本書の目的 | 「教会」の性質と存在目的を説明するため。 |
著者 | 使徒パウロ |
誰に向けて書かれたか | エペソ(現在はトルコのエフェソス)の教会とあらゆるクリスチャン |
年代 | 西暦60年ごろ、ローマで収監されている間に |
背景 | この手紙はエペソ地域の各教会を励ますために送られたものです。パウロはエペソの教会で3年以上教えた経験もあって、エペソのクリスチャンたちとは非常に親しい仲でした。 |
主要な聖句 | 「私たちはみな、一つの体の各器官です。だれもが同じ御霊を与えられ、同じ輝かしい未来へと招かれています。また、私たちの主はただ一人であり、信仰も一つであり、バプテスマ(洗礼)も一つだけです。そして、私たちすべての上に立ち、すべての中に宿り、各器官である私たちを貫いて生きておられる、神であり父である方を、知っているのです。」(エペソ4章4-6節) |
主要な登場人物 | パウロ、テキコ |
主要な地名 | 体、神殿、妻、兵士など「教会」とは何かをあらわす描写がいくつも提示されます。 |
パウロが創始した最大の教会の一つがエペソの教会でした。パウロはエペソに3年間滞在し、説教し、教えました。エペソ人への手紙は励ましの手紙です。パウロはこの手紙の中で「教会」の構造を説明し、イエス・キリストに関する良き知らせを広めるために共に協力し合うようにとクリスチャンに呼びかけます。
温かいあいさつの言葉から始まるこの手紙の中でパウロは、イエス・キリストを信じて信頼する人は神との個人的な関係を持つようになったという事実を確認します。そのような人たちは神のあふれるばかりの慈愛をいだき、聖霊様によって満たされ、罪の呪縛から解放された人たちです。クリスチャンは神の家族の一員ですから、預言者たちや使徒たち、ユダヤ教徒たち、ユダヤ教徒以外の外国人、ならびにイエス様と親密な関係を保ちながら生活を送るようにと告げています。
続いてすべてのクリスチャンに与えられている責任に言及します。つまり、一致してイエス様に献身し、神からいただいた賜物や才能は教会を強めるために使い、最高の道徳基準に沿って生活を送る責任です。イエス・キリストの「教会」とはイエスを愛し、イエスに仕えようと決意したあらゆる人種や国籍の人々のことです。
パウロは最後にキリスト教は常にサタン(悪魔)の力と霊的に戦っている状態である現実を伝え、神がクリスチャンに与えられる霊的な武器を説明します。
「教会」の一員であるということは何を意味するかを美しく描写した本書を読みながら、神様の家族の人々はさまざまですが、皆違いを越えてひとつに一致しているゆえに神様にお礼を述べ、世界各地のクリスチャンの兄弟姉妹のために祈りをささげ、あなたの近所の教会のクリスチャンたちとも友人関係を築きましょう。