られました。太陽はその沈む所を知っています。
あなたがやみを定められると、夜になります。夜には、あらゆる森の獣が動きます。
若い獅子はおのれのえじきのためにほえたけり、神におのれの食物を求めます。
日が上ると、彼らは退いて、自分のねぐらに横になります。
人はおのれの仕事に出て行き、夕暮れまでその働きにつきます。
主よ。あなたのみわざはなんと多いことでしょう。あなたは、それらをみな、知恵をもって造っておられます。地はあなたの造られたもので満ちています。
そこには大きく、広く広がる海があり、その中で、はうものは数知れず、大小の生き物もいます。
そこを船が通い、あなたが造られたレビヤタンも、そこで戯れます。
彼らはみな、あなたを待ち望んでいます。あなたが時にしたがって食物をお与えになることを。
あなたがお与えになると、彼らは集め、あなたが御手を開かれると、彼らは良いもので満ち足ります。
あなたが御顔を隠されると、彼らはおじ惑い、彼らの息を取り去られると、彼らは死に、おのれのちりに帰ります。
あなたが御霊を送られると、彼らは造られます。また、あなたは地の面を新しくされます。
主の栄光が、とこしえにありますように。主がそのみわざを喜ばれますように。
主が地に目を注がれると、地は震え、山々に触れられると、山々は煙を上げます。
私は生きているかぎり、主に歌い、いのちのあるかぎり、私の神にほめ歌を歌いましょう。
私の心の思いが神のみこころにかないますように。私自身は、主を喜びましょう。
罪人らが地から絶え果て、悪者どもが、もはやいなくなりますように。わがたましいよ。主をほめたたえよ。ハレルヤ。
主に感謝して、御名を呼び求めよ。そのみわざを国々の民の中に知らせよ。
主に歌え。主にほめ歌を歌え。そのすべての奇しいみわざに思いを潜めよ。
主の聖なる名を誇りとせよ。主を慕い求める者の心を喜ばせよ。
主とその御力を尋ね求めよ。絶えず御顔を慕い求めよ。
主が行なわれた奇しいみわざを思い起こせ。その奇蹟と御口のさばきとを。
主のしもべアブラハムのすえよ。主に選ばれた者、ヤコブの子らよ。
この方こそ、われらの神、主。そのさばきは全地にわたる。
主は、ご自分の契約をとこしえに覚えておられる。お命じになったみことばは千代にも及ぶ。
その契約はアブラハムと結んだもの、イサクへの誓い。
主はヤコブのためにそれをおきてとして立て、イスラエルに対する永遠の契約とされた。
そのとき主は仰せられた。「わたしはあなたがたの相続地としてあなたに、カナンの地を与える。」
そのころ彼らの数は少なかった。まことにわずかで、そのうえそこでは、寄留の他国人であった。
彼らは、国から国へ、一つの王国から他の民へと渡り歩いた。
しかし主は、だれにも彼らをしいたげさせず、かえって、彼らのために王たちを責められた。
「わたしの油そそがれた者たちに触れるな。わたしの預言者たちに危害を加えるな。」
こうして主はききんを地の上に招き、パンのための棒をことごとく折られた。
主はひとりの人を彼らにさきがけて送られた。ヨセフが奴隷に売られたのだ。
彼らは足かせで、ヨセフの足を悩まし、ヨセフは鉄のかせの中にはいった。
彼のことばがそのとおりになる時まで、主のことばは彼をためした。
王は人をやってヨセフを解放し、国々の民の支配者が、彼を自由にした。
王はヨセフを自分の家のかしらとし、自分の全財産の支配者とした。
これはヨセフが意のままに王の高官を縛り、王の長老たちに知恵を与えるためだった。
イスラエルもエジプトに行き、ヤコブはハムの地に寄留した。
主はその民を大いにふやし、彼らの敵よりも強くされた。
主は人々の心を変えて、御民を憎ませ、彼らに主のしもべたちを、ずるくあしらわせた。
主は、そのしもべモーセと、主が選んだアロンを遣わされた。
彼らは人々の間で、主の数々のしるしを行ない、ハムの地で、もろもろの奇蹟を行なった。
主はやみを送って、暗くされた。彼らは主のことばに逆らわなかった。
主は人々の水を血に変わらせ、彼らの魚を死なせた。
彼らの地に、かえるが群がった。王族たちの奥の間にまで。
主が命じられると、あぶの群れが来た。ぶよが彼らの国中にはいった。
主は雨にかえて雹を彼らに降らせ、燃える火を彼らの地に下された。
主は彼らのぶどうの木と、いちじくの木を打ち、彼らの国の木を砕かれた。
主が命じられると、いなごが来た。若いいなごで、数知れず、
それが彼らの国の青物を食い尽くし、彼らの地の果実を食い尽くした。
主は彼らの国の初子をことごとく打たれた。彼らのすべての力の初めを。
主は銀と金とを持たせて御民を連れ出された。その部族の中でよろける者はひとりもなかった。
エジプトは彼らが出たときに喜んだ。エジプトに彼らへの恐れが生じたからだ。
主は、雲を広げて仕切りの幕とし、夜には火を与えて照らされた。
民が願い求めると、主はうずらをもたらし、また、天からのパンで彼らを満ち足らわせた。
主が岩を開かれると、水がほとばしり出た。水は砂漠を川となって流れた。
これは主が、そのしもべアブラハムへの聖なることばを、覚えておられたからである。
主は御民を喜びのうちに連れ出された。その選ばれた民を喜びの叫びのうちに。
主は、彼らに国々の地を与えられた。彼らが国々の民の労苦の実を自分の所有とするために。
これは、彼らが主のおきてを守り、そのみおしえを守るためである。ハレルヤ。
ハレルヤ。主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。
だれが主の大能のわざを語り、そのすべての誉れをふれ知らせることができよう。
幸いなことよ。さばきを守り、正義を常に行なう人々は。
主よ。あなたが御民を愛されるとき、私を心に留め、あなたの御救いのとき、私を顧みてください。
そうすれば、私はあなたに選ばれた者たちのしあわせを見、あなたの国民の喜びを喜びとし、あなたのものである民とともに、誇ることができるでしょう。
私たちは先祖と同じように罪を犯し、不義をなし、悪を行なった。
私たちの先祖はエジプトにおいて、あなたの奇しいわざを悟らず、あなたの豊かな恵みを思い出さず、かえって、海のほとり、葦の海で、逆らった。
しかし主は、御名のために彼らを救われた。それは、ご自分の力を知らせるためだった。
主が葦の海を叱ると、海は干上がった。主は、彼らを行かせた。深みの底を。さながら荒野を行くように。
主は、憎む者の手から彼らを救い、敵の手から彼らを贖われた。
水は彼らの仇をおおい、そのひとりさえも残らなかった。
そこで、彼らはみことばを信じ、主への賛美を歌った。
しかし、彼らはすぐに、みわざを忘れ、そのさとしを待ち望まなかった。
彼らは、荒野で激しい欲望にかられ、荒れ地で神を試みた。
そこで、主は彼らにその願うところを与え、また彼らに病を送ってやせ衰えさせた。
彼らが宿営でモーセをねたみ、主の聖徒、アロンをねたんだとき、
地は開き、ダタンをのみこみ、アビラムの仲間を包んでしまった。
その仲間の間で火が燃え上がり、炎が悪者どもを焼き尽くした。
彼らはホレブで子牛を造り、鋳物の像を拝んだ。
こうして彼らは彼らの栄光を、草を食らう雄牛の像に取り替えた。
彼らは自分たちの救い主である神を忘れた。エジプトで大いなることをなさった方を。
ハムの地では奇しいわざを、葦の海のほとりでは恐ろしいわざを、行なわれた方を。
それゆえ、神は、「彼らを滅ぼす。」と言われた。もし、神に選ばれた人モーセが、滅ぼそうとする激しい憤りを避けるために、御前の破れに立たなかったなら、どうなっていたことか。
しかも彼らは麗しい地をさげすみ、神のみことばを信ぜず、
自分たちの天幕でつぶやき、主の御声を聞かなかった。
それゆえ、主は彼らにこう誓われた。彼らを荒野で打ち倒し、
その子孫を国々の中に投げ散らし、彼らをもろもろの地にまき散らそうと。
彼らはまた、バアル・ペオルにつき従い、死者へのいけにえを食べた。
こうして、その行ないによって御怒りを引き起こし、彼らの間に神罰が下った。
そのとき、ピネハスが立ち、なかだちのわざをしたので、その神罰はやんだ。
このことは、代々永遠に、彼の義と認められた。
彼らはさらにメリバの水のほとりで主を怒らせた。それで、モーセは彼らのためにわざわいをこうむった。
彼らが主の心に逆らったとき、彼が軽率なことを口にしたからである。
彼らは、主が命じたのに、国々の民を滅ぼさず、
かえって、異邦の民と交わり、そのならわしにならい、
その偶像に仕えた。それが彼らに、わなであった。
彼らは自分たちの息子、娘を悪霊のいけにえとしてささげ、
罪のない血を流した。カナンの偶像のいけにえにした彼らの息子、娘の血。こうしてその国土は血で汚された。
このように彼らは、その行ないによっておのれを汚し、その行ないによって姦淫を犯した。
それゆえ、主の怒りは御民に向かって燃え上がり、ご自分のものである民を忌みきらわれた。
それで彼らを国々の手に渡し、彼らを憎む者たちが彼らを支配した。
敵どもは彼らをしいたげ、その力のもとに彼らは征服された。
主は幾たびとなく彼らを救い出されたが、彼らは相計って、逆らい、自分たちの不義の中におぼれた。
それでも彼らの叫びを聞かれたとき、主は彼らの苦しみに目を留められた。
主は、彼らのために、ご自分の契約を思い起こし、豊かな恵みゆえに、彼らをあわれまれた。
また、彼らを、捕え移したすべての者たちから、彼らがあわれまれるようにされた。
私たちの神、主よ。私たちをお救いください。国々から私たちを集めてください。あなたの聖なる御名に感謝し、あなたの誉れを勝ち誇るために。
ほむべきかな。イスラエルの神、主。とこしえから、とこしえまで。すべての民が、「アーメン。」と言え。ハレルヤ。
第五巻
主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。」
主に贖われた者はこのように言え。主は彼らを敵の手から贖い、
彼らを国々から、東から、西から、北から、南から、集められた。
彼らは荒野や荒れ地をさまよい、住むべき町へ行く道を見つけなかった。
飢えと渇きに彼らのたましいは衰え果てた。
この苦しみのときに、彼らが主に向かって叫ぶと、主は彼らを苦悩から救い出された。
また彼らをまっすぐな道に導き、住むべき町へ行かせられた。
彼らは、主の恵みと、人の子らへの奇しいわざを主に感謝せよ。
まことに主は渇いたたましいを満ち足らせ、飢えたたましいを良いもので満たされた。
やみと死の陰に座す者、悩みと鉄のかせとに縛られている者、
彼らは、神のことばに逆らい、いと高き方のさとしを侮ったのである。
それゆえ主は苦役をもって彼らの心を低くされた。彼らはよろけたが、だれも助けなかった。
この苦しみのときに、彼らが主に向かって叫ぶと、主は彼らを苦悩から救われた。
主は彼らをやみと死の陰から連れ出し、彼らのかせを打ち砕かれた。
彼らは、主の恵みと、人の子らへの奇しいわざを主に感謝せよ。
まことに主は青銅のとびらを打ち砕き、鉄のかんぬきを粉々に砕かれた。
愚か者は、自分のそむきの道のため、また、その咎のために悩んだ。
彼らのたましいは、あらゆる食物を忌みきらい、彼らは死の門にまで着いていた。
この苦しみのときに、彼らが主に向かって叫ぶと、主は彼らを苦悩から救われた。
主はみことばを送って彼らをいやし、その滅びの穴から彼らを助け出された。
彼らは、主の恵みと、人の子らへの奇しいわざを主に感謝せよ。
彼らは、感謝のいけにえをささげ、喜び叫びながら主のみわざを語れ。
船に乗って海に出る者、大海であきないする者、
彼らは主のみわざを見、深い海でその奇しいわざを見た。
主が命じてあらしを起こすと、風が波を高くした。
彼らは天に上り、深みに下り、そのたましいはみじめにも、溶け去った。
彼らは酔った人のようによろめき、ふらついて分別が乱れた。
この苦しみのときに、彼らが主に向かって叫ぶと、主は彼らを苦悩から連れ出された。
主があらしを静めると、波はないだ。
波がないだので彼らは喜んだ。そして主は、彼らをその望む港に導かれた。
彼らは、主の恵みと、人の子らへの奇しいわざを主に感謝せよ。
また、主を民の集会であがめ、長老たちの座で、主を賛美せよ。
主は川を荒野に、水のわき上がる所を潤いのない地に、
肥沃な地を不毛の地に変えられる。その住民の悪のために。
主は荒野を水のある沢に、砂漠の地を水のわき上がる所に変え、
そこに飢えた者を住まわせる。彼らは住むべき町を堅く建て、
畑に種を蒔き、ぶどう畑を作り、豊かな実りを得る。
主が祝福されると、彼らは大いにふえ、主はその家畜を減らされない。
彼らが、しいたげとわざわいと悲しみによって、数が減り、またうなだれるとき、
主は君主たちをさげすみ、道なき荒れ地に彼らをさまよわせる。
しかし、貧しい者を悩みから高く上げ、その一族を羊の群れのようにされる。
直ぐな人はそれを見て喜び、不正な者はすべてその口を閉じる。
知恵のある者はだれか。その者はこれらのことに心を留め、主の恵みを悟れ。
歌。ダビデの賛歌
神よ。私の心はゆるぎません。私は歌い、私のたましいもまた、ほめ歌を歌いましょう。
十弦の琴よ、立琴よ。目をさませ。私は暁を呼びさましたい。
主よ。私は、国々の民の中にあって、あなたに感謝し、国民の中にあって、あなたにほめ歌を歌いましょう。
あなたの恵みは大きく、天の上にまで及び、あなたのまことは雲にまで及ぶからです。
神よ。あなたが天であがめられ、あなたの栄光が全世界であがめられますように。
あなたの愛する者が助け出されるために、あなたの右の手で救ってください。そして私に答えてください。
神は聖所から告げられた。「わたしは、喜び勇んで、シェケムを分割し、スコテの谷を配分しよう。
ギルアデはわたしのもの。マナセもわたしのもの。エフライムもまた、わたしの頭のかぶと。ユダはわたしの杖。
モアブはわたしの足を洗うたらい。エドムの上に、わたしのはきものを投げつけよう。ペリシテの上で、わたしは大声で叫ぼう。」
だれが私を要塞の町に連れて行くでしょう。だれが私をエドムまで導くでしょう。
神よ。あなたは私たちを拒まれたのではありませんか。神よ。あなたは、もはや私たちの軍勢とともに、出陣なさらないのですか。
どうか敵から私たちを助けてください。まことに、人の救いはむなしいものです。
神によって、私たちは力ある働きをします。神が私たちの敵を踏みつけられます。
指揮者のために。ダビデの賛歌
私の賛美する神よ。黙っていないでください。
彼らは邪悪な口と、欺きの口を、私に向けて開き、偽りの舌をもって、私に語ったからです。
彼らはまた、憎しみのことばで私を取り囲み、ゆえもなく私と戦いました。
彼らは、私の愛への報いとして私をなじります。私は祈るばかりです。
彼らは、善にかえて悪を、私の愛にかえて憎しみを、私に報いました。
どうか、悪者を彼に遣わしてください。なじる者が彼の右に立つようにしてください。
彼がさばかれるとき、彼は罪ある者とされ、その祈りが罪となりますように。
彼の日はわずかとなり、彼の仕事は他人が取り、
その子らはみなしごとなり、彼の妻はやもめとなりますように。
彼の子らは、さまよい歩いて、物ごいをしますように。その荒れ果てた家から離れて、物ごいをしますように。
債権者が、彼のすべての持ち物を没収し、見知らぬ者が、その勤労の実をかすめますように。
彼には恵みを注ぐ者もなく、そのみなしごをあわれむ者もいませんように。
その子孫は断ち切られ、次の世代には彼らの名が消し去られますように。
彼の父たちの咎が、主に覚えられ、その母の罪が消し去られませんように。
それらがいつも主の御前にあり、主が彼らの記憶を地から消されますように。
それは、彼が愛のわざを行なうことに心を留めず、むしろ、悩む者、貧しい人、心ひしがれた者を追いつめ、殺そうとしたからです。
彼はまたのろうことを愛したので、それが自分に返って来ました。祝福することを喜ばなかったので、それは彼から遠く離れました。
彼はおのれの衣のようにのろいを身にまといました。それは水のように彼の内臓へ、油のように、その骨々にしみ込みました。
それが彼の着る着物となり、いつも、締めている帯となりますように。
このことが、私をなじる者や私のたましいについて悪口を言う者への、主からの刑罰でありますように。
しかし、私の主、神よ。どうかあなたは、御名のために私に優しくしてください。あなたの恵みは、まことに深いのですから、私を救い出してください。
私は悩み、そして貧しく、私の心は、私のうちで傷ついています。
私は、伸びていく夕日の影のように去り行き、いなごのように振り払われます。
私のひざは、断食のためによろけ、私の肉は脂肪がなく、やせ衰えています。
私はまた、彼らのそしりとなり、彼らは私を見て、その頭を振ります。
わが神、主よ。私を助けてください。あなたの恵みによって、私を救ってください。
こうして、これがあなたの手であること、主よ、あなたがそれをなされたことを彼らが知りますように。
彼らはのろいましょう。しかし、あなたは祝福してくださいます。彼らは立ち上がると、恥を見ます。しかしあなたのしもべは喜びます。
私をなじる者が侮辱をこうむり、おのれの恥を上着として着ますように。
私は、この口をもって、大いに主に感謝します。私は多くの人々の真中で、賛美します。
主は貧しい者の右に立ち、死刑を宣告する者たちから、彼を救われるからです。
ダビデの賛歌
主は、私の主に仰せられる。「わたしがあなたの敵をあなたの足台とするまでは、わたしの右の座に着いていよ。」
主は、あなたの力強い杖をシオンから伸ばされる。「あなたの敵の真中で治めよ。」
あなたの民は、あなたの戦いの日に、聖なる飾り物を着けて、夜明け前から喜んで仕える。あなたの若者は、あなたにとっては、朝露のようだ。
主は誓い、そしてみこころを変えない。「あなたは、メルキゼデクの例にならい、とこしえに祭司である。」
あなたの右にいます主は御怒りの日に、王たちを打ち砕かれる。
主は国々の間をさばき、それらをしかばねで満たし、広い国を治めるかしらを打ち砕かれる。
主は道のほとりの流れから水を飲まれよう。それゆえ、その頭を高く上げられる。
ハレルヤ。私は心を尽くして主に感謝しよう。直ぐな人のつどいと集会において。
主のみわざは偉大で、みわざを喜ぶすべての人々に尋ね求められる。
そのみわざは尊厳と威光。その義は永遠に堅く立つ。
主は、その奇しいわざを記念とされた。主は情け深く、あわれみ深く、
主を恐れる者に食べ物を与え、その契約をとこしえに覚えておられる。
異邦の民のゆずりの地を、ご自分の民に与え、彼らに、そのみわざの力を告げ知らせられた。
御手のわざは真実、公正、そのすべての戒めは確かである。
それらは世々限りなく保たれ、まことと正しさをもって行なわれる。
主は、御民に贖いを送り、ご自分の契約をとこしえに定められた。主の御名は聖であり、おそれおおい。
主を恐れることは、知恵の初め。これを行なう人はみな、良い明察を得る。主の誉れは永遠に堅く立つ。
ハレルヤ。幸いなことよ。主を恐れ、その仰せを大いに喜ぶ人は。
その人の子孫は地上で力ある者となり、直ぐな人たちの世代は祝福されよう。
繁栄と富とはその家にあり、彼の義は永遠に堅く立つ。
主は直ぐな人たちのために、光をやみの中に輝かす。主は情け深く、あわれみ深く、正しくあられる。
しあわせなことよ。情け深く、人には貸し、自分のことを公正に取り行なう人は。
彼は決してゆるがされない。正しい者はとこしえに覚えられる。
その人は悪い知らせを恐れず、主に信頼して、その心はゆるがない。
その心は堅固で、恐れることなく、自分の敵をものともしないまでになる。
彼は貧しい人々に惜しみなく分け与えた。彼の義は永遠に堅く立つ。その角は栄光のうちに高く上げられる。
悪者はそれを見ていらだち、歯ぎしりして溶け去る。悪者の願いは滅びうせる。
ハレルヤ。主のしもべたちよ。ほめたたえよ。主の御名をほめたたえよ。
今よりとこしえまで、主の御名はほめられよ。
日の上る所から沈む所まで、主の御名がほめたたえられるように。
主はすべての国々の上に高くいまし、その栄光は天の上にある。
だれが、われらの神、主のようであろうか。主は高い御位に座し、
身を低くして天と地をご覧になる。
主は、弱い者をちりから起こし、貧しい人をあくたから引き上げ、
彼らを、君主たちとともに、御民の君主たちとともに、王座に着かせられる。
主は子を産まない女を、子をもって喜ぶ母として家に住まわせる。ハレルヤ。
イスラエルがエジプトから、ヤコブの家が異なることばの民のうちから、出て来たとき、
ユダは神の聖所となり、イスラエルはその領地となった。
海は見て逃げ去り、ヨルダン川はさかさに流れた。
山々は雄羊のように、丘は子羊のように、はねた。
海よ。なぜ、おまえは逃げ去るのか。ヨルダン川よ。なぜ、さかさに流れるのか。
山々よ。おまえはなぜ雄羊のようにはねるのか。丘よ。なぜ子羊のようにはねるのか。
地よ。主の御前におののけ。ヤコブの神の御前に。
神は、岩を水のある沢に変えられた。堅い石を水の出る泉に。
私たちにではなく、主よ、私たちにではなく、あなたの恵みとまことのために、栄光を、ただあなたの御名にのみ帰してください。
なぜ、国々は言うのか。「彼らの神は、いったいどこにいるのか。」と。
私たちの神は、天におられ、その望むところをことごとく行なわれる。
彼らの偶像は銀や金で、人の手のわざである。
口があっても語れず、目があっても見えない。
耳があっても聞こえず、鼻があってもかげない。
手があってもさわれず、足があっても歩けない。のどがあっても声をたてることもできない。
これを造る者も、これに信頼する者もみな、これと同じである。
イスラエルよ。主に信頼せよ。この方こそ、彼らの助け、また盾である。
アロンの家よ。主に信頼せよ。この方こそ、彼らの助け、また盾である。
主を恐れる者たちよ。主に信頼せよ。この方こそ、彼らの助け、また盾である。
主はわれらを御心に留められた。主は祝福してくださる。イスラエルの家を祝福し、アロンの家を祝福し、
主を恐れる者を祝福してくださる。小さな者も、大いなる者も。
主があなたがたをふやしてくださるように。あなたがたと、あなたがたの子孫とを。
あなたがたが主によって祝福されるように。主は、天と地を造られた方である。
天は、主の天である。しかし、地は、人の子らに与えられた。
死人は主をほめたたえることがない。沈黙へ下る者もそうだ。
しかし、私たちは、今よりとこしえまで、主をほめたたえよう。ハレルヤ。
私は主を愛する。主は私の声、私の願いを聞いてくださるから。
主は、私に耳を傾けられるので、私は生きるかぎり主を呼び求めよう。
死の綱が私を取り巻き、よみの恐怖が私を襲い、私は苦しみと悲しみの中にあった。
そのとき、私は主の御名を呼び求めた。「主よ。どうか私のいのちを助け出してください。」
主は情け深く、正しい。まことに、私たちの神はあわれみ深い。
主はわきまえのない者を守られる。私がおとしめられたとき、私をお救いになった。
私のたましいよ。おまえの全きいこいに戻れ。主はおまえに、良くしてくださったからだ。
まことに、あなたは私のたましいを死から、私の目を涙から、私の足をつまずきから、救い出されました。
私は、生ける者の地で、主の御前を歩き進もう。
「私は大いに悩んだ。」と言ったときも、私は信じた。
私はあわてて「すべての人は偽りを言う者だ。」と言った。
主が、ことごとく私に良くしてくださったことについて、私は主に何をお返ししようか。
私は救いの杯をかかげ、主の御名を呼び求めよう。
私は、自分の誓いを主に果たそう。ああ、御民すべてのいる所で。
主の聖徒たちの死は主の目に尊い。
ああ、主よ。私はまことにあなたのしもべです。私は、あなたのしもべ、あなたのはしための子です。あなたは私のかせを解かれました。
私はあなたに感謝のいけにえをささげ、主の御名を呼び求めます。
私は自分の誓いを主に果たそう。ああ、御民すべてのいる所で。
主の家の大庭で。エルサレムよ。あなたの真中で。ハレルヤ。
すべての国々よ。主をほめたたえよ。すべての民よ。主をほめ歌え。
その恵みは、私たちに大きく、主のまことはとこしえに至る。ハレルヤ。
主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。
さあ。イスラエルよ、言え。「主の恵みはとこしえまで。」と。
さあ。アロンの家よ、言え。「主の恵みはとこしえまで。」と。
さあ。主を恐れる者たちよ、言え。「主の恵みはとこしえまで。」と。
苦しみのうちから、私は主を呼び求めた。主は、私に答えて、私を広い所に置かれた。
主は私の味方。私は恐れない。人は、私に何ができよう。
主は、私を助けてくださる私の味方。私は、私を憎む者をものともしない。
主に身を避けることは、人に信頼するよりもよい。
主に身を避けることは、君主たちに信頼するよりもよい。
すべての国々が私を取り囲んだ。確かに私は主の御名によって、彼らを断ち切ろう。
彼らは私を取り囲んだ。まことに、私を取り囲んだ。確かに私は主の御名によって、彼らを断ち切ろう。
彼らは蜂のように、私を取り囲んだ。しかし、彼らはいばらの火のように消された。確かに私は主の御名によって、彼らを断ち切ろう。
おまえは、私をひどく押して倒そうとしたが、主が私を助けられた。
主は、私の力であり、ほめ歌である。主は、私の救いとなられた。
喜びと救いの声は、正しい者の幕屋のうちにある。主の右の手は力ある働きをする。
主の右の手は高く上げられ、主の右の手は力ある働きをする。
私は死ぬことなく、かえって生き、そして主のみわざを語り告げよう。
主は私をきびしく懲らしめられた。しかし、私を死に渡されなかった。
義の門よ。私のために開け。私はそこからはいり、主に感謝しよう。
これこそ主の門。正しい者たちはこれよりはいる。
私はあなたに感謝します。あなたが私に答えられ、私の救いとなられたからです。
家を建てる者たちの捨てた石。それが礎の石になった。
これは主のなさったことだ。私たちの目には不思議なことである。
これは、主が設けられた日である。この日を楽しみ喜ぼう。
ああ、主よ。どうぞ救ってください。ああ、主よ。どうぞ栄えさせてください。
主の御名によって来る人に、祝福があるように。私たちは主の家から、あなたがたを祝福した。
主は神であられ、私たちに光を与えられた。枝をもって、祭りの行列を組め。祭壇の角のところまで。
あなたは、私の神。私はあなたに感謝します。あなたは私の神、私はあなたをあがめます。
主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。
幸いなことよ。全き道を行く人々、主のみおしえによって歩む人々。
幸いなことよ。主のさとしを守り、心を尽くして主を尋ね求める人々。
まことに、彼らは不正を行なわず、主の道を歩む。
あなたは堅く守るべき戒めを仰せつけられた。
どうか、私の道を堅くしてください。あなたのおきてを守るように。
そうすれば、私はあなたのすべての仰せを見ても恥じることがないでしょう。
あなたの義のさばきを学ぶとき、私は直ぐな心であなたに感謝します。
私は、あなたのおきてを守ります。どうか私を、見捨てないでください。
どのようにして若い人は自分の道をきよく保てるでしょうか。あなたのことばに従ってそれを守ることです。
私は心を尽くしてあなたを尋ね求めています。どうか私が、あなたの仰せから迷い出ないようにしてください。
あなたに罪を犯さないため、私は、あなたのことばを心にたくわえました。
主よ。あなたは、ほむべき方。あなたのおきてを私に教えてください。
私は、このくちびるで、あなたの御口の決めたことをことごとく語り告げます。
私は、あなたのさとしの道を、どんな宝よりも、楽しんでいます。
私は、あなたの戒めに思いを潜め、あなたの道に私の目を留めます。
私は、あなたのおきてを喜びとし、あなたのことばを忘れません。
あなたのしもべを豊かにあしらい、私を生かし、私があなたのことばを守るようにしてください。
私の目を開いてください。私が、あなたのみおしえのうちにある奇しいことに目を留めるようにしてください。
私は地では旅人です。あなたの仰せを私に隠さないでください。
私のたましいは、いつもあなたのさばきを慕い、砕かれています。
あなたは、あなたの仰せから迷い出る高ぶる者、のろわるべき者をお叱りになります。
どうか、私から、そしりとさげすみとを取り去ってください。私はあなたのさとしを守っているからです。
たとい君主たちが座して、私に敵対して語り合ってもあなたのしもべはあなたのおきてに思いを潜めます。
まことに、あなたのさとしは私の喜び、私の相談相手です。
私のたましいは、ちりに打ち伏しています。あなたのみことばのとおりに私を生かしてください。
私は私の道を申し上げました。すると、あなたは、私に答えてくださいました。どうか、あなたのおきてを私に教えてください。
あなたの戒めの道を私に悟らせてください。私が、あなたの奇しいわざに思いを潜めることができるようにしてください。
私のたましいは悲しみのために涙を流しています。みことばのとおりに私を堅くささえてください。
私から偽りの道を取り除いてください。あなたのみおしえのとおりに、私をあわれんでください。
私は真実の道を選び取り、あなたのさばきを私の前に置きました。
私は、あなたのさとしを堅く守ります。主よ。どうか私をはずかしめないでください。
私はあなたの仰せの道を走ります。あなたが、私の心を広くしてくださるからです。
主よ。あなたのおきての道を私に教えてください。そうすれば、私はそれを終わりまで守りましょう。
私に悟りを与えてください。私はあなたのみおしえを守り、心を尽くしてそれを守ります。
私に、あなたの仰せの道を踏み行かせてください。私はその道を喜んでいますから。
私の心をあなたのさとしに傾かせ、不正な利得に傾かないようにしてください。
むなしいものを見ないように私の目をそらせ、あなたの道に私を生かしてください。
あなたのことばを、あなたのしもべに果たし、あなたを恐れるようにしてください。
私が恐れているそしりを取り去ってください。あなたのさばきはすぐれて良いからです。
このとおり、私は、あなたの戒めを慕っています。どうかあなたの義によって、私を生かしてください。
主よ。あなたの恵みと、あなたの救いとが、みことばのとおりに、私にもたらされますように。
こうして、私をそしる者に対して、私に答えさせてください。私はあなたのことばに信頼していますから。
私の口から、真理のみことばを取り去ってしまわないでください。私は、あなたのさばきを待ち望んでいますから。
こうして私は、あなたのみおしえをいつも、とこしえまでも、守りましょう。
そうして私は広やかに歩いて行くでしょう。それは私が、あなたの戒めを求めているからです。
私はまた、あなたのさとしを王たちの前で述べ、しかも私は恥を見ることはないでしょう。
私は、あなたの仰せを喜びとします。それは私の愛するものです。
私は私の愛するあなたの仰せに手を差し伸べ、あなたのおきてに思いを潜めましょう。
どうか、あなたのしもべへのみことばを思い出してください。あなたは私がそれを待ち望むようになさいました。
これこそ悩みのときの私の慰め。まことに、みことばは私を生かします。
高ぶる者どもは、ひどく私をあざけりました。しかし私は、あなたのみおしえからそれませんでした。
主よ。私は、あなたのとこしえからの定めを思い出し、慰めを得ました。
あなたのみおしえを捨てる悪者どものために、激しい怒りが私を捕えます。
あなたのおきては、私の旅の家では、私の歌となりました。
主よ。私は、夜には、あなたの御名を思い出し、また、あなたのみおしえを守っています。
これこそ、私のものです。私があなたの戒めを守っているからです。
主は私の受ける分です。私は、あなたのことばを守ると申しました。
私は心を尽くして、あなたに請い求めます。どうか、みことばのとおりに、私をあわれんでください。
私は、自分の道を顧みて、あなたのさとしのほうへ私の足を向けました。
私は急いで、ためらわずに、あなたの仰せを守りました。
悪者の綱が私に巻き付きましたが、私は、あなたのみおしえを忘れませんでした。
真夜中に、私は起きて、あなたの正しいさばきについて感謝します。
私は、あなたを恐れるすべての者と、あなたの戒めを守る者とのともがらです。
主よ。地はあなたの恵みに満ちています。あなたのおきてを私に教えてください。
主よ。あなたは、みことばのとおりに、あなたのしもべに良くしてくださいました。
よい分別と知識を私に教えてください。私はあなたの仰せを信じていますから。
苦しみに会う前には、私はあやまちを犯しました。しかし今は、あなたのことばを守ります。
あなたはいつくしみ深くあられ、いつくしみを施されます。どうか、あなたのおきてを私に教えてください。
高ぶる者どもは、私を偽りで塗り固めましたが、私は心を尽くして、あなたの戒めを守ります。
彼らの心は脂肪のように鈍感です。しかし、私は、あなたのみおしえを喜んでいます。
苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした。私はそれであなたのおきてを学びました。
あなたの御口のおしえは、私にとって幾千の金銀にまさるものです。
あなたの御手が私を造り、私を形造りました。どうか私に、悟りを与えてください。私があなたの仰せを学ぶようにしてください。
あなたを恐れる人々は、私を見て喜ぶでしょう。私が、あなたのことばを待ち望んでいるからです。
主よ。私は、あなたのさばきの正しいことと、あなたが真実をもって私を悩まされたこととを知っています。
どうか、あなたのしもべへのみことばのとおりに、あなたの恵みが私の慰めとなりますように。
私にあなたのあわれみを臨ませ、私を生かしてください。あなたのみおしえが私の喜びだからです。
どうか高ぶる者どもが、恥を見ますように。彼らは偽りごとをもって私を曲げたからです。しかし私は、あなたの戒めに思いを潜めます。
あなたを恐れる人々と、あなたのさとしを知る者たちが、私のところに帰りますように。
どうか、私の心が、あなたのおきてのうちに全きものとなりますように。それは、私が恥を見ることのないためです。
私のたましいは、あなたの救いを慕って絶え入るばかりです。私はあなたのみことばを待ち望んでいます。
私の目は、みことばを慕って絶え入るばかりです。「いつあなたは私を慰めてくださるのですか。」と言っています。
たとい私は煙の中の皮袋のようになっても、あなたのおきてを忘れません。
あなたのしもべの日数は、どれだけでしょうか。あなたはいつ、私を迫害する者どもをさばかれるのでしょうか。
高ぶる者は私のために穴を掘りました。彼らはあなたのみおしえに従わないのです。
あなたの仰せはことごとく真実です。彼らは偽りごとをもって私を迫害しています。どうか私を助けてください。
彼らはこの地上で私を滅ぼしてしまいそうです。しかしこの私は、あなたの戒めを捨てませんでした。
あなたの恵みによって、私を生かしてください。私はあなたの御口のさとしを守ります。
主よ。あなたのことばは、とこしえから、天において定まっています。
あなたの真実は代々に至ります。あなたが地を据えたので、地は堅く立っています。
それらはきょうも、あなたの定めにしたがって堅く立っています。すべては、あなたのしもべだからです。
もしあなたのみおしえが私の喜びでなかったら、私は自分の悩みの中で滅んでいたでしょう。
私はあなたの戒めを決して忘れません。それによって、あなたは私を生かしてくださったからです。
私はあなたのもの。どうか私をお救いください。私は、あなたの戒めを、求めています。
悪者どもは、私を滅ぼそうと、私を待ち伏せています。しかし私はあなたのさとしを聞き取ります。
私は、すべての全きものにも、終わりのあることを見ました。しかし、あなたの仰せは、すばらしく広いのです。
どんなにか私は、あなたのみおしえを愛していることでしょう。これが一日中、私の思いとなっています。
あなたの仰せは、私を私の敵よりも賢くします。それはとこしえに、私のものだからです。
私は私のすべての師よりも悟りがあります。それはあなたのさとしが私の思いだからです。
私は老人よりもわきまえがあります。それは、私があなたの戒めを守っているからです。
私はあらゆる悪の道から私の足を引き止めました。あなたのことばを守るためです。
私はあなたの定めから離れませんでした。それは、あなたが私を教えられたからです。
あなたのみことばは、私の上あごに、なんと甘いことでしょう。蜜よりも私の口に甘いのです。
私には、あなたの戒めがあるので、わきまえがあります。それゆえ、私は偽りの道をことごとく憎みます。
あなたのみことばは、私の足のともしび、私の道の光です。
私は誓い、そして果たしてきました。あなたの義のさばきを守ることを。
私はひどく悩んでいます。主よ。みことばのとおりに私を生かしてください。
どうか、私の口の進んでささげるささげ物を受け入れてください。主よ。あなたのさばきを私に教えてください。
私は、いつもいのちがけでいなければなりません。しかし私は、あなたのみおしえを忘れません。
悪者は私に対してわなを設けました。しかし私は、あなたの戒めから迷い出ませんでした。
私は、あなたのさとしを永遠のゆずりとして受け継ぎました。これこそ、私の心の喜びです。
私は、あなたのおきてを行なうことに、心を傾けます。いつまでも、終わりまでも。
私は二心の者どもを憎みます。しかし、あなたのみおしえを愛します。
あなたは私の隠れ場、私の盾。私は、あなたのみことばを待ち望みます。
悪を行なう者どもよ。私から離れて行け。私は、わが神の仰せを守る。
みことばのとおりに私をささえ、私を生かしてください。私の望みのことで私をはずかしめないようにしてください。
私をささえてください。そうすれば私は救われ、いつもあなたのおきてに目を留めることができましょう。
あなたは、あなたのおきてから迷い出る者をみな卑しめられます。彼らの欺きは、偽りごとだからです。
あなたは、地上のすべての悪者を金かすのように、取り除かれます。それゆえ私は、あなたのさとしを愛します。
私の肉は、あなたへの恐れで、震えています。私はあなたのさばきを恐れています。
私は公正と義とを行ないました。私をしいたげる者どもに私をゆだねないでください。
あなたのしもべの幸いの保証人となってください。高ぶる者どもが私をしいたげないようにしてください。
私の目は、あなたの救いと、あなたの義のことばとを慕って絶え入るばかりです。
あなたの恵みによってあなたのしもべをあしらってください。私にあなたのおきてを教えてください。
私はあなたのしもべです。私に悟りを授けてください。そうすれば私は、あなたのさとしを知るでしょう。
今こそ主が事をなさる時です。彼らはあなたのおしえを破りました。
それゆえ、私は、金よりも、純金よりも、あなたの仰せを愛します。
それゆえ私は、すべてのことについて、あなたの戒めを正しいとします。私は偽りの道をことごとく憎みます。
あなたのさとしは奇しく、それゆえ、私のたましいはそれを守ります。
みことばの戸が開くと、光が差し込み、わきまえのない者に悟りを与えます。
私は口を大きくあけて、あえぎました。あなたの仰せを愛したからです。
御名を愛する者たちのためにあなたが決めておられるように、私に御顔を向け、私をあわれんでください。
あなたのみことばによって、私の歩みを確かにし、どんな罪にも私を支配させないでください。
私を人のしいたげから贖い出し、私があなたの戒めを守れるようにしてください。
御顔をあなたのしもべの上に照り輝かし、あなたのおきてを教えてください。
私の目から涙が川のように流れます。彼らがあなたのみおしえを守らないからです。
主よ。あなたは正しくあられます。あなたのさばきはまっすぐです。
あなたの仰せられるさとしは、なんと正しく、なんと真実なことでしょう。
私の熱心は私を滅ぼし尽くしてしまいました。私の敵があなたのことばを忘れているからです。
あなたのみことばは、よく練られていて、あなたのしもべは、それを愛しています。
私はつまらない者で、さげすまれています。しかし、あなたの戒めを忘れてはいません。
あなたの義は、永遠の義、あなたのみおしえは、まことです。
苦難と窮乏とが私に襲いかかっています。しかしあなたの仰せは、私の喜びです。
あなたのさとしは、とこしえに義です。私に悟りを与えて、私を生かしてください。
私は心を尽くして呼びました。主よ。私に答えてください。私はあなたのおきてを守ります。
私はあなたを呼びました。私をお救いください。私はあなたのさとしを守ります。
私は夜明け前に起きて叫び求めます。私はあなたのことばを待ち望んでいます。
私の目は夜明けの見張りよりも先に目覚め、みことばに思いを潜めます。
あなたの恵みによって私の声を聞いてください。主よ。あなたの決めておられるように、私を生かしてください。
悪を追い求める者が近づきました。彼らはあなたのみおしえから遠く離れています。
しかし、主よ。あなたは私に近くおられます。あなたの仰せはことごとくまことです。
私は昔から、あなたのあかしで知っています。あなたはとこしえからこれを定めておられることを。
私の悩みを顧み、私を助け出してください。私はあなたのみおしえを忘れません。
私の言い分を取り上げ、私を贖ってください。みことばにしたがって、私を生かしてください。
救いは悪者から遠くかけ離れています。彼らがあなたのおきてを求めないからです。
あなたのあわれみは大きい。主よ。あなたが決めておられるように、私を生かしてください。
私を迫害する者と私の敵は多い。しかし私は、あなたのさとしから離れません。
私は裏切る者どもを見て、彼らを忌みきらいました。彼らがあなたのみことばを守らないからです。
ご覧ください。どんなに私があなたの戒めを愛しているかを。主よ。あなたの恵みによって、私を生かしてください。
みことばのすべてはまことです。あなたの義のさばきはことごとく、とこしえに至ります。
君主らは、ゆえもなく私を迫害しています。しかし私の心は、あなたのことばを恐れています。
私は、大きな獲物を見つけた者のように、あなたのみことばを喜びます。
私は偽りを憎み、忌みきらい、あなたのみおしえを愛しています。
あなたの義のさばきのために、私は日に七度、あなたをほめたたえます。
あなたのみおしえを愛する者には豊かな平和があり、つまずきがありません。
私はあなたの救いを待ち望んでいます。主よ。私はあなたの仰せを行なっています。
私のたましいはあなたのさとしを守っています。しかも、限りなくそれを愛しています。
私はあなたの戒めと、さとしとを守っています。私の道はすべて、あなたの御前にあるからです。
私の叫びが御前に近づきますように。主よ。みことばのとおりに、私に悟りを与えてください。
私の切なる願いが御前に届きますように。みことばのとおりに私を救い出してください。
私のくちびるに賛美がわきあふれるようにしてください。あなたが私にみおきてを教えてくださるから。
私の舌はあなたのみことばを歌うようにしてください。あなたの仰せはことごとく正しいから。
あなたの御手が私の助けとなりますように。私はあなたの戒めを選びました。
私はあなたの救いを慕っています。主よ。あなたのみおしえは私の喜びです。
私のたましいが生き、あなたをほめたたえますように。そしてあなたのさばきが私の助けとなりますように。
私は、滅びる羊のように、迷い出ました。どうかあなたのしもべを捜し求めてください。私はあなたの仰せを忘れません。
都上りの歌
苦しみのうちに、私が主に呼ばわると、主は私に答えられた。
主よ。私を偽りのくちびる、欺きの舌から、救い出してください。
欺きの舌よ。おまえに何が与えられ、おまえに何が加えられるのか。
勇士の鋭い矢、それに、えにしだの熱い炭火だ。
ああ、哀れな私よ。メシェクに寄留し、ケダルの天幕で暮らすとは。
私は、久しく、平和を憎む者とともに住んでいた。
私は平和を・・、私が話すと、彼らは戦いを望むのだ。
都上りの歌
私は山に向かって目を上げる。私の助けは、どこから来るのだろうか。
私の助けは、天地を造られた主から来る。
主はあなたの足をよろけさせず、あなたを守る方は、まどろむこともない。
見よ。イスラエルを守る方は、まどろむこともなく、眠ることもない。
主は、あなたを守る方。主は、あなたの右の手をおおう陰。
昼も、日が、あなたを打つことがなく、夜も、月が、あなたを打つことはない。
主は、すべてのわざわいから、あなたを守り、あなたのいのちを守られる。
主は、あなたを、行くにも帰るにも、今よりとこしえまでも守られる。
都上りの歌。ダビデによる
人々が私に、「さあ、主の家に行こう。」と言ったとき、私は喜んだ。
エルサレムよ。私たちの足は、おまえの門のうちに立っている。
エルサレム、それは、よくまとめられた町として建てられている。
そこに、多くの部族、主の部族が、上って来る。イスラエルのあかしとして、主の御名に感謝するために。
そこには、さばきの座、ダビデの家の王座があったからだ。
エルサレムの平和のために祈れ。「おまえを愛する人々が栄えるように。
おまえの城壁のうちには、平和があるように。おまえの宮殿のうちには、繁栄があるように。」
私の兄弟、私の友人のために、さあ、私は言おう。「おまえのうちに平和があるように。」
私たちの神、主の家のために、私は、おまえの繁栄を求めよう。
都上りの歌
あなたに向かって、私は目を上げます。天の御座に着いておられる方よ。
ご覧ください。奴隷の目が主人の手に向けられ、女奴隷の目が女主人の手に向けられているように、私たちの目は私たちの神、主に向けられています。主が私たちをあわれまれるまで。
私たちをあわれんでください。主よ。私たちをあわれんでください。私たちはさげすみで、もういっぱいです。
私たちのたましいは、安逸をむさぼる者たちのあざけりと、高ぶる者たちのさげすみとで、もういっぱいです。
都上りの歌。ダビデによる
「もしも主が私たちの味方でなかったなら。」さあ、イスラエルは言え。
「もしも主が私たちの味方でなかったなら、人々が私に逆らって立ち上がったとき、
そのとき、彼らは私たちを生きたままのみこんだであろう。彼らの怒りが私たちに向かって燃え上がったとき、
そのとき、大水は私たちを押し流し、流れは私たちを越えて行ったであろう。
そのとき、荒れ狂う水は私たちを越えて行ったであろう。」
ほむべきかな。主。主は私たちを彼らの歯のえじきにされなかった。
私たちは仕掛けられたわなから鳥のように助け出された。わなは破られ、私たちは助け出された。
私たちの助けは、天地を造られた主の御名にある。
都上りの歌
主に信頼する人々はシオンの山のようだ。ゆるぐことなく、とこしえにながらえる。
山々がエルサレムを取り囲むように、主は御民を今よりとこしえまでも囲まれる。
悪の杖が正しい者の地所の上にとどまることなく、正しい者が不正なことに、手を伸ばさないためである。
主よ。善良な人々や心の直ぐな人々に、いつくしみを施してください。
しかし、主は、曲がった道にそれる者どもを不法を行なう者どもとともに、連れ去られよう。イスラエルの上に平和があるように。
都上りの歌
主がシオンの捕われ人を帰されたとき、私たちは夢を見ている者のようであった。
そのとき、私たちの口は笑いで満たされ、私たちの舌は喜びの叫びで満たされた。そのとき、国々の間で、人々は言った。「主は彼らのために大いなることをなされた。」
主は私たちのために大いなることをなされ、私たちは喜んだ。
主よ。ネゲブの流れのように、私たちの捕われ人を帰らせてください。
涙とともに種を蒔く者は、喜び叫びながら刈り取ろう。
種入れをかかえ、泣きながら出て行く者は、束をかかえ、喜び叫びながら帰って来る。
都上りの歌。ソロモンによる
主が家を建てるのでなければ、建てる者の働きはむなしい。主が町を守るのでなければ、守る者の見張りはむなしい。
あなたがたが早く起きるのも、おそく休むのも、辛苦の糧を食べるのも、それはむなしい。主はその愛する者には、眠っている間に、このように備えてくださる。
見よ。子どもたちは主の賜物、胎の実は報酬である。
若い時の子らはまさに勇士の手にある矢のようだ。
幸いなことよ。矢筒をその矢で満たしている人は。彼らは、門で敵と語る時にも、恥を見ることがない。
都上りの歌
幸いなことよ。すべて主を恐れ、主の道を歩む者は。
あなたは、自分の手の勤労の実を食べるとき、幸福で、しあわせであろう。
あなたの妻は、あなたの家の奥にいて、豊かに実を結ぶぶどうの木のようだ。あなたの子らは、あなたの食卓を囲んで、オリーブの木を囲む若木のようだ。
見よ。主を恐れる人は、確かに、このように祝福を受ける。
主はシオンからあなたを祝福される。あなたは、いのちの日の限り、エルサレムの繁栄を見よ。
あなたの子らの子たちを見よ。イスラエルの上に平和があるように。
都上りの歌
「彼らは私の若いころからひどく私を苦しめた。」さあ、イスラエルは言え。
「彼らは私の若いころからひどく私を苦しめた。彼らは私に勝てなかった。
耕す者は私の背に鋤をあて、長いあぜを作った。」
主は、正しくあり、悪者の綱を断ち切られた。
シオンを憎む者はみな、恥を受けて、退け。
彼らは伸びないうちに枯れる屋根の草のようになれ。
刈り取る者は、そんなものを、つかみはしない。たばねる者も、かかえはしない。
通りがかりの人も、「主の祝福があなたがたにあるように。主の名によってあなたがたを祝福します。」とは言わない。
都上りの歌
主よ。深い淵から、私はあなたを呼び求めます。
主よ。私の声を聞いてください。私の願いの声に耳を傾けてください。
主よ。あなたがもし、不義に目を留められるなら、主よ、だれが御前に立ちえましょう。
しかし、あなたが赦してくださるからこそあなたは人に恐れられます。
私は主を待ち望みます。私のたましいは、待ち望みます。私は主のみことばを待ちます。
私のたましいは、夜回りが夜明けを待つのにまさり、まことに、夜回りが夜明けを待つのにまさって、主を待ちます。
イスラエルよ。主を待て。主には恵みがあり、豊かな贖いがある。
主は、すべての不義からイスラエルを贖い出される。
都上りの歌。ダビデによる
主よ。私の心は誇らず、私の目は高ぶりません。及びもつかない大きなことや、奇しいことに、私は深入りしません。
まことに私は、自分のたましいを和らげ、静めました。乳離れした子が母親の前にいるように、私のたましいは乳離れした子のように御前におります。
イスラエルよ。今よりとこしえまで主を待て。
都上りの歌
主よ。ダビデのために、彼のすべての苦しみを思い出してください。
彼は主に誓い、ヤコブの全能者に誓いを立てました。
「私は決して、わが家の天幕にはいりません。私のために備えられた寝床にも上がりません。
私の目に眠りを与えません。私のまぶたにまどろみをも。
私が主のために、一つの場所を見いだし、ヤコブの全能者のために、御住まいを見いだすまでは。」
今や、私たちはエフラテでそれを聞き、ヤアルの野で、それを見いだした。
さあ、主の住まいに行き、主の足台のもとにひれ伏そう。
主よ。立ち上がってください。あなたの安息の場所に、おはいりください。あなたと、あなたの御力の箱も。
あなたの祭司たちは、義を身にまとい、あなたの聖徒たちは、喜び歌いますように。
あなたのしもべダビデのために、あなたに油そそがれた者の顔を、うしろへ向けないでください。
主はダビデに誓われた。それは、主が取り消すことのない真理である。「あなたの身から出る子をあなたの位に着かせよう。
もし、あなたの子らが、わたしの契約と、わたしの教えるさとしを守るなら、彼らの子らもまた、とこしえにあなたの位に着くであろう。」
主はシオンを選び、それをご自分の住みかとして望まれた。
「これはとこしえに、わたしの安息の場所、ここにわたしは住もう。わたしがそれを望んだから。
わたしは豊かにシオンの食物を祝福し、その貧しい者をパンで満ち足らせよう。
その祭司らに救いを着せよう。その聖徒らは大いに喜び歌おう。
そこにわたしはダビデのために、一つの角を生えさせよう。わたしは、わたしに油そそがれた者のために、一つのともしびを備えている。
わたしは彼の敵に恥を着せる。しかし、彼の上には、彼の冠が光り輝くであろう。」
都上りの歌。ダビデによる
見よ。兄弟たちが一つになって共に住むことは、なんというしあわせ、なんという楽しさであろう。
それは頭の上にそそがれたとうとい油のようだ。それはひげに、アロンのひげに流れてその衣のえりにまで流れしたたる。
それはまたシオンの山々におりるヘルモンの露にも似ている。主がそこにとこしえのいのちの祝福を命じられたからである。
都上りの歌
さあ、主をほめたたえよ。主のすべてのしもべたち、夜ごとに主の家で仕える者たちよ。
聖所に向かってあなたがたの手を上げ、主をほめたたえよ。
天地を造られた主がシオンからあなたを祝福されるように。
ハレルヤ。主の御名をほめたたえよ。ほめたたえよ。主のしもべたち。
主の家で仕え、私たちの神の家の大庭で仕える者よ。
ハレルヤ。主はまことにいつくしみ深い。主の御名にほめ歌を歌え。その御名はいかにも麗しい。
まことに、主はヤコブを選び、ご自分のものとされ、イスラエルを選んで、ご自分の宝とされた。
まことに、私は知る。主は大いなる方、私たちの主はすべての神々にまさっておられる。
主は望むところをことごとく行なわれる。天で、地で、海で、またすべての淵で。
主は地の果てから、雲を上らせ、雨のためにいなずまを造り、その倉から風を出される。
主はエジプトの初子を人から獣に至るまで打たれた。
エジプトよ。おまえのまっただ中に、主はしるしと奇蹟を送られた。パロとそのすべてのしもべらに。
主は多くの国々を打ち、力ある王たちを殺された。
エモリ人の王シホン、バシャンの王オグ、カナンのすべての王国を。
主は彼らの地を、相続の地とし、御民イスラエルに相続の地として与えられた。
主よ。あなたの御名はとこしえまで、主よ。あなたの呼び名は代々に及びます。
まことに、主はご自分の民をさばき、そのしもべらをあわれまれます。
異邦の民の偶像は、銀や金で、人の手のわざです。
口があっても語れず、目があっても見えません。
耳があっても聞こえず、また、その口には息がありません。
これを造る者もこれに信頼する者もみな、これと同じです。
イスラエルの家よ。主をほめたたえよ。アロンの家よ。主をほめたたえよ。
レビの家よ。主をほめたたえよ。主を恐れる者よ。主をほめたたえよ。
ほむべきかな。主。シオンにて。エルサレムに住む方。ハレルヤ。
主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。
神の神であられる方に感謝せよ。その恵みはとこしえまで。
主の主であられる方に感謝せよ。その恵みはとこしえまで。
ただひとり、大いなる不思議を行なわれる方に。その恵みはとこしえまで。
英知をもって天を造られた方に。その恵みはとこしえまで。
地を水の上に敷かれた方に。その恵みはとこしえまで。
大いなる光を造られた方に。その恵みはとこしえまで。
昼を治める太陽を造られた方に。その恵みはとこしえまで。
夜を治める月と星を造られた方に。その恵みはとこしえまで。
エジプトの初子を打たれた方に。その恵みはとこしえまで。
主はイスラエルをエジプトの真中から連れ出された。その恵みはとこしえまで。
力強い手と差し伸ばされた腕をもって。その恵みはとこしえまで。
葦の海を二つに分けられた方に。その恵みはとこしえまで。
主はイスラエルにその中を通らせられた。その恵みはとこしえまで。
パロとその軍勢を葦の海に投げ込まれた。その恵みはとこしえまで。
荒野で御民を導かれた方に。その恵みはとこしえまで。
大いなる王たちを打たれた方に。その恵みはとこしえまで。
主は力ある王たちを、殺された。その恵みはとこしえまで。
エモリ人の王シホンを殺された。その恵みはとこしえまで。
バシャンの王オグを殺された。その恵みはとこしえまで。
主は彼らの地を、相続の地として与えられた。その恵みはとこしえまで。
主のしもべイスラエルに相続の地として。その恵みはとこしえまで。
主は私たちが卑しめられたとき、私たちを御心に留められた。その恵みはとこしえまで。
主は私たちを敵から救い出された。その恵みはとこしえまで。
主はすべての肉なる者に食物を与えられる。その恵みはとこしえまで。
天の神に感謝せよ。その恵みはとこしえまで。
バビロンの川のほとり、そこで、私たちはすわり、シオンを思い出して泣いた。
その柳の木々に私たちは立琴を掛けた。
それは、私たちを捕え移した者たちが、そこで、私たちに歌を求め、私たちを苦しめる者たちが、興を求めて、「シオンの歌を一つ歌え。」と言ったからだ。
私たちがどうして、異国の地にあって主の歌を歌えようか。
エルサレムよ。もしも、私がおまえを忘れたら、私の右手がその巧みさを忘れるように。
もしも、私がおまえを思い出さず、私がエルサレムを最上の喜びにもまさってたたえないなら、私の舌が上あごについてしまうように。
主よ。エルサレムの日に、「破壊せよ、破壊せよ、その基までも。」と言ったエドムの子らを思い出してください。
バビロンの娘よ。荒れ果てた者よ。おまえの私たちへの仕打ちを、おまえに仕返しする人は、なんと幸いなことよ。
おまえの子どもたちを捕え、岩に打ちつける人は、なんと幸いなことよ。
ダビデによる
私は心を尽くしてあなたに感謝します。天使たちの前であなたをほめ歌います。
私はあなたの聖なる宮に向かってひれ伏し、あなたの恵みとまことをあなたの御名に感謝します。あなたは、ご自分のすべての御名のゆえに、あなたのみことばを高く上げられたからです。
私が呼んだその日に、あなたは私に答え、私のたましいに力を与えて強くされました。
主よ。地のすべての王たちは、あなたに感謝しましょう。彼らがあなたの口のみことばを聞いたからです。
彼らは主の道について歌うでしょう。主の栄光が大きいからです。
まことに、主は高くあられるが、低い者を顧みてくださいます。しかし、高ぶる者を遠くから見抜かれます。
私が苦しみの中を歩いても、あなたは私を生かしてくださいます。私の敵の怒りに向かって御手を伸ばし、あなたの右の手が私を救ってくださいます。
主は私にかかわるすべてのことを、成し遂げてくださいます。主よ。あなたの恵みはとこしえにあります。あなたの御手のわざを捨てないでください。
指揮者のために。ダビデの賛歌
主よ。あなたは私を探り、私を知っておられます。
あなたこそは私のすわるのも、立つのも知っておられ、私の思いを遠くから読み取られます。
あなたは私の歩みと私の伏すのを見守り、私の道をことごとく知っておられます。
ことばが私の舌にのぼる前に、なんと主よ、あなたはそれをことごとく知っておられます。
あなたは前からうしろから私を取り囲み、御手を私の上に置かれました。
そのような知識は私にとってあまりにも不思議、あまりにも高くて、及びもつきません。
私はあなたの御霊から離れて、どこへ行けましょう。私はあなたの御前を離れて、どこへのがれましょう。
たとい、私が天に上っても、そこにあなたはおられ、私がよみに床を設けても、そこにあなたはおられます。
私が暁の翼をかって、海の果てに住んでも、
そこでも、あなたの御手が私を導き、あなたの右の手が私を捕えます。
たとい私が「おお、やみよ。私をおおえ。私の回りの光よ。夜となれ。」と言っても、
あなたにとっては、やみも暗くなく夜は昼のように明るいのです。暗やみも光も同じことです。
それはあなたが私の内臓を造り、母の胎のうちで私を組み立てられたからです。
私は感謝します。あなたは私に、奇しいことをなさって恐ろしいほどです。私のたましいは、それをよく知っています。
私がひそかに造られ、地の深い所で仕組まれたとき、私の骨組みはあなたに隠れてはいませんでした。
あなたの目は胎児の私を見られ、あなたの書物にすべてが、書きしるされました。私のために作られた日々が、しかも、その一日もないうちに。
神よ。あなたの御思いを知るのはなんとむずかしいことでしょう。その総計は、なんと多いことでしょう。
それを数えようとしても、それは砂よりも数多いのです。私が目ざめるとき、私はなおも、あなたとともにいます。
神よ。どうか悪者を殺してください。血を流す者どもよ。私から離れて行け。
彼らはあなたに悪口を言い、あなたの敵は、みだりに御名を口にします。
主よ。私は、あなたを憎む者たちを憎まないでしょうか。私は、あなたに立ち向かう者を忌みきらわないでしょうか。
私は憎しみの限りを尽くして彼らを憎みます。彼らは私の敵となりました。
神よ。私を探り、私の心を知ってください。私を調べ、私の思い煩いを知ってください。
私のうちに傷のついた道があるか、ないかを見て、私をとこしえの道に導いてください。
指揮者のために。ダビデの賛歌
主よ。私をよこしまな人から助け出し、暴虐の者から、私を守ってください。
彼らは心の中で悪をたくらみ、日ごとに戦いを仕掛けています。
蛇のように、その舌を鋭くし、そのくちびるの下には、まむしの毒があります。セラ
主よ。私を悪者の手から守り、暴虐の者から、私を守ってください。彼らは私の足を押し倒そうとたくらんでいます。
高ぶる者は、私にわなと綱を仕掛け、道ばたに網を広げ、私に落とし穴を設けました。セラ
私は主に申し上げます。「あなたは私の神。主よ。私の願いの声を聞いてください。
私の主、神、わが救いの力よ。あなたは私が武器をとる日に、私の頭をおおわれました。
主よ。悪者の願いをかなえさせないでください。そのたくらみを遂げさせないでください。彼らは高ぶっています。セラ
私を取り囲んでいる者の頭。これを彼のくちびるの害毒がおおいますように。
燃えている炭火が彼らの上にふりかかりますように。彼らが火の中に、また、深い淵に落とされ、彼らが立ち上がれないようにしてください。
そしる者が地上で栄えないように。わざわいが暴虐の者を急いで捕えるようにしてください。」
私は知っています。主は悩む者の訴えを支持し、貧しい者に、さばきを行なわれることを。
まことに、正しい者はあなたの御名に感謝し、直ぐな人はあなたの御前に住むでしょう。
ダビデの賛歌
主よ。私はあなたを呼び求めます。私のところに急いでください。私があなたに呼ばわるとき、私の声を聞いてください。
私の祈りが、御前への香として、私が手を上げることが、夕べのささげ物として立ち上りますように。
主よ。私の口に見張りを置き、私のくちびるの戸を守ってください。
私の心を悪いことに向けさせず、不法を行なう者どもとともに、悪い行ないに携わらないようにしてください。私が彼らのうまい物を食べないようにしてください。
正しい者が愛情をもって私を打ち、私を責めますように。それは頭にそそがれる油です。私の頭がそれを拒まないようにしてください。彼らが悪行を重ねても、なおも私は祈ります。
彼らのさばきづかさらが岩のかたわらに投げ落とされたとき、彼らは私のいかにも喜ばしいことばを聞くことでしょう。
人が地を掘り起こして砕くときのように、私たちの骨はよみの入口にまき散らされました。
私の主、神よ。まことに、私の目はあなたに向いています。私はあなたに身を避けます。私を放り出さないでください。
どうか、彼らが私に仕掛けたわなから、不法を行なう者の落し穴から、私を守ってください。
私が通り過ぎるそのときに、悪者はおのれ自身の網に落ち込みますように。
ダビデのマスキール。彼が洞窟にいたときに。祈り
私は主に向かい、声をあげて叫びます。声をあげ、主にあわれみを請います。
私は御前に自分の嘆きを注ぎ出し、私の苦しみを御前に言い表わします。
私の霊が私のうちで衰え果てたとき、あなたこそ、私の道を知っておられる方です。私が歩く、その道に、彼らは、私に、わなを仕掛けているのです。
私の右のほうに目を注いで、見てください。私を顧みる者もなく、私の逃げる所もなくなり、私のたましいに気を配る者もいません。
主よ。私はあなたに叫んで、言いました。「あなたは私の避け所、生ける者の地で、私の分の土地です。
私の叫びに耳を留めてください。私はひどく、おとしめられていますから。どうか、私を迫害する者から救い出してください。彼らは私よりも強いのです。
私のたましいを、牢獄から連れ出し、私があなたの御名に感謝するようにしてください。正しい者たちが私の回りに集まることでしょう。あなたが私に良くしてくださるからです。」
ダビデの賛歌
主よ。私の祈りを聞き、私の願いに耳を傾けてください。あなたの真実と義によって、私に答えてください。
あなたのしもべをさばきにかけないでください。生ける者はだれひとり、あなたの前に義と認められないからです。
敵は私のたましいを追いつめ、私のいのちを地に打ち砕き、長く死んでいる者のように、私を暗い所に住まわせたからです。
それゆえ、私の霊は私のうちで衰え果て、私の心は私のうちでこわばりました。
私は昔の日々を思い出し、あなたのなさったすべてのことに思いを巡らし、あなたの御手のわざを静かに考えています。
あなたに向かって、私は手を差し伸べ、私のたましいは、かわききった地のように、あなたを慕います。セラ
主よ。早く私に答えてください。私の霊は滅びてしまいます。どうか、御顔を私に隠さないでください。私が穴に下る者と等しくならないため。
朝にあなたの恵みを聞かせてください。私はあなたに信頼していますから。私に行くべき道を知らせてください。私のたましいはあなたを仰いでいますから。
主よ。私を敵から救い出してください。私はあなたの中に、身を隠します。
あなたのみこころを行なうことを教えてください。あなたこそ私の神であられますから。あなたのいつくしみ深い霊が、平らな地に私を導いてくださるように。
主よ。あなたの御名のゆえに、私を生かし、あなたの義によって、私のたましいを苦しみから連れ出してください。
あなたの恵みによって、私の敵を滅ぼし、私のたましいに敵対するすべての者を消し去ってください。私はあなたのしもべですから。
ダビデによる
ほむべきかな。わが岩である主。主は、戦いのために私の手を、いくさのために私の指を、鍛えられる。
主は私の恵み、私のとりで。私のやぐら、私を救う方。私の盾、私の身の避け所。私の民を私に服させる方。
主よ。人とは何者なのでしょう。あなたがこれを知っておられるとは。人の子とは何者なのでしょう。あなたがこれを顧みられるとは。
人はただ息に似て、その日々は過ぎ去る影のようです。
主よ。あなたの天を押し曲げて降りて来てください。山々に触れて、煙を出させてください。
いなずまを放って、彼らを散らし、あなたの矢を放って、彼らをかき乱してください。
いと高き所からあなたの御手を伸べ、大水から、また外国人の手から、私を解き放し、救い出してください。
彼らの口はうそを言い、その右の手は偽りの右の手です。
神よ。あなたに、私は新しい歌を歌い、十弦の琴をもってあなたに、ほめ歌を歌います。
神は王たちに救いを与え、神のしもべダビデを、悪の剣から解き放されます。
私を、外国人の手から解き放し、救い出してください。彼らの口はうそを言い、その右の手は偽りの右の手です。
私たちの息子らが、若いときに、よく育った若木のようになりますように。私たちの娘らが、宮殿の建物にふさわしく刻まれた隅の柱のようになりますように。
私たちの倉は満ち、あらゆる産物を備えますように。私たちの羊の群れは、私たちの野原で、幾千幾万となりますように。
私たちの牛が子牛を産み、死ぬこともなく、出て行くこともなく、また、哀れな叫び声が私たちの町にありませんように。
幸いなことよ。このようになる民は。幸いなことよ。主をおのれの神とするその民は。
ダビデの賛美
私の神、王よ。私はあなたをあがめます。あなたの御名を世々限りなく、ほめたたえます。
日ごとにあなたをほめたたえ、あなたの御名を世々限りなく賛美します。
主は大いなる方。大いに賛美されるべき方。その偉大さを測り知ることができません。
代は代へと、あなたのみわざをほめ歌い、あなたの大能のわざを告げ知らせるでしょう。
私は栄光輝くあなたの主権と、あなたの奇しいわざに思いを潜めます。
人々はあなたの恐ろしいみわざの力を語り、私はあなたの偉大さを述べるでしょう。
人々はあなたの豊かないつくしみの思い出を熱心に語り、あなたの義を高らかに歌うでしょう。
主は情け深く、あわれみ深く、怒るのにおそく、恵みに富んでおられます。
主はすべてのものにいつくしみ深く、そのあわれみは、造られたすべてのものの上にあります。
主よ。あなたの造られたすべてのものは、あなたに感謝し、あなたの聖徒はあなたをほめたたえます。
彼らはあなたの王国の栄光を告げ、あなたの大能のわざを、語るでしょう。
こうして人の子らに、主の大能のわざと、主の王国の輝かしい栄光を、知らせましょう。
あなたの王国は、永遠にわたる王国。あなたの統治は、代々限りなく続きます。
主は倒れる者をみなささえ、かがんでいる者をみな起こされます。
すべての目は、あなたを待ち望んでいます。あなたは時にかなって、彼らに食物を与えられます。
あなたは御手を開き、すべての生けるものの願いを満たされます。
主はご自分のすべての道において正しく、またすべてのみわざにおいて恵み深い。
主を呼び求める者すべて、まことをもって主を呼び求める者すべてに主は近くあられる。
また主を恐れる者の願いをかなえ、彼らの叫びを聞いて、救われる。
すべて主を愛する者は主が守られる。しかし、悪者はすべて滅ぼされる。
私の口が主の誉れを語り、すべて肉なる者が聖なる御名を世々限りなくほめたたえますように。
ハレルヤ。私のたましいよ。主をほめたたえよ。
私は生きているかぎり、主をほめたたえよう。いのちのあるかぎり、私の神に、ほめ歌を歌おう。
君主たちにたよってはならない。救いのない人間の子に。
その息が絶えると、その者はおのれの土に帰り、その日のうちに彼のもろもろの計画は滅びうせる。
幸いなことよ。ヤコブの神を助けとし、その神、主に望みを置く者は。
主は天と地と海とその中のいっさいを造った方。とこしえまでも真実を守り、
しいたげられる者のためにさばきを行ない、飢えた者にパンを与える方。主は捕われ人を解放される。
主は盲人の目をあけ、主はかがんでいる者を起こされる。主は正しい者を愛し、
主は在留異国人を守り、みなしごとやもめをささえられる。しかし主は悪者の道を曲げられる。
主は、とこしえまでも統べ治められる。シオンよ。あなたの神は代々にいます。ハレルヤ。
ハレルヤ。まことに、われらの神にほめ歌を歌うのは良い。まことに楽しく、賛美は麗しい。
主はエルサレムを建てイスラエルの追い散らされた者を集める。
主は心の打ち砕かれた者をいやし彼らの傷を包む。
主は星の数を数え、そのすべてに名をつける。
われらの主は偉大であり、力に富み、その英知は測りがたい。
主は心の貧しい者をささえ、悪者を地面に引き降ろす。
感謝をもって主に歌え。立琴でわれらの神にほめ歌を歌え。
神は雲で天をおおい、地のために雨を備え、また、山々に草を生えさせ、
獣に、また、鳴く烏の子に食物を与える方。
神は馬の力を喜ばず、歩兵を好まない。
主を恐れる者と御恵みを待ち望む者とを主は好まれる。
エルサレムよ。主をほめ歌え。シオンよ。あなたの神をほめたたえよ。
主は、あなたの門のかんぬきを強め、あなたの中にいる子らを祝福しておられるからだ。
主は、あなたの地境に平和を置き、最良の小麦であなたを満たされる。
主は地に命令を送られる。そのことばはすみやかに走る。
主は羊毛のように雪を降らせ、灰のように霜をまかれる。
主は氷をパンくずのように投げつける。だれがその寒さに耐ええようか。
主が、みことばを送って、これらを溶かし、ご自分の風を吹かせると、水は流れる。
主はヤコブには、みことばを、イスラエルには、おきてとさばきを告げられる。
主は、どんな国々にも、このようには、なさらなかった。さばきについて彼らは知っていない。ハレルヤ。
ハレルヤ。天において主をほめたたえよ。いと高き所で主をほめたたえよ。
主をほめたたえよ。すべての御使いよ。主をほめたたえよ。主の万軍よ。
主をほめたたえよ。日よ。月よ。主をほめたたえよ。すべての輝く星よ。
主をほめたたえよ。天の天よ。天の上にある水よ。
彼らに主の名をほめたたえさせよ。主が命じて、彼らが造られた。
主は彼らを、世々限りなく立てられた。主は過ぎ去ることのない定めを置かれた。
地において主をほめたたえよ。海の巨獣よ。すべての淵よ。
火よ。雹よ。雪よ。煙よ。みことばを行なうあらしよ。
山々よ。すべての丘よ。実のなる木よ。すべての杉よ。
獣よ。すべての家畜よ。はうものよ。翼のある鳥よ。
地の王たちよ。すべての国民よ。君主たちよ。地のすべてのさばきづかさよ。
若い男よ。若い女よ。年老いた者と幼い者よ。
彼らに主の名をほめたたえさせよ。主の御名だけがあがめられ、その威光は地と天の上にあるからだ。
主は、その民の角を上げられた。主の聖徒たち、主の近くにいる民、イスラエルの子らの賛美を。ハレルヤ。
ハレルヤ。主に新しい歌を歌え。聖徒の集まりで主への賛美を。
イスラエルは、おのれの造り主にあって喜べ。シオンの子らは、おのれの王にあって楽しめ。
踊りをもって、御名を賛美せよ。タンバリンと立琴をかなでて、主にほめ歌を歌え。
主は、ご自分の民を愛し、救いをもって貧しい者を飾られる。
聖徒たちは栄光の中で喜び勇め。おのれの床の上で、高らかに歌え。
彼らの口には、神への称賛、彼らの手には、もろ刃の剣があるように。
それは国々に復讐し、国民を懲らすため、
また、鎖で彼らの王たちを、鉄のかせで彼らの貴族たちを縛るため。
また書きしるされたさばきを彼らの間で行なうため。それは、すべての聖徒の誉れである。ハレルヤ。
ハレルヤ。神の聖所で、神をほめたたえよ。御力の大空で、神をほめたたえよ。
その大能のみわざのゆえに、神をほめたたえよ。そのすぐれた偉大さのゆえに、神をほめたたえよ。
角笛を吹き鳴らして、神をほめたたえよ。十弦の琴と立琴をかなでて、神をほめたたえよ。
タンバリンと踊りをもって、神をほめたたえよ。緒琴と笛とで、神をほめたたえよ。
音の高いシンバルで、神をほめたたえよ。鳴り響くシンバルで、神をほめたたえよ。
息のあるものはみな、主をほめたたえよ。ハレルヤ。